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2012年1月31日火曜日

地学はお得意? ― stratospheric

昨日は地球の中心につながっているかもしれない海底の発見についての記事を引用しましたが、今日は偶然ですが、地球の表面、大気圏に関する単語を取り上げることになりました。私は高校時代は文系で、物理などは大の苦手で受験も生物を選択しましたが、今日の単語は地学の範疇になるものだと思います。

SNS大手のフェースブックが株式上場するというニュースが先日から話題ですが、店頭公開で同社の株式がいくらの値を付けるのかに注目が集まっています。


SAN FRANCISCO – Is speculation that Facebook could be worth a stratospheric $100 billion when it goes public grounded in reality?

The social-networking giant is poised to file for an initial public offering as early as this week. The IPO could raise $10 billion and make Facebook, on paper, as valuable as McDonald's, with a market value of $100 billion. That would rank Facebook 26th on the S&P 500.
(Is $100B valuation too heady for Facebook? USA Today. January 30, 2012.)


同社の時価総額が"$100 billion"、つまり日本円で10兆円規模(円高なので、数兆円というのが正しいかもしれません)、マクドナルドに並ぶくらいになるのではないかという憶測もあるそうです。これはスタンダード&プアーズのランキングで26位となるそうです。

さて、引用記事にある、"stratospheric"という単語をご存知でしょうか?

私は初めてみる表現でしたので辞書を引きますと、"stratosphere"のエントリで、


成層圏:対流圏と中間圏の間の大気圏


という定義がありました。どうやら地球の大気の構造を分類したときの一部を指す名称のようですが、この手の話題に詳しくないので、イメージがつかめません。つい先日も愚息に、空気は地上何メートルまで存在するのか、と質問され答えることができませんでした。

高い、低いの話になれば、おそらく高いという話から、"stratospheric"とは"extremely or unreasonably high"(American Heritage Dictionary)ということになるのだろうと思われます。

Wikipediaなどを見ると、地球の大気は、地表に近い部分から、


対流圏、
成層圏、
中間圏、
熱圏


の4つに分類されるそうです。そうしますと、成層圏は低い方から2番目ということになります。大気レベルでみると最高ではありませんが、地表から見れば成層圏とは高度11~50 kmの層であり、十分高いということになるでしょう。

ちなみに対流圏は"troposphere"、中間圏は"mesosphere"、熱圏は"thermosphere"とそれぞれ言うそうです。

これで子供に質問されてもばっちり!?

2012年1月30日月曜日

驚天動地の発見? ― earth-shattering

お昼過ぎにYahoo!のトップページでニュースをチェックしていたら、バルト海の海底で謎の巨大物体が見つかったという記事が出ていました。UFOの残骸か、はたまた地球の中心への入り口か、といった内容から某誌(ご存知の方は分かりますよね?)のような少しオカルト的な臭いがしなくもありませんが、小学生の時分、ネッシーやら雪男、バミューダトライアングルなどその手の話題で盛り上がった世代!?には十分興味深い内容です。

Yahoo!の記事に英文ニュース記事へのリンクが紹介されていましたので早速アクセスして事の詳細を読んでみました。引用記事は英紙Daily Mailからです。


Shipwreck surveyors found a remarkable object in the depths of the Baltic Sea, but before they start celebrating, they need to figure out what it is.

A Swedish company named Ocean Explorer have discovered an unidentified object using their sonar technology in a secret location in the Baltic Sea.

Because of a lack of funding and bad timing, they have not been able to pull a team together to see for themselves.

A similar disk-shaped object was also found about 200 metres away.

At this point, the story behind the object is anyone's guess.

'We've heard lots of different kinds of explanations, from George Lucas's spaceship -- the Millennium Falcon -- to 'it's some kind of plug to the inner world,' like it should be hell down there or something,' said Peter Lindberg, a diver on the team.

