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2016年2月29日月曜日

implosion

このところ新聞の国際面でこの人の名前を見ない日は無いといっても過言ではないくらい報じられています。

ドナルド・トランプ氏。2016年アメリカ大統領選の共和党候補者指名争いを引っ掻き回している元不動産王とされています。

緒戦となったアイオワ州での党員集会では支持を落としたものの、その後は連勝し、現在首位、”トランプ大統領”が現実味を増してきたとまで言われています。共和党ではトランプ氏支持を表明する議員までが出てきており、これに危機感を募らせる関係者は気が気ではないようです。


MADISON, Ala. — The implosion over Donald Trump’s candidacy that Republicans had hoped to avoid arrived so virulently this weekend that many party leaders vowed never to back the billionaire and openly questioned whether the GOP could come together this election year.
(Divisions within GOP over Trump’s candidacy are growing. The Washington Post. February 28, 2016.)


引用した記事の冒頭に"implosion"という単語が使われています。知っているようで知らない、分かったようでよくわからない単語、ではないでしょうか?

"implosion"を英和辞書で引いてみますと


内側に破裂すること("explosion"の逆)


といった定義があります。(また、決まって、音声学の専門用語としての定義が続きます。)

記事のコンテクストに照らして、「内側の破裂」とはトランプ氏が予想外の支持を得ていることで共和党内部での分裂が見られ始めたことを言っているのだろうとは想像がつきます。

記事タイトルの"divisions within GOP over Trump's..."が、"The implosion over Donald Trump's..."を説明していると言えます。

しかしながら、"辞書における"implosion"の定義にはこのようなコンテクストにふさわしい定義が見えず、恐らくこういうものは機械翻訳が苦手にする類のものなのでしょう。

ところで、Merriam-WebsterやAmeirican Heritage Dictionaryでも"implosion"の定義は同様で、このような記事に即した意味合いは見られません。

では、動詞である、"implode"はどうだろうかと引いてみると、


to break down or fall apart from within : self-destruct
(Merriam-Webster Dictionary)

To undergo a catastrophic failure
(American Heritage Dictionary)


などとあり、少しイメージが近いものになっています。

記事のコンテクストで言えば、「自爆」といった和訳が思い浮かびます。

また、コーパスで"implode (over)"の用例を検索してみました。


In fact, Obama vaulted to victory in the crowded Democratic primary only after the multimillionaire front-runner imploded over personal problems.
(Associated Press. 2009.)

Several months earlier he had watched the presidential aspirations of his father, George, the governor of Michigan, implode over a single word- " brainwashing " -intemperately uttered.
(Atlantic Monthly. 2005.)


いずれの例文も、やはり「自爆」というイメージです。


2016年2月26日金曜日

ジカ熱流行 ― household name

昨日のニュースで、ブラジルで流行が拡大しているジカ熱について、日本国内で初めての感染例が明らかになったと報じていました。それを聞いて、遂に・・・、という思いでした。

今年はリオデジャネイロオリンピックが控えていることもあり、アスリートの間でもジカ熱流行が懸念されています。


In a relatively short amount of time, the Zika virus has become a household name, prompting worldwide concern and big ramifications.

Images of infants born with a rare brain disease that causes a shrunken skull are going viral, while health authorities in several South American countries are warning women to postpone pregnancies for two years. High-profile athletes, including soccer star Hope Solo, are expressing concern about participating in the 2016 Summer Olympic Games in Rio de Janeiro. The World Health Organization has deemed Zika a "public health emergency of international concern," and some reports suggest the U.S. will see active transmission of the virus by summer.
(Samantha Costa. What to Know About the Zika Virus. US News & World Report. February 25, 2016.)


ジカ熱が取りざたされ始めたのはごく最近だったような・・・。ブラジルで小頭症で生まれてくる赤ちゃんが増加しているという報告があり、その原因が蚊によって媒介されるウィルスであるというニュースを見たのは今年に入ってからのような気がします。(私の記憶はいい加減ですが・・・。)

MERSウィルス、鳥インフルエンザ、エボラ出血熱、デング熱、等々、これまでもいろんな感染症に脅かされ、ニュース記事のヘッドラインで取り上げられてきましたが、ジカ熱という言葉はあっという間に多くの人が知るところとなったようです。

上記の記事で、


a household name


とあるのに目が留まりました。"household"とは家事の意味ですが、感染症と家事は直結はしないのではと思ったのです。

ここでの、"household"の意味には、


Commonly known; familiar


という意味があることを辞書を引いて確かめたという次第です。

要は、ありふれた、馴染みのある、という意味合いです。


household word


という表現もあります。


2016年2月25日木曜日

vanity plate

ヨーロッパやアメリカの自動車のナンバープレートは、日本のそれが基本的に数字を使うのと違って、アルファベットが主体になっています。また、私が見たことのあるアメリカのナンバープレートは、配色やデザインに自由度があるように思われます。

自動車のナンバープレートは"license plate"と言いますが、下記に引用する記事では


vanity plate


という表現が使われています。"vanity license plate"、"personalized plate"などとも表現するのですが、いわゆる“凝った”ナンバープレートを指しています。

数字が主体の日本では"7-77"とか"01-23"、など分かりやすい配列の選択肢はおのずと限られてきますが、アルファベットだとチョイスはある意味無限大かもしれません。

使える文字数は7文字までみたいですが、州毎にその審査があるとは知りませんでした。下記に引用する記事は、問題がある"vanity plate"ということで差し押さえられてしまったものについての話です。


Minnesota officials seized a "FMUSLMS" license plate and apologized for issuing it at a driver's request, saying on Wednesday that approval procedures for so-called vanity plates were under review.

An uproar over the license plate erupted over the weekend after a St. Cloud area resident posted a photograph of the license plate on social media.

