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2014年10月1日水曜日

Windowsの新バージョン発表 ― moniker

マイクロソフト社のオペレーティングシステム・ウインドウズの新しいバージョンが発表されました。


Microsoft on Tuesday lifted the veil on the next version of Windows: Windows 10.

At an event in San Francisco focused on corporate users, Microsoft previewed early elements of the next generation of its iconic computer operating system.

It represents the first step in a whole new generation of Windows, said Microsoft executive Terry Myerson.

(中略)

Yes, the company is skipping the "Windows 9" moniker. Why skip 9?

"When you see the product in its fullness, I think you will agree with us that it is a more appropriate name," Myerson said.
(Nancy Blair. Microsoft unveils first look at Windows 10. USA Today. September 30, 2014.)


今日は"moniker"という単語を取り上げたいと思います。

実は数日前にも、次期バージョンのWindowsに関する話題を取り上げた記事において、"moniker"が使われていました。


Microsoft is expected to reveal a new moniker for its Windows operating system at an invite-only event next Tuesday.

In recent years, under the stewardship of Steve Ballmer, we've seen Windows 7 and Windows 8 names appear on Redond's flagship product, after the launch of the disastrous Vista brand.
(Kelly Fiveash. Microsoft on the Threshold of a new name for Windows next week. The Register. September 27, 2014.)


現在の最新バージョンがWindows 8であることから、新しいリリースが単にWindows 9となるのか、はたまた、新名称が付けられるのか?というような憶測が飛び交っていたわけです。

結論は、Windows 9という予測を裏切って、Windows 10ということです。"9"をすっ飛ばして、"10"に行った、というわけです。

さて、"moniker"という単語の話に戻ります。

この単語の語源には諸説あるようですが、結論としては語源不詳というのが専門家の間で一致する見解のようです。

語源不詳と言ってしまえばそれまでなのですが、ここではいくつかの説をまとめてみました。


(1)"monk"説
"monk"(修道僧)が宣誓によって新しい名前をつけるということから、これに由来するという説です。

(2)逆さ読み説
ニックネーム(nickname)という単語の語源は、"ekename"(eke-=追加の、name=名前)という単語の"an ekename"が"a nekename"と間違って解釈されたいわゆる異分析の具体例の1つですが、このekenameを逆さ読みしたのが、"moniker"であるという説です。

(3)シェルタ語由来説
シェルタ語と呼ばれるアイルランドの放牧民が使う隠語で、名前を意味するmunikという単語に由来するという説です。

(4)"monarch"説
1の"monk"説に似ていますが、立憲君主(monarch)と呼ばれる立場の人は世襲、つまり名前だけでその地位を引き継ぐことから、そのような名前、シンボル、としての意味で用いられるようになったという説です。

(5)"Monica"説
聖人の名前であるモニカ(Monica)に由来するという説です。

(6)モノグラム説
モノグラム(monogram)というのはイニシャルとか名前の頭文字を標章的にデザインしたものですが、この"monogram"と"marker"(もしくは"signature")が結合してできた(いわゆる、かばん語)という説です。


いずれも決定的な証拠に欠けるようで、辞書によってはこれらのうちいずれかの説を載せていますが、語源不詳とされています。


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