While the Ocean Explorer team is understandably excited about their potentially earth-shattering find, others are slightly more sceptical and are questioning the accuracy of the sonar technology.
('It's either the Millennium Falcon or a gateway to hell': Shipwreck hunters find mysterious object at bottom of Baltic Sea. The Daily Mail. January 29, 2012.)


記事には写真も紹介されており、なるほど海底にこれほど大きな物体が横たわっているとしたら尋常ではないような気もします。

難破船の捜索を専門に行う会社がソナーでの探索中に偶然発見したようです。この発見を記事で、"potentially earth-shattering"と表現していますが、見慣れない表現ではないでしょうか。

ランダムハウス辞書を引きますと、"earth-shattering"のエントリには定義がなく、参照先として、"earth-shaking"が載っています。

"earth-shaking"を見ますと、字面通りと言いますか、”驚天動地の”、”根本を揺さぶるような”という訳語になっています。

"shatter"という単語は、ガラスなどを粉々に砕くという意味で用いられる動詞ですが、地球を揺さぶるのと較べて、”粉々に打ち砕く”というのはやや過剰な表現のようにも思えます。

ちなみにAmerican Heritage Dictionary、研究社大英和では、"earth-shattering"のエントリはありません。

Daily Mailの記事なので、イギリス英語特有の表現ではと思って、OxfordのAdvanced Learner's Dictionaryを見てみました。

"earth-shattering"のエントリ自体はなかったのですが、"shatter"のエントリには上述した粉々に砕く、という意味に加えて、


disturb the calmness of; shock


という定義が見えます。さらに、"shattering"というエントリがあり、形容詞として、


very disturbing; shocking


とあります。"earth-shattering"はこちらの意味に解するのが適当ということになるでしょう。

件の巨大物体の詳細調査については、調査コストなどの問題がクリアされてからになるようですが"earth-shattering"な発見になるのか否か、行方が注目されるところです。

2012年1月27日金曜日

深掘りのイケメン ― chisel

オーストラリアのギラード首相がキャンベラで行われていた式典中にアボリジニのデモ集団に襲われるという事件がありました。首相はSP(ボディガード)に抱きかかえられるようにして警護車に乗せられ、難を逃れたということです。

昨晩帰宅してGoogleニュースを見ていたらトップニュースになっていました。添えられている写真には人だかりがする中をギラード首相がSPに抱きかかえられるようにして移動している様が写されており、騒然とした様子と緊迫感が伝わってきました。

そして今日のお昼、弁当をつつきながらニュースを検索していますと、やはりこのニュースが話題になっています。そのうち1つから引用です。


HE'S Australia's answer to Kevin Costner. Pictures of him with his arms around Julia Gillard, protecting her from angry protesters, have made news around the world, and this morning breakfast shows played him the ultimate compliment and played Whitney Houston's I Will Always Love You over the footage.

TV hosts were comparing his chiseled good looks to those of Heath Ledger and speculated that Hollywood casting agents would soon be calling.

So who is he?

The Australian Federal Police haven't revealed the bodyguard's name but what they will say is that his actions yesterday were by the book.
(Julia Gillard's mystery bodyguard stirs Hollywood comparisons. Herald Sun. January 27, 2012.)


冒頭、"HE"(彼)といわれているのは、ギラード首相を抱きかかえるようにして守ったSPのことです。その緊迫感あふれる写真は世界を駆け巡ったということです。よくみるとイケメンですね(笑)

そのSPについて引用記事では、"chiseled good look"と表現されていますが、"chisel"とは彫刻で使う鑿(のみ)のこと、"chiseled"とは鑿で彫ったような深掘りで輪郭のよく出た、という意味です。

”オーストラリアのケビン・コスナー”とは随分持ちあげたものだと思いますが、朝のニュースでは件の写真、ビデオにホイットニー・ヒューストンの"I Will Always Love You"(どんな曲か知りませんが)をBGMで流したということですから、マスコミの悪ふざけも極まれりというところでしょうか。

ちなみにギラード首相は救助される最中に右足から靴が脱げてしまい、無くなってしまったようです。記事では右足だけ靴を履いていない首相の写真が掲載されています。

そしてさらに別の記事によりますと、暴動を起こしたアボリジニがこの靴を拾いあげたようで、首相自ら取りに来るようにとの声明を出しているそうです。1週間以内に取りに来なければeBayのオークションに出すと脅して・・・。


JULIA Gillard has a week to reclaim her lost shoe from Aboriginal tent embassy protesters or it will be auctioned on eBay.