Governor Mark Dayton denounced the plate, saying he was "appalled" it had been issued in Minnesota and ordering the Department of Public Safety to get it off the road and take a second look at approval procedures for personalized plates.

"It is offensive, and the person who requested it should be ashamed. That prejudice has no place in Minnesota," Dayton said in a statement issued on Monday.
(Minnesota apologizes, revokes 'FMUSLMS' vanity license plate. Reuters. February 24, 2016.)


7文字という制限から省略形、短縮形とならざるを得ない訳ですが、問題となったナンバープレートの文字列、"FMUSLMS"は具体的に何を短縮したのかまでは説明されていませんが、恐らく"MUSLMS"が"Muslims"を意味するのだろうということは想像がつきました。(記事に説明はありませんが、"F"はいわゆる"four-letter word"、"F-word"と思われます。)

イスラム国(ISIL)によるテロの脅威が国際的に高まる中、イスラム排外主義、Islamophobiaが広がっていることが背景にあります。人種差別、宗教差別につながりかねないこのようなナンバープレートを間違って発行許可してしまったことに批判が集まっているのです。

ところで、"personalized plate"は分かるのですが、"vanity plate"と言うのは何故なのか、という疑問が沸きました。

"vanity"という英単語に「虚栄」という日本語がまず浮かぶのですが、ある意味語呂合わせの数字やアルファベットで申請するナンバープレートは虚栄、うぬぼれ、の表れなのかもしれません。

一方、"vanity"には、


of, relating to, or being a work (as a book or recording) whose production cost is paid by the author or artist
(Merriam-Webster Dictionary)


という定義もあり、こちらはわざわざお金を払ってする、という意味合いがあります。

"vanity plate"は自家用車の所有者がお金を払って自分の好きな内容で申請して取得するもののようで、"vanity"の意味はここにありそうです。


2016年2月24日水曜日

ポイントプログラム変更で損する人 ― the short end of the stick

日本でもすっかりおなじみになったスターバックスコーヒーですが、誇示的には最近あまり利用していません。近くに無い、というのが理由ですが、ちょっと探せばあるのに積極的に行かないのは、いつも混んでいたり、もっと安いコーヒーチェーンもあるからというのがあります。(要はケチ!?)

都内や大都市近郊ではコーヒーチェーンは飽和状態の感がありますが、各チェーンは顧客の囲い込み手段の1つとしてポイントカードなどを導入しているのが現実でしょう。

アメリカのスターバックスでこのポイントプログラムの見直しがされるらしいというニュース記事を読みました。

記事のタイトルによれば、来店回数でポイントが溜まっていたところを、購入金額でポイント付与する形に変わる、ということのようです。


Starbucks is revamping its loyalty program to make it easier for big spenders to gain rewards, as the new program will now be counting the dollars spent by customers as opposed to the number of times they have visited.


In the current My Starbucks Rewards program, customers earn stars for every transaction they make in Starbucks, regardless of the amount they spent. After accumulating 12 stars, customers are entitled to a free drink or food item of their choice.

Beginning April, Starbucks will be awarding stars to customers based on how much they spend in the store. In the renamed Starbucks Rewards program, every dollar that they spend will net the customer two stars, and a free drink or food item can be cashed in after collecting 125 stars. This would mean that, under the new program, customers will have to spend $62.50 to get their reward.

Customers who are low spenders, such as those who usually only purchase the $2 regular drip coffee, are getting the short end of the stick in the new program. They will now need to make more than 30 visits to Starbucks before they get their free drink or food item, as opposed to the current program that allows them to get their reward after only spending $24 over 12 visits.
(Aaron Mamiit. Starbucks Revamps Loyalty Program To Count Dollars Spent, Not Number Of Visits. Tech Times. February 23, 2016.)


具体的にどのように変わるのか、については引用した部分を読んでいただくと分かりますが、要はこれまで一番安いメニューである"regular drip coffee"(いわゆる“本日のコーヒー、ショートサイズ”でしょうか)を毎回注文し、来店回数でポイントを稼いでいた人は、同じポイントを稼ぐためにはこれまで以上の購入金額を払わねばならず(つまりこれまで以上に来店が必要)、比較するとこれまでより損になる仕組みのようです。

さて、その記事中に出てくる、


short end of the stick


という表現に着目しましょう。

これは成句で、貧乏くじ、という意味なんですが、


the dirty end of the stick
the thick end of the stick


などの異なるパターンで使われることもあります。

では、"stick"は何を意味しているのだろうか?という疑問が沸いてきます。この疑問に明確に答えている解説を見つけられなかったのですが、"stick"は杖、もしくは枝(棒)の意味として解釈できるようです。

"the short end of the stick"とは、棒(でも何でもいいです)を折半しようと折った時に、(長い方が望ましいところを)短い方を押し付けられるということを意味しているのだと思われます。

お菓子のポッキーを半分こしようとして折ってみたら、短い方になってしまった、という感じでしょうか!?

日本語でも、「割を食う」などと言います。この場合の「割」とは配分や利益、即ち損得を計る量ですが、より少ない得を押付けられる、という意味だとすれば、"the short end of the stick"と通じるものがあるかもしれません。

一説によると、"the short end..."の"short"とは"shit"が転化したものだということです。何となく、「貧乏くじ」の意味に合うように思われます。

また、余談ですが、"the short end of the stick"が「貧乏くじ」ならば、その反対の意味で、


the long end of the stick


という表現が、「得をする」というような意味であるのか?という質問に対して、答えは、Yesです。


Who got the short end of the stick? Who got the long end of the stick? Trayvon Martin is dead, laying face down in the wet dirt as it rains on his body. Zimmerman walks away. Yes, his head is bleeding, but largely superficial wounds. Now, all of that will be thrown into the pot as the jury mulls a verdict.
(CNN, 2013)


2016年2月23日火曜日

米・ヤフー:身売りの観測に現実味 ― number

以前から噂になっていたことですが、米インターネット大手のヤフーの身売りがいよいよ現実味を帯びてきた、というニュースです。

同社のCEOであるMarissa Mayer氏は最後のCEOとなるのではないか?という刺激的な見出しです。


Will Marissa Mayer be Yahoo's last CEO?

