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2012年7月18日水曜日

海の日特集(3) ― maritime

海の日特集、3日目の今日は、"maritime"という単語を取り上げたいと思います。

言わずと知れた、海上保安庁の英語名称が"Maritime Safety Agency of Japan"であり、また諸外国の同様の機関の名称にも"maritime"という単語が用いられていることが多いですが、故に比較的馴染みがある単語ではないでしょうか。(海上保安庁の英語名称については現在は"Japan Coast Guard"ということになっているようですが、元々は、"Maritime Safety Agency of Japan"でした。)

さて、"maritime"という単語が、"mari-"と"-time"という2つの部分から成り立っているように見えてしまう(事実、そうなのですが)ことは仕方がないことだろうと思います。

実際、"mari-"は、ラテン語で海を意味する"mare"に由来しています。

では、"-time"は、時刻を意味する"time"に由来するのでしょうか?

答えはノーです。

辞書の語源欄でも確認できるかと思いますが、"maritime"の、"-time"は、時刻の"time"ではなく、ラテン語で最上級を意味する語尾である、"-timus"なのです。

このラテン語の最上級語尾である"-timus"が使われている英単語として、"ultimate"があります。

"maritime"の場合の語尾"-timus"は、“~に密接に関連している”、という意味で用いられているようです。つまり、海(mare)に関連した(-timus)、ということで、海上の、海洋上の、という意味になっているものです。


On the same day that Japan’s foreign minister was due to meet with his Chinese counterpart at the ASEAN security talks last week, three Chinese maritime patrol ships entered Japanese waters near the disputed Senkaku Islands.
(Kirk Spitzer. The South China Sea: From Bad to Worse. Time. July 15, 2012.)



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