Elder Pat Eatock told The Australian Online Ms Gillard was welcome to come and collect the high-heel shoe - which fell from her foot as she fled protesters yesterday - if she was willing to visit the Canberra protest camp to discuss Aboriginal rights.
(Lanai Vasek. Protesters give Gillard a week to collect shoe before it is auctioned. The Australian. January 27, 2012.)


さて、首相は靴を取り返すのでしょうか?

2012年1月26日木曜日

そのiPadには人の汗と血が・・・ ― cog

今日はちょっと考えさせられる記事に巡り合わせました。ニューヨークタイムズ紙の記事なのですが、まずは下記のタイトルが目を引きます。


Human Costs Are Built Into an iPad


そりゃそうでしょう、どんな製品だって人件費がかかっていますよ、と思う人も多いかもしれません。とりあえず読み進めてみます。


The explosion ripped through Building A5 on a Friday evening last May, an eruption of fire and noise that twisted metal pipes as if they were discarded straws.

When workers in the cafeteria ran outside, they saw black smoke pouring from shattered windows. It came from the area where employees polished thousands of iPad cases a day.

Two people were killed immediately, and over a dozen others hurt. As the injured were rushed into ambulances, one in particular stood out. His features had been smeared by the blast, scrubbed by heat and violence until a mat of red and black had replaced his mouth and nose.
(Human Costs Are Built Into an iPad. The New York Times. January 25, 2012.)


昨年の5月のある金曜日にビルで火事による爆発があった、と記事は始まります。出火元はiPadのケースを磨く工程を担当しているエリアであったということです。4名が死亡、負傷者多数。記事では負傷者の1人について取り上げています。


“Are you Lai Xiaodong’s father?” a caller asked when the phone rang at Mr. Lai’s childhood home. Six months earlier, the 22-year-old had moved to Chengdu, in southwest China, to become one of the millions of human cogs powering the largest, fastest and most sophisticated manufacturing system on earth. That system has made it possible for Apple and hundreds of other companies to build devices almost as quickly as they can be dreamed up.

“He’s in trouble,” the caller told Mr. Lai’s father. “Get to the hospital as soon as possible.”
(ibid.)


負傷した22歳の男性は、事故が発生した工場に6か月前から働くようになったとあります。"to become one of the millions of human cogs"となるために。

"cog"とは歯車を意味する単語です。よく組織の歯車などと比喩的に表現しますが、ここでもその意味で用いられていると言ってよいでしょう。

Apple社をはじめとして多くのメーカーが中国などの人件費が安い国に製造拠点を持っていることは目新しい話でもありませんが、記事では劣悪な労働条件、安全性への配慮の欠如などについて批判的に取り上げられています。

従って、タイトルの"Human Costs Are Built Into an iPad"となるわけですが、少し考えさせられないでしょうか?

私自身はiPadもiPhoneも持っていませんが、買い物に出かけ店頭で手に取る物が"Made in China"であることはしばしばです。

あなたが手に取ったその製品は、安く使役された労働者の汗と血が滲んでいると考えるのはちょっと感傷的に過ぎるでしょうか?

冒頭の引用記事での男性(負傷者と紹介しましたが)は病院に搬送されましたが、全身やけどのため死亡したそうです。記事の後半では家族との悲壮な対面がつづられています。

この記事は随分長いものですが、一読の価値があると思います。

あなたが今手にしているピカピカのiPadは尊い命の犠牲なくしてはあり得なかったものかもしれないのです。

2012年1月25日水曜日

驚愕のリクリエーション!? ― train surfing

まずは下記の記事見出しをご覧ください。


Parents mourn teen killed train surfing at Caulfield Station


ご存知の方には分かるのかもしれませんが、私にとっては???