Yahoo's days as an independent company may be numbered. And Wall Street couldn't be happier.

Yahoo (YHOO, Tech30) stock was up 3% Monday following reports that it may be getting ready to talk to companies interested in bidding for its core business.

Yahoo announced Friday that its board had hired financial and legal advisers to explore alternatives to its previously announced plan to separate its operating assets from its stake in Chinese e-commerce giant Alibaba (BABA, Tech30) in a tax friendly manner.

Yahoo's stock is now up nearly 20% from the 52-week low the stock hit earlier this month.
(Paul R. LaMonica. Will Marissa Mayer be Yahoo's last CEO? CNN. February 22, 2016.)


記事の冒頭で、"number"という単語が動詞で使われています。よく知られている用法ですが、


Your days are numbered.


というと、元気な人に対しては脅し文句(!?)、病気の人に対しては余命宣告するようなものです。

我々はあと何日生きられるなどと考えることはありません。"days are number(ed)"とは、生きられる日数が分かっている、すなわち余命が数えられるほどしかない、という意味です。


2016年2月22日月曜日

Paleo dietに疑問符 ― paleo

週末電車に乗っていたら、最近ちまたで話題のトレーニングジムの広告が車内の至る所で目に付きました。広告はスリムな女性が美味しそうに肉を頬張っているものでした。好きなものを好きなだけ食べてもいいダイエット(トレーニングプログラム)、というのが売りのようです。

まったくの偶然ですが、"Paleo diet"なる言葉があることを初めて知りました。


Health enthusiasts and dieticians may not like to hear this, but the extremely popular Paleo diet may be causing more harm to followers than good. Researchers at University of Melbourne have warned that being on the diet for eight weeks can result in rapid weight gain and health problems.

According to the researchers, the Paleo diet has no scientific evidence to back up its weight loss claims and should be avoided at all cost. They branded the diet a fad and even urged authorities to issue a warning against the following of the diet, writes The Sun.

People with pre-diabetes and diabetes are especially at risk if they follow this low-carb, high fat (LCHF) Paleo diet.
(Ritwik Roy. Paleo diet just a fad, may result in further weight gain, anxiety and depression, arthritis and diabetes. International Business Times. February 22, 2016.)


好きなものを食べても体型を維持できるのは理想です。多くの人が体重増加を気にしながら日々の食事を摂っているというところに付け込む形でダイエットビジネスが存在します。

"Paleo diet"というのは聞きなれない表現ですが、糖質制限ダイエットとか食肉ダイエット、などと呼ばれる類のダイエットと同じように思われます。

さて、"paleo"とは、


古代、先史


を意味するギリシャ語の接頭辞です。

"Paleo diet"は、"caveman diet"、"Stone Age diet"などと呼ばれるようです。原始人のダイエットを真似よう、というのが"Paleo diet"の根底にあるようです。

記事によれば、もてはやされている"Paleo diet"については、糖尿病の気がある人には逆に体重増加や健康を害するリスクがあるという研究報告が出たのですが、果たして加熱するダイエットビジネスに一石を投じることになるのでしょうか。

個人的には、難しいことはよくわからないというのが正直なところですが、食べるものを我慢するよりは運動したほうが早いんじゃないの?と思います。


2016年2月19日金曜日

アップル vs F.B.I. ― pit X against Y

テロリストのアイフォーンを解析しようとする米・捜査当局(F.B.I.)が、アップルに端末の暗号化の解除に協力するよう要求したのに対し、アップルが要求を拒否しているという件がトップニュースで報じられています。今日の朝刊でも大きく取り上げられていました。


A court order requiring Apple to create a way to help law enforcement get access to a terrorist's smartphone amounts to an "unprecedented" stretch of an antiquated law — one that is likely to spark an epic fight pitting privacy against national security, legal scholars said Thursday.
(Apple-FBI fight over iPhone encryption pits privacy against national security. Los Angeles Times. February 18, 2016.)


アップル対F.B.I.ということなのですが、ここでの対立の構図としてもうひとつ、


pit privacy against national security


という表現が用いられています。

明らかにここでは、


pit X against Y


という構造が見て取れます。

"pit"は短い単語ですが色々な意味がありますが、このような使われ方をしているのを見るのは初めてです。

"pit"には、


an enclosure in which animals are made to fight each other
(Merriam-Webster Dictionary)


という意味があって、これは闘犬や闘鶏のための囲いを意味しています。したがって、動詞の"pit"は目的語となる対象をこの囲いの中に入れて戦わせる、という意味となるわけです。

今回の件について言えば、事はプライバシー尊重か一国のセキュリティの確保か、という対立構造だというわけです。

記事は下記のように続きます。


Apple was caught off guard by the government's decision to go public with its request. Legal experts said the government probably decided to file publicly because it wants a debate on the issue framed by a case that poses strong emotions and fears.
(ibid.)


一般に犯罪捜査においては秘匿性が重視されるため今回のような“内幕”が明るみに出ることはないのですが、F.B.I.は意図的に今回の件を世間に問うような形にしたようです。テロリスト対策が喫緊の課題となる中で、国民的議論を呼び起こすことは必至でしょう。

議論の行方が気になります。


2016年2月18日木曜日

off the charts

"off the charts"という表現をご存知でしょうか?

