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2016年6月9日木曜日

北海道、行方不明男児が無事退院 ― contrite

北海道で”しつけ”のために山の中を置き去りにされた男児が6日間を経て奇跡的に見つかった事件は非常な話題性をもって報じられました。

”しつけ”の範囲を超えて虐待だという批判も高まりましたが、男児が無事見つかった"happy-ending"に多くの人が胸を撫で下ろしました。「終わりよければすべてよし」というところでしょうか。

この事件は海外でも大きく報じられたと聞いていたのですが、たまたまUSA Today紙の記事に出くわしましたので、そこから引用します。


TOKYO — The little boy whose parents left him alone in bear-invested woods for misbehavior — and went missing for six days — returned home Tuesday with his contrite mother and father.

Seven-year-old Yamato Tanooka was released from the hospital after going missing for nearly a week in the forests of northern Japan, triggering a search and high drama that riveted the nation. He was found tired and hungry but otherwise safe and sound at an unoccupied army camp three miles from where he was last seen.
(Kirk Spitzer. Japanese boy left in woods for days heads home from hospital. USA Today. June 7, 2016.)


記事は発見後入院していた男児が退院したことを伝えるものですが、


with his contrite mother and father


ということで、両親と共に、ということになっています。"contrite"とは、「悔恨した」という意味です。

”しつけ”のためとは言え、大騒ぎになってしまったことについては反省しきりというところでしょう。
さて、"contrite"という単語ですが、語源となっているラテン語terereには「すり減らす、押しつぶす、こする」という意味があります。

古臭い(陳腐な)、使い古された表現という意味の"trite"も同じ語源です。

両親は男児が見つかるまでの日々、心配と自身が行ったことへの悔恨に魂をすり減らしたことでしょう。

記事には男児の後ろに父親と思しき男性が見えます。ともかく無事でよかった、という安堵の表情のようにも見えます。母親は写っていないようです。ともかく無事に戻ることができてよかったなと思います。


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