列車の事故で10代の若者が亡くなった、というニュースに読めましたが、"surfing"が分からない。あの”サーフィン”のことだとすると列車が”サーフィンする”とはどういうこと?ひょっとして駅に乗り上げたとかそういう事故の類か?と思って、"surf"を辞書で調べるもそんな意味はありません。

それで記事を読み進めるのですが・・・。


James Wilkinson, 18, was on top of a city-bound train when he came into contact with live wires at Caulfield Station just before 11pm yesterday.

Paramedics were unable to reach him immediately out of fear they could be electrocuted too.

"Unfortunately, he died at the scene," Ambulance Victoria spokeswoman Susannah Wilson said.

The former De La Salle College and Camberwell High School student had been at an 18th birthday before the tragedy.

He had called himself the "Kelly Slater of train surfing" on a social networking site last year.

His parents Tim and Audrey Wilkinson this morning urged other teens not to train surf.
(Herald Sun. January 25, 2012.)


冒頭を読めばすぐに明らかなのですが、何と死亡した若い男性というのは電車の屋根にいたということで、尋常ではありません。事故死とも言えるかもしれませんが、自殺行為です。

亡くなった男性は自らを、"Kelly Slater of train surfing"と称していたといいます。ここに至って、"train"が"surf"しているというのではなく、"train surfing"という1つの名詞であると分かります。"Kelly Slater"さんが何者なのか知りませんが、サーフィンか大道芸の名人なのでしょうか?

また、男性の両親のコメントが引用の最後に出てきます。


"...urged other teens not to train surf"


ここで、"train surf"は動詞であると解釈できます。一体、"train surfing"とは何なのでしょうか?

Wikipediaの解説を見てこれまた驚愕。


Train surfing is a common and usual way to ride trains in India, Indonesia, and South Africa, although it can occur in any area with trains. Individuals may train surf to avoid the cost of a ticket or as a recreational activity.
(Source: Wikipedia)


秩序正しい日本の鉄道に慣れている筆者には理解しがたいものがあります。

インドやアフリカ諸国などのいわゆる発展途上国で走る電車にしがみついているというのは何となくイメージできますが、"a recreational activity"とあるのにはびっくりです。(Wikipediaによりますと、イギリスやドイツなどでもこのような行為を趣味で楽しむ人がいるとのことです。)

日本でやったら逮捕されるんじゃないでしょうか。恐らく発車できず、運行がストップして大騒ぎになり、損害賠償請求されるような気がします。

亡くなった男性とそのご家族・友人にはご愁傷様というところですが、正直なところ自業自得という感が・・・。

2012年1月24日火曜日

耳障りな話 ― jarring forecast

地震に関する話題です。つい先日、今後4年間にマグニチュード7以上のクラスの地震が関東地方で発生する確率は実に7割以上と試算されるというニュースを聞いておののかない人はいないのではないでしょうか?昨年の3.11からまだ1年も経たないというのに、まったく耳障りなニュースです。(予測に関わった研究者の人達には申し訳ないですが・・・。)


For a country still on edge nearly a year after the giant March 11 Tohoku earthquake, Japanese scientists Monday issued a jarring forecast: Tokyo will likely face its own large temblor within the next four years.

Researchers at Tokyo University’s Earthquake Research Institute said there’s a 70% probability the long-feared “big one” will hit the southern Kanto region, which includes Tokyo’s neon-lit jungle, by 2016. It’s an ominous consequence of last year’s game-changing magnitude 9.0 earthquake, the most powerful recorded to hit Japan.
(Yoree Koh. Big Tokyo Quake Forecast by 2016. The Wall Street Journal. January 23, 2012.)