例によって、記事を引用します。


The good news in Europe is that the traveler has other options. Trains in Europe are fast and efficient and take you from city center to city center, eliminating the trip from the airport to town upon arrival at your destination. I took the train from Paris to Frankfurt for a business meeting a few months ago, and the time/cost benefit was off the charts. The first-class round-trip train ticket was about the same cost as a round-trip plane ticket would have been, but I saved money on taxis on both ends. More important, I saved hours of time, as you can (and I did) hop on a train two or three minutes before it departs. No check in, no security, no waiting in a gate lounge, no waiting after boarding, etc. Give me a train over a plane every time.
(Understanding Airlines' Low-Cost Pricing. Huffington Post. February 15, 2016.)


いわゆる格安航空会社と鉄道を比較したものですが、記事では格安航空券には「格安」なりの理由があるわけで(詳細については記事をお読みください。)、そう考えると鉄道の方が、


the time/cost benefit was off the charts


だ思えたというのです。

この、"off the charts"は成句と思われたのですが、ランダムハウス英和辞書には載っていませんでした。

"off the charts"はいろいろなコンテクストで使われるようです。例えば、


His blood pressure was off the charts.
(Cambridge Advanced Learner's Dictionary & Thesaurus)


という用例では、血圧の測定値が非常に高かった、ということを言っています。また、


The new restaurant is totally off the charts.
(ibid.)


という用例では、新しいレストランがずば抜けて人気がある、流行っている、という意味になります。

"off the charts"の"chart(s)"とは、血圧の例文で言えばグラフ(図表)のことだと解釈できます。通常のグラフでカバーされる値の範囲から外れている(off)、即ち飛びぬけて高い(値)、ということであろうと思われます。

また、レストランの例文で言えば、"charts"は音楽でいうヒットチャート(ランク付け)の意味とも解釈できますから、ランクがずば抜けている(2位以下を引き離している)、ということであるとも解釈できます。

グラフ(図表)にしても、ヒットチャート(ランク表)にしても、比較する他の存在を言外に示唆していますが、"off the charts"はそれらから大きく離れている、という概念を伝える表現であると思われます。つまり図表やランク表の範囲内に収まるのは、標準的な、あるいは平均的なもの、とも言えます。


2016年2月17日水曜日

under the weather

"under the weather"という成句をご存知でしょうか?

調子が悪い、体の具合が良くない、という意味で用いられます。


The chances are you've used the expression "I feel a bit under the weather", but have you ever wondered just how much truth there is in it?

The weather can affect more than just your wardrobe but also your mood and, in fact, your health.
(Matthew Barbour. The REAL reason you're feeling 'under the weather' is revealed. Mirror. February 15, 2016.)


"under the weather"の逆で、


above the weather


という表現も存在し、こちらは具合の悪い状態を脱した、という意味で用いられます。

こういった表現を調べていますと、どうやらここでの"weather"とは単なる天候、天気というよりも、取り分け悪天候、荒天のことを意味しているようです。

"above the weather"はそのような悪天候の影響を受けない高み(above)にある、ということから導かれる意味合いで、逆に"under the weather"とは悪天候の影響下(under)にある、ということから具合が悪い、という意味になるようです。

引用した記事は、たまたま天候と健康との関連を取り上げたものですが、故に"under the weather"の成句がコンテクストにぴったりとはまっています。

考えてみれば、雨が降る日には昔骨折した箇所がしくしく痛むとか、気温が急に下がった日に心筋梗塞や心不全の急患が増える、といったことはよく言われるところです。

語源的にも、"weather"は風や嵐を意味するゲルマン語系の言語に由来するもので、その意味では"under the weather"とは風の影響を受けている状態、"above the weather"は風の影響を受けない状態、ということにもなります。("above the weather"には、航空用語として、飛行機が風の影響を受けない高度にあることを指す表現としても使われるそうです。)


2016年2月16日火曜日

Negative Nancy

最近ちょっと白髪が増えたかな?と朝出かける前に鏡を見て思うことが多くなりました。また、以前は余り苦もなく出来ていたトレーニングがきつく感じられたり、お酒を少し飲んだ翌朝が辛かったり、と加齢に伴う衰えのようなものを感じることが少なくありません。

加齢に伴う衰えは避けがたいものですが、まぁ、それも人によりけりなのでしょう、割り切っている人は若々しく見えるし、くよくよと気にしている人はそれなりに衰えが目立つようになる、というアイルランドでの研究報告があるそうです。


The findings, which related to physical and mental health over time, were part of the Irish Longitudinal Study on Aging, at Trinity College in Dublin. As part of the study, researchers followed the aging process of over 4,000 adults and they found a few interesting connections between how each individual perceived their aging process and their actual physical and mental health outcomes.

Finally, the researchers discovered that having a good attitude about getting on in years had a particularly strong effect on how certain health conditions interact — especially how one's physical condition affects their cognitive condition. Even physically frail participants who managed to maintain an upbeat attitude about aging had better cognitive abilities than their Negative Nancy peers. Maybe the Fountain of Youth is all in your attitude.
(Macaela MacKenzie. Your Attidude [sic] Toward Aging Can Have a Direct Effect On Your Health. Shape. February 1, 2016.)