上記はウォールストリートジャーナル紙からの引用です。今日は、"jarring"という表現に注目してみました。

"jar"と聞くと、ビン(瓶)という意味の名詞をまず思い浮かべますが、それとは別の単語で動詞として、


(耳や神経などに)障る;(人に)不快感を与える


という意味があり、"jarring"は形容詞的に用いられます。引用記事にありますように、今回の東大地震研究所の予測発表は地震を怖れる誰にとっても、あまり聞きたくない、耳障りな話、というわけです。

"jarring"について、もう少し他の用例を見てみましょう。


A first visit to Tokyo's American School in Japan (ASIJ) includes one jarring moment of cultural disconnect. Walking there from the train station, you turn left at the fruit and vegetable stand, pass through a lane crowded with tiny houses identified by graceful Japanese characters, and then veer right at the Shinto temple. After that it's through some metal gates and a parking lot - and smack into a modern American high school, complete with locker doors slamming, sneakers squeaking on the floor, and, in one corner, a group of fair-haired teens enthusiastically sharing a pizza.
(Christian Science Monitor. 2002.)


Crum, who works 20 hours a week as a mess hall lunch server at the Marine Corps base at Quantico, said a full-time job with benefits would allow her and her boyfriend, Thomas Ardis Jr., 27, to leave their tent and get an apartment. Last month, Crum was given a strong incentive to succeed. During a hospital visit for nausea, she discovered that she's pregnant. It was jarring news, but she vowed to keep the baby.
(Washington Post. 2010.)


Witnessing a ritual goat slaughter and feast at The Sowetan newspaper was another jarring experience until I understood the healing role of the slaughter in the context of the African family - whether it is to celebrate a birth or wedding or to heal the wounds of a death in the family.
(Christian Science Monitor. 1994.)


いずれも分かりやすいコンテクストだと思いますが、これらの用例に見られるように"jarring"は色々な名詞を修飾する形で用いられ、それが体験(experience)であれ、ニュース(news)であれ、当人にとっては不都合なもの、望ましくないものであることを意味します。

2012年1月23日月曜日

贅肉 ― flab

今年こそ痩せたい、という人には必見の(!?)ニュースです。



LONDON: Researchers have confirmed what many people have long suspected - mouthwatering images of food in advertisements is fuelling obesity epidemic.

A team at the Max Planck Institute of Psychiatry has found that it only takes a picture of tempting food to cause a change in the level of ghrelin hormone which control people's appetite - and this makes many hungry, the 'Daily Mail' said.

In fact, the effect of the hormones are so powerful that a photograph can make you want to eat a slice of cake just two hours after breakfast , says the study. The researchers suggest that people trying to shed the flab should avoid looking at pictures of tempting food.
(Appetizing food ads to blame for obesity epidemic. The Times of India. January 23, 2012.)


ドイツのマックス・プランク研究所(the Max Planck Institute)によると、美味しそうな食べ物の写真を見ることによってグレリン(ghrelin)と呼ばれるホルモン分泌が高まり、食欲が増すことが分かったそうです。

まさに”目の毒”といったところでしょうか、ダイエットに勤しむ人は美味しそうなものは見ない方がいいということになります。

さて、引用記事の後半に、"shed the flab"という表現が出てきます。大体意味が想像付きますが、"flab"とは贅肉のことです。

"flab"という単語は、"flabby"という単語からの逆成(back-formation)であるということになっています。(ランダムハウス英和辞書、American Heritage Dictionary)

"flabby"は、たるんでいる、締まりがない、という意味の形容詞ですが、この単語はさらに、"flappy"、"flap"に由来します。

"flap"とは”垂れ下がったもの”のことです。それはカバーだったり、耳たぶだったり、色々です。ちなみに、"flappy"という形は"flap"に基づく形容詞ということになりますが、もはや使われていない廃語だとされています。

と、ここまで来て、Merriam Websterのオンライン辞書で"flab"を検索すると、下記のような定義になっていました。


soft flabby body tissue


由来である"flabby"が定義に使われているんです・・・。

2012年1月20日金曜日

うるう秒 ― leap second

うるう秒というものをご存知でしょうか?私は言葉としては聞いたことはあったのですがその中身は知らず、しかもその廃止について世界レベルで議論されているとは、今日のニューヨークタイムズ紙の記事を見るまで知りませんでした。


The leap second survives — for at least three more years.

Delegates at an international telecommunications meeting in Geneva were to decide on Thursday whether to recommend the elimination of leap seconds, which are occasionally added to the world’s atomic clocks to keep them synchronized with Earth’s rotational cycles.

Richard C. Beaird, a State Department official who led the American delegation, said in a statement that discussions at the meeting “revealed a heightened degree of interest that has not previously existed on this issue.” With no consensus among the delegates, officials at the International Telecommunication Union, part of the United Nations, sent the issue back to a panel of experts for further study. A revised proposal will be introduced no earlier than 2015.
(Kenneth Chang. Decision About One Second Is Postponed for Three Years. The New York Times. January 19, 2012.)


うるう秒という概念をうまく説明する知識を持ち合わせていませんが、記事によりますと地球の自転というのは微妙に遅くなってきており、ために1日という時間は少しずつ長くなっているのだそうです。従って、うるう秒による加算(23時59分60秒という実際には存在しないタイミングを追加)をしないと、長期的(どのくらいの話なのか想像がつきませんが)にはお天道様が高くあるべきはずの正午というタイミングがだんだん朝方に近づいてしまう、のだそうです。(これは記事を読んでの私なりの解釈なので、専門的な解説はこちらなどをご覧ください。)

上記はうるう秒支持派のロジックですが、反対派は時間の正確さが求められるコンピュータシステムなどでの対応が大変なものになる、というのが反対理由の主なもののようです。


Opponents of leap seconds, led by the United States, say the sporadic addition of these timekeeping hiccups is a potential nightmare for computer networks that depend on precise time to coordinate communications.
(ibid.)


それで結論ですが、引用記事の冒頭にもありますが、この問題を議論していたパネルは、結局うるう秒の廃止は当面見送りという結論に至ったようです。3年後にまた議論するのだとか。問題先送りという感も否めませんが、お天道様の位置に違和感を感じるのと、コンピュータシステムでの対応の煩雑さにわずらわされるのと、どちらをとるのか、という究極の選択!?というところでしょうか。

ちなみにうるう秒が追加された直近の例は2008年だそうで、次回は今年の6月末を予定しているそうです。知りませんでした・・・。

2012年1月19日木曜日

影響力の行使 ― flex one's muscle

アメリカの議会でインターネットを規制する法案が審議されていることに抗議して、Wikipediaをはじめとするインターネットサイトがサービス停止(blackout)するという事態になっています。

試しにウィキペディア(英語版)にアクセスしてみると、一瞬普段の白地の画面が見えたと思ったらすぐに真っ黒な画面に切り替わり、下記のメッセージが表示されました。


Imagine a World
Without Free Knowledge

For over a decade, we have spent millions of hours building the largest encyclopedia in human history. Right now, the U.S. Congress is considering legislation that could fatally damage the free and open Internet. For 24 hours, to raise awareness, we are blacking out Wikipedia. Learn more.


この状況をニューヨークタイムズ紙が下記の見出しで伝えています。


With Twitter, Blackouts and Demonstrations, Web Flexes Its Muscle

The Web buzzed with protests large and small on Wednesday as the tech industry rallied against Congressional legislation to curb Internet piracy.

Some sites blacked out — among them, the English-language Wikipedia, though it was possible to access the encyclopedia through several clever workarounds — while others, including Google and Craigslist, draped their pages with information about the bills, or restricted access.
(Jenna Wortham. With Twitter, Blackouts and Demonstrations, Web Flexes Its Muscle. The New York Times. January 18, 2012.)