引用した記事の後段に出てくる、


Negative Nancy


という表現に注目しましょう。

"Nancy"というのはよくある女性のファーストネームです。

何にでも否定的な、あるいは悲観的な見方をする傾向のある人のことを"Negative Nancy"と表現するそうです。

この表現、辞書には載っていないのですが、なぜ"Catherine"や"Anna"とか、"Debbie"ではなく、"Nancy"なのかと思ってしまいます。

典拠があるわけではないのですが、"Negative Nancy"は恐らく韻を踏んだものではないかと思われます。つまり、"Negative"のN、と"Nancy"のNです。

類似の表現に、


Bummer Betsy
Pessimistic Polly


などがあるようですが、この2つもやはり韻を踏んでいます。


Nobody wants to be the Negative Nancy. Bummer Betsy. Pessimistic Polly. No way. Not us! We want to be the Yes Man! The Go-To Girl! The Queen Bee! And Queen Bee always says yes. She takes on everything, hits it all out of the park, and comes back for more.
(Kali Rogers. In Defense of the Word 'No.' Huffington Post. February 11, 2016.)


面白いですね。


2016年2月15日月曜日

brown-nose

相手の歓心を買う目的で媚びたりへつらったりすることを、"brown-nose"と表現します。

例えば以下の例文をご覧下さい。


"Co-workers can start to resent [workaholics] because they can seem like they're brown-nosing," she said. If you're always the first to answer a group email or volunteer on a project, it can eventually rub people the wrong way.
(Christine Burroni. 6 reasons you’re literally the worst person at work. New York Post. February 12, 2016.)


"brown-nose"というのは俗語表現なのですが、同義である"apple polishing"などと比べるとかなり汚い言い草です。

なぜ、茶色い(brown)鼻(nose)がゴマすりの意味になるのかについては、同種の表現である、"kiss (lick) a person's ass"と関連があるとされています。

文字にするのが憚られますが、ずばり、尻の穴を舐めるためにう○ちが鼻に付いてしまうから(!!)、なのです。

こびへつらう相手は自分より権威や権力があることが前提ということもあって、"brown-nose"が使われるのは職場(オフィス)というコンテクストが多いように思われます。

上司にゴマをすることに汲々としている同僚を軽蔑する表現に、"office brown-noser"という名詞もあります。


But there are definitely ways to get on your boss’s good side without getting a reputation as the office brown-noser. (Being a brown-noser without having the reputation is a delicate maneuver.)
(Martha C. White. 6 Ways to Brown Nose Your Way to the Very Top. TIME. February 24, 2014.)


おそらく"brown-nose"が簡略化されて派生したと思われるのですが、"brown"という単語そのものがおべっかを使うという意味の俗語として用いられることもあるようです。用例については未確認です。


2016年2月12日金曜日

~ as a nut

BMI(Body Mass Index)という指標については、以前から気にすべきものなのかどうかという議論がありました。

下記の記事によりますと、BMIは誤って解釈される恐れがあると報じられています。つまり、健康的には問題ないのに誤って不健康とされてしまう、というものです。


According to a new study, researchers have come to a conclusion that over-reliance on BMI as a factor to measure the health of a person may go terribly wrong during most of the times. A. Janet Tomiyama led this research, and she claims that 34.4 million Americans considered overweight under BMI are healthy.

Her study clearly indicates that 47.4% of people with an overweight BMI and 29% of “obese” people are as fit as a nut. As per Tomiyama, we think that BMI is just a crude and terrible indicator of someone’s health, and obesity is just a number based on BMI.

Tomiyama made it clear that many healthy people are penalized based on a faulty health measure. On the other hand, several unhealthy people who have average weight falls under the radar, and they will not be charged more for health insurance.
(Deidre Richardson. Millions of Obese Americans are actually quite healthy. The Hoops News. February 7, 2016.)


記事によりますと、BMIの数値が悪いとされる人たちのうち半数近くは健康的にも何ら問題のない人だということが検証された模様です。

さて、


as fit as a nut


という表現が目に留まりました。

"nut"というのは、ナッツ、あるいは留めネジのナット、のことです。

"nut"のように健康(fit)というのはどういう意味なんでしょうか?

辞書を引くと、


as sweet as a nut


という表現が載っています。「一糸乱れず;気持ちがよいほど楽に」という訳語がついています。

"sweet"という形容からすると、"nut"は食べるナッツのことだと思われます。が、ナッツを甘いと表現するのは違和感があります。

ということで、訳が分からない表現ということになるのですが、何度も読んでいると分かったような気になってくるのもまた不思議です。

語源をご存知の方、お教えください。

2016年2月11日木曜日

kilter

小生はここ数年海外を訪問する機会が全くありませんので時差ボケに悩まされたという経験もずいぶん昔の記憶なのですが、アメリカやヨーロッパの都市を訪問する際に困るのが時差ボケ(jet lag)であることは誰もが同意するところではないかと思います。

ところが、最近は時差ぼけの対処法も進歩したようです。下記のような記事に目が留まりました。


Study finds new potential treatment for jet lag

CNN - Jet lag might be the worst part of long-distance travel, especially when it leaves you feeling tired, cranky and off-kilter for days.

But scientists at Stanford University say there may be a way to prevent jet lag without medication or adjusting your sleep schedule.

A team of researchers led by neurobiologist Jamie Zeitzer is working on a technique that exposes people to short flashes of light while they sleep to help them adjust more quickly to time zone changes.
(Emanuella Grinberg. Study finds new potential treatment for jet lag. CNN. February 8, 2016.)


その対処法というのは、睡眠中に人工的な光を当てることによって体内時計を調整するということのようですが、具体的な対処法については記事をお読みいただければと思います。

取り上げたいのは引用した部分に出てくる、


off-kilter


という表現です。

時差ボケの症状について言っているものですが、この見慣れない表現は辞書で"kilter"のエントリをチェックするとなるほどと思うはずです。

"kilter"は、


好調な状態、正常な状態、整った状態


という意味なのですが、そのような肯定的な意味で使われることはまれで、その反対の意味でもっぱら使われるようです。それが、


off kilter
out of kilter


といった表現です。

では、"kilter"とは一体どこから生まれたのか?

これについては、どのソースを見ても「語源不詳」ということになっており、謎に包まれています。


2016年2月10日水曜日

squish

ゴキブリは誰にとっても忌まわしい存在に違いありませんが、ゴキブリに助けられる日が来る、というと大袈裟でしょうか?

災害時の生存者確認や救助に活躍するロボットのモデルとして、ゴキブリが注目されているそうです。


WASHINGTON -- When buildings collapse in future disasters, the hero helping rescue trapped people may be a robotic cockroach.

Repulsive as they may be, roaches have the remarkable ability to squish their bodies down to one quarter their normal size, yet still scamper at lightning speed. Also, they can withstand 900 times their body weight without being hurt. That's equivalent to a 200-pound man who wouldn't be crushed by 90 tons on his head.

The amazing cockroach inspired scientists to create a mini-robot that can mimic those feats of strength and agility.
(Cockroach-like robots may be the future of disaster help. CBS News. February 8, 2016.)


つい先日も台湾で大きな地震があったばかりです。倒壊した建物から生存者を救出するための「72時間の壁」が新聞の見出しに見えます。

倒壊した建物のがれきに挟まってしまった人たちを助けることは容易ではありませんが、ゴキブリのロボットはそのような狭い場所にもスピーディーに入り込むことが期待されているそうです。

記事を読むまで知りませんでしたが、ゴキブリは自重の900倍もの重さに耐えることができるそうです。狭い箇所にも入り込むことができ、かつ敏捷であることは、災害救助ロボットに求められる要件をすべて満たしている、ということのようです。

さて、そのようなゴキブリロボットの特長の1つについて、


the remarkable ability to squish their bodies down to one quarter their normal size


という件があります。


"squish"という単語を初めて見ましたが、一体どういう意味でしょうか?

"squish"は"squash"が転化して生まれた単語なのだそうですが、"squash"には押し潰す、ぺちゃんこにする、という意味があります。

潰れてしまっては死んでしまいますから、身を縮めて狭いところに入り込むことができる、ということを言っているようです。Merriam-Websterでは、


to move into a space that is tight or crowded


と定義されていました。

そうそう目にすることの少ない単語ではないかと思います。


2016年2月9日火曜日

screen-time

今日、勤務先で同僚とお昼ご飯を一緒にしていた際に、話題が子供のスマホのことになりました。

気がつくと1日に何時間もスマホばかり触っている、という、まぁよくある話題です。同僚の1人は高校1年になる娘さんにスマホを与えているそうですが、利用する際は自室ではなくリビング(居間)というルールを設け、さらに22時以降は使わない、ということを徹底させているそうです。(ちなみに、私は同じく高校1年生である長男にスマホは持たせていません。タブレット端末があり共用で使っていますが、21時までとしています。なかなか守れませんが・・・。)

さて、「スマホ中毒」と十把総からげにしてもいいと思うのですが、中毒患者は子供に限りません。いい年をした大人が通勤電車の車中で朝っぱらからパチンコやスロットマシンと似たようなゲームに興じているのは珍しい光景ではありません。

しかしながら、やはりこうしたテクノロジーの負の側面というのは、より若い年代を蝕むものだという気がします。


When the lights came up at the end of a documentary about parents, teens and their troubled relationship with technology, a preteen boy ran up the aisle to find his mother.

He tugged on her shirt, grabbed her shoulders and sunk almost to his knees.

“Don’t do it, mom,” he mouthed. “Please.”

He was pleading with her to leave his tech time alone.

“This is the parenting issue of our time,” said Berkeley native Delaney Ruston, a doctor and filmmaker who created the documentary “Screenagers: Growing Up In The Digital Age.” “Tech on its own isn’t bad, but it’s bad when it’s out of balance.”

Ruston, a mental health and internal medicine specialist, began to wonder about the effect screens were having on kids and teens when her daughter, Tessa, turned 12 and began asking for her first smartphone.
(Marissa Lang. Movie explores how screen-time can harm kids. San Francisco Chronicle. February 4, 2016.)


今年になって、海外の同僚との会話の中で、同僚が今年の抱負に、


less screen-time


と言っていたのを思い出しました。

"screen-time"というのは、スマホに限らず、パソコン、またケータイ、テレビも含むようです。情報通信機器への依存を断ち切りたい、というのが"less screen-time"という言葉に込められている思いであろうと考えられます。


“I haven’t met a single parent who feels good about the amount of time their kids are spending on screens,” Ruston said. “There’s a lot of talk about no screen time or too much screen time, but what we need to be teaching, really, is balance.”

(中略)

The documentary wasn’t all about kids. It turned the mirror on adults, too. Many of whom — including the filmmakers — say they have also struggled with practicing their own limits on screen time.
(ibid.)


スマホ中毒は現代人の病でしょう。


2016年2月8日月曜日

fry

スマホやタブレット端末を使っているとUSBケーブルが手放せないと思う場面によく出くわします。多くはバッテリーが減ってきた場合ですが、そんなときに限って手元にケーブルがなかったりします。

また、アップルの端末とAndroid系の端末でコネクタの形状が違っていて、相互に利用できないこともフラストレーションです。こういった点は、個人的にはビデオテープのベータとVHSという時代から進歩していないのではないかと思います。

ところで、スマホを接続するためのケーブルはUSB接続のものがほとんど(というかすべて)ではないかと思いますが、最近USBのType Cというものがお目見えしたそうです。以下、関連する記事です。


How to Buy USB Type-C Cables That Won’t Fry Your Gadgets

The new standard for wired connectivity, USB Type-C, will charge your laptops and phones, transfer data and even send 4K video to your monitors. If you check the inventory at popular retailers, you'll see scores of cables and adapters featuring the reversible connector, but unfortunately, some of them don't work well. A few cables that go from USB Type-C to USB Type-A (aka "legacy" USB) fail so badly that they permanently damage your hardware.
(Andrew E. Freedman. How to Buy USB Type-C Cables That Won’t Fry Your Gadgets. Laptop Mag. February 5, 2016.)