"flex its muscle"という表現を取り上げたいのですが、文字通り訳せば、筋肉(muscle)を屈曲させる(flex)、ということになります。つまりは、持っている力を出す、ということであり、それは影響力の行使、という意味に他なりません。

Wikipediaによるフリー百科事典のサービスにしろ、Google検索にしろ、その恩恵を受けていないと言い切れる人がどれくらいいるのか想像つきませんが、インターネットが社会インフラになった現代において困る人は多いでしょう。

このような抗議が功を奏して、問題の法案が廃案に追い込まれるのか、その行方が注目されるところですが、批判的・懐疑的と思われる見方も一方で存在します。


Protests extended beyond the digital world and spilled into the streets of New York on Wednesday, with a similar event in San Francisco.

The stunning success of the protest, with its overwhelming impact on Web users, now raises the question: How might the organizers and their supporters flex their new-found political muscle in the future?

(中略)

The bills' supporters, including business trade groups, publishers and media companies, downplayed the effects of the blackout, calling it a political stunt.
(Internet community cheers power of protest. USA Today. January 19, 2012.)


今回の件は私には昨年の"Occupy Wall Street"のデモを彷彿とさせるものがあるのですが、インターネットやメディアの発展に伴ってデモの中身も変わってきているということでしょうか。今回のデモを契機にして、ウェブサービスがその影響力を新しく発見したとも取れます。

引用の中に、"flex their new-found political muscle"とあります。"flex its muscle"という表現は、"muscle"の前に"political"や、"financial"などの形容詞を伴うことも多いようです。行使する影響力の源が政治力なのか、カネの力なのか・・・ということです。

私にはどちらの"muscle"もありませんが・・・。

2012年1月18日水曜日

john

アメリカ人の姓のお話で、祖先を辿るとSmithさんは鍛冶屋だったり、Taylorさんは仕立屋、Millerさんは粉屋、といった話はよく知られているところだと思います。英語の授業などで聞いたことのあるという人は少なくないのではないでしょうか?

姓(last name; family name)ではなく、”名”(first name)のお話になるのかも知れませんが、英単語には”名”が転化して特別な意味をもつようになったものがいくつかあります。

ちょっと調べてみると、"dick"、"jakes"、"peter"・・・など、意味するところはいずれもちょっとここに記載するのは憚られるような内容(つまり隠語の類)なのでお手持ちの辞書を当たっていただきたいと思うのですが、これらの名前をいただいている当人達にとっては不愉快ではないのだろうかと心配になるくらいです。

日本語でもそのような類の名前がないこともありませんが、現代においてそのような名前をわざわざ子供につけることはまずありません。英語の場合は、ごくごく一般的な”名”が隠語的な意味を持っていて、普通に使われるということに少し驚きます。

では、引用です。


Police arrested nearly 200 people in a 4-day citywide prostitution sting.

The weekend long raid, that started on Thursday and ended Sunday, had cops hitting 27 precincts which resulted in the arrest of 10 prostitutes, 186 johns.

Cops also seized 56 vehicles.

Undercover cops pose as hookers and collar those johns looking for a prostitute, sources said.

The sting was part of an initiative run by the NYPD’s civil enforcement unit, dubbed “Operation Losing Proposition” which deters street prostitution by seizing the cars of prostitute’s customers.

The Brownsville section of Brooklyn saw the most arrests with 3 prostitutes and 16 johns, followed by Jackson Heights Queens where police nabbed another 14 johns.

All 186 were charged with patronizing a prostitute, police said.
(Jessica Simeone. Cops bust nearly 200 in prostitution sting. New York Post. January 16, 2012.)


アメリカの大衆紙New York Postの記事から引用しました。

ここで、"john"は売春宿の客(男)のことを指しています。

ちなみに記事には出てきませんが、売春婦のことは"jane"と表現するようです。

2012年1月17日火曜日

laundry list

"laundry list"という表現をご存知でしょうか?例えば以下のような用例があります。


It seems there's an ever increasing laundry list of problems that are being attached to the Mir.
(CNN. 1997.)