この手のハードウェアについてあまり詳しくないのですが、従来品はUSBのType Aというものだったそうです。Type Cはコネクタ部分に上下左右がなく、向きを気にせずに接続できるのだそうです。

ところで、この記事で使われている、"fry"という動詞が目に留まりました。

ここでの、"fry"は、


To destroy (electronic circuitry) with excessive heat or current
(American Heritage Dictionary)


の意味で使われており、俗語表現とされています。

ケーブルの類はいわゆる「純正品」と呼ばれるものが推奨されるのだと思いますが、粗悪なケーブルを使うと端末が故障してしまうということですから、注意が必要です。その原因には、Type AとType Cで扱うことのできる電流が異なるということがあるようです。

"fry"は、揚げ物を揚げる(フライにする)という意味ですが、興味深いことに(ま、残酷なことに)電気椅子で処刑するという意味でも使われるそうです。電子機器等を故障させてしまう、という意味についてはいつごろから使われ始めたのか不明です。


It would also be possible to infect military computers with computer viruses and worms, but experts again say the Iraqis might not know how to do the necessary hacking. Iraq has also tried to develop an electromagnetic pulse weapon that could fry the computer and electronic networks in U.S. weapons, experts say.
(USA Today. 2003.)


What's more, pushing your graphics clock too much can potentially hang your system or fry the graphics processor, she says.
(PC World. 2002.)


上記のような用例を見ていますと、コンピュータが全盛となったこの十数年くらいに生まれた用法ではないかと思われます。


2016年2月5日金曜日

Six Degrees of Separation

"Six Degrees of Separation"という言葉をご存知でしょうか?(私は初めて見ました。)

英和辞書には載っていませんでしたが、ネットで検索してみると、日本語では、「六次の隔たり」と訳されるようです。下記の引用を読んでみましょう。


Facebook ran the numbers and concluded that we are all much closer than the traditional “six degrees of separation.”

The social media giant released a report on its blog Thursday announcing “each person in the world” is separated from every other by “an average of three and a half other people.”

The number six in “six degrees” generally refers to the number of links in the chain of acquaintances, seven people in all. The phrase proposes that between any two strangers there are at most five intermediaries that link them together.
(Jonah Bromwich. Six Degrees of Separation? Facebook Finds a Smaller Number. The New York Times. February 4, 2016.)


"Six Degrees of Separation"とは、この世の人々(あるいは事物)は6ステップ(六次)でつながっている、という理論だそうです。平たく言うと、赤の他人のように思っていても、6人を経て間接的なつながりが見出せる、ということです。

「友達の友達は~」などと言いますが、つながりを辿っていくと行き着く、というあれです。

引用した記事によりますと、SNS大手のフェースブックが、同社のSNSでは"six degrees"よりも少ない、平均すると3.46くらいの隔たりで全世界がつながっている、と主張しています。

地下鉄の車内でたまたま隣に座った/立った他人、旅行先のホテルで隣の部屋に宿泊している他人、は案外遠くない関係の人なのかも知れません。


2016年2月4日木曜日

spiralizer

少し前のことですが、新聞か何かで読んだ記憶があるのですが、野菜をパスタ麺のようにカットすることができるキッチン用品が取り上げられていました。

カットされた野菜はその見た目がパスタそっくりなのです。炭水化物のパスタに代わって野菜を摂ることになれば、摂取カロリーは大幅に減るのでかなりのダイエット効果が期待されるようです。(問題は美味しいと思うかどうか、だとは思いますが。)

記事ではこのキッチン商品のことを、「ベジヌードルカッター」とかいう名称で紹介していました。「ベジヌードル」というのは野菜(ベジ)の麺(ヌードル)を作るカッターという意味でしょう。

ところで、今日はたまたまこのキッチン用品に関する記事を見つけました。


If “zoodles” aren’t yet in your regular dinner rotation — or even something you consider a real word — prepare for that to change in the coming months.

Zoodles are noodles made from zucchini using a machine called a spiralizer that can turn vegetables into quasi-pasta. Forget the juicers and power blenders — the spiralizer is the must-have gadget of the moment in healthy kitchens.

On Amazon, two of the top 10 best-selling kitchen tools are spiralizers. They’re also a top seller for Sur La Table — which sells no fewer than a half-dozen versions of the machine — and at local kitchen stores. KitchenAid even released a spiralizer attachment for its stand mixers last summer and plans to release two new blades — to create pasta of varying thickness, from angel hair to wide ribbons — this spring.
(Hailey Aber. Dieters are going crazy for this guilt-free pasta. New York Post. February 3, 2016.)


この記事では、


spiralizer


とされているのが、話題のキッチン用品です。

もちろん辞書には載ってはいませんが、恐らくは"spiral"(らせん状)に動詞をつくる接尾辞-izeが付加されたものでしょう。

事実、"spiralizer"のデモ動画によると、ズッキーニやニンジンから次々とらせん状の麺が作り出されています。

"spiralizer"はこの商品を製造販売しているアメリカの会社の社名でもあるようです。

欧米はもとより日本でも話題沸騰のようですが、"spiralizer"、また"spiralize"は今年の新語になるかもしれませんね。


2016年2月3日水曜日

ドーピング ― dope

ここのところ新聞のスポーツ欄でドーピングの話題を目にすることが多いように思います。目にしない日は無いのでは、と思うくらいです。

ところで今日の朝刊を読んでいたら、ベルギーで行われた自転車競技の世界選手権でのドーピングが報じられていました。なんでも、自転車のフレーム内部に電動モーターを隠し、時速にして4~5キロくらいのパフォーマンス向上を企むものなのだそうです。産経新聞記事では「機材ドーピング」とあったのですが、英文ニュースでは、


mechanical doping
motor doping
motorised doping


などと表現されていました。


Pro cycling was rocked over the weekend when 19-year-old Belgian rider Femke Van den Driessche, competing in the cyclocross world championships, was caught with a bicycle that had a motor hidden in the frame, and since then many have been talking about one Austrian company's product: the Vivax Assist.

The sport's governing body, the UCI, told Business Insider on Tuesday that it wouldn't comment at this time on what type of motor was actually found in the bike, stating that "the procedure must now follow its course until the UCI Disciplinary Commission renders its decision."

For her part, Van den Driessche said it wasn't her bike and insisted she was "totally unaware" it was fitted with a hidden motor.

In the meantime, curious observers are talking about the Vivax Assist, a small motor that's inserted into a bike frame and activated by pushing a button that's installed on the handlebar. It weighs about 4 pounds, can produce up to 110 watts of power, and costs $3,000.
(Daniel McMahon. This is the 'hidden motor' everyone's been talking about since a 'mechanical doping' scandal rocked pro racing. Business Insider. February 3, 2016.)


この記事を読んだのがきっかけで、今更ながら「ドーピング」という表現が気になったので調べた次第です。

スポーツにおける「ドーピング」を英語では敢えて"blood doping"ということもあるようですので、"mechanical doping"はその流れ(!?)を汲んだ表現と言えるかもしれません。

動詞の原形である"dope"に目を向けて見ましょう。

興味深いことに、料理にかけるソースを意味するオランダ語に由来するとあります。さらにさかのぼると、浸すという意味のオランダ語に由来します。オランダ語の影響を受けた19世紀アメリカでは肉汁という意味で使われることもあったそうです。ソースという意味では、さらさらのソースではなくて、中濃以上(!?)の濃いソースということだったようです。


「濃いソース」が、いかがわしい薬物の投与に関連付けられるようになったのは、アヘンの流行と関係があったらしく、当時アヘンを吸入するのにドロっとした液体状のものを使っていたという背景によるようです。

American Heritage Dictionaryによると、オハイオ州などではチョコレートソースなど、アイスクリームのトッピングとしてのソースを"dope"と表現するそうです。


2016年2月2日火曜日

carpet-bomb

"carpet-bomb"という表現があります。辞書にも載っているのですが、「じゅうたん爆撃」などと訳されています。

その心は、無差別爆撃、つまり軍隊であるか一般市民であるかに関わらず、爆弾を落として攻撃をする、というものです。


The top U.S. general in Iraq on Monday addressed recent political rhetoric in the presidential campaign that the United States should “carpet-bomb” the Islamic State, saying that the Pentagon is bound by the laws of armed conflict and does not indiscriminately bomb civilian areas.
(Dan Lamothe. From Iraq, general rebukes Ted Cruz’s plan to ‘carpet-bomb’ the Islamic State. The Washington Post. February 1, 2016.)


Merriam-Webster Dictionaryによると、初出は1944年ということですから、第二次大戦中に生まれた単語でしょうか。

この表現の成り立ちに興味をひかれたので色々調べてみたのですが、語源に関する解説に触れているものを見つけられませんでした。なので、以下は推測です。

"carpet"とは床に敷くものですから、床全面を覆うことを目的としていると考えてよさそうです。一般に、軍事施設か一般市民の家なのかをきちんと見分けて攻撃するのが普通なのでしょうが、カーペットが床一面を覆うように、攻撃対象を空から俯瞰した場合にそれらを区別しないのが"carpet bomb"なのだと解釈できます。

カーペットを敷き詰めるように、上空から、対象地域を隅から隅まで爆撃、ということでしょうか。

ところで、辞書を引いていて、"carpet"という単語は成句として様々な意味で使われるようであることも分かりました。

"on the carpet"などがその例なのですが、いずれ取り上げてみたいと思います。


2016年2月1日月曜日

pull over

最近あまり車を運転していませんが、少し前は帰省の際など高速を利用することが多く、故にスピード違反の取締りには慎重でした。

知っている人には何ら目新しい話ではないかも知れませんが、スピード違反で警察に停車を命じられる際の英語表現は、"pull over"という表現が決まって使われます。例えば、以下のように。


He was pulled over for speeding.


ところで、下記の記事によれば、警察官の運転する車が一般人によって停車させられたという前代未聞の事態が発生した模様です。


When he saw the female driver frantically flashing her car’s lights and honking its horn, the Florida police officer probably thought he was needed to assist in an emergency.

But instead the cop found himself receiving a lecture on responsible driving and how he should be setting an example for the community.

Miami woman Claudia Castillo felt compelled to "pull over" and film the officer who she accused of speeding.

"The reason I pulled you over today, is because I saw you, since Miller Drive when you were first jumping onto the Palmetto, and you were pushing 90 miles an hour (144km/h)", she said to the officer, who was standing at her driver side window and looking in.
(Florida woman pulls over police officer for speeding. 9News. February 1, 2016.)


場所はアメリカ・フロリダ。警察官は勤務先に向けて飛ばしていたようですが、タイミングを同じくして自動車を走らせていた一般女性が飛ばしすぎと思われる警察車両を追跡し、停車させたということのようです。

警察官は謝罪したそうです!

さて、"pull over"が何故「停車(させる)」という意味で使われるのか、漠然と疑問に思っておりました。

どうやらこの表現は、自動車が世に現れる以前からあるものだということがわかりました。

"pull"とは引っ張るという意味ですが、自動車ではなく馬車の時代、停止するには御者が手綱を引っ張る必要があったからなんです。