"list"(リスト)ですので、項目を列挙したものであることには違いありません。何故、"laundry"なのでしょう?

ランダムハウス英和辞書を引くと、


(単に長々と並べただけの)リスト


とあります。Merriam Websterでは、


a usually long list of items


ということでこちらも同様の説明です。"laundry"について言えば、洗濯物のことですから、面倒な”洗濯物の山”を想起すると、これはあまり望ましくないもののリストを言う場合に使われるのかも知れません。洗濯物というのは多分誰にとっても、これから処理しなくてはいけないもの、日常避けて通れないものに違いありませんから。

コーパスを参照してみると、"laundry list of~"の"of~"以下に来る名詞は、冒頭に引用した"problem"の他、"issue"や"complaints"など、ネガティヴな意味を持つ名詞が多く見られます。

2012年1月16日月曜日

座礁・転覆 ― capsize

新年早々の惨事という印象です。イタリアで豪華客船が座礁・転覆した事故は、原因究明のための捜査が進められているようですが、船長に重大過失がある可能性が報道されています。

今日は"capsize"という単語を取り上げたいと思います。"capsize"を辞書で引くと、船・ボートなどが(を)転覆する(させる)、とあります。(ランダムハウス英和辞書)


GIGLIO, Italy — The captain of the cruise ship that capsized aground near an Italian island, killing at least five people, may have caused the accident by taking the ship too close to the island’s rocky shore, the owner of the vessel said on Sunday, as rescue workers extracted three survivors and two bodies from the wreck.

The captain, Francesco Schettino, 52, of Naples, Italy, was detained for questioning by the Italian police on charges of manslaughter, failure to offer assistance and abandonment of the ship.
(Liner Captain Is Questioned in Capsizing Off Italy Coast. The New York Times. January 15, 2012.)


記事のタイトルで、”座礁・転覆”としましたが、厳密には座礁と転覆は違うのでしょうか?

引用の記事では、"capsized aground"となっており、英和辞書では"capsize"は”転覆”ですが、"aground"ではそれが”座礁”でもあることを付加的に意味しているように思われます。

邦紙・メディアの記事にざっと目を通すと、”クルーズ船座礁”、”伊・客船座礁”、”豪華客船座礁”など、”座礁”の表現が圧倒的に優勢です。どのメディアも事故現場のジリオ島近くで客船が横倒しになった写真を掲載していますが、この写真とマッチするのは”座礁”という表現になるでしょうか。

さて、英語に戻りまして、"capsize"ですが、どうも私には"cap"と"size"というように見えてしまうのですが、語源が気になったので調べてみました。

ランダムハウスでは語源欄の説明はありません。また、American Heritageでは、"Origin unknown."となっており、益々興味を引かれるところです。

そこで、Merriam Websterのオンライン辞書を参照しましたところ下記説明がありました。


perhaps from Spanish capuzar or Catalan cabussar to thrust (the head) underwater


スペイン語、あるいはカタロニア語に起源を持つようです。いずれもラテン系ですので、"cap"はラテン語のcaput(頭)に由来することは、転覆(つまりひっくり返ること)を意味するのは納得がいきます。

ちなみに研究社の大英和(第5版)も調べてみましたところ、やはりスペイン語のcabezar、あるいはcapuzarに由来し、それらはラテン語のcaputに遡るとする説明です。(ただし、基本的には語源不詳となっています。)

問題は"size"の方ですが、"full size"や"letter size"などの大きさを意味する”サイズ”を想定すると、これはどうもあてはまりませんね。

ラテン語に遡ることは意味的にも説得力がありますが、なにゆえ"-size"というスペルに落ち着いたのか、そのあたりが語源不詳となっている理由かも知れません。これはわたしの勝手な想像にすぎませんが・・・。

2012年1月13日金曜日

昨日の話の続き ― smart set

昨日、"jetsetter"という単語を取り上げました。日本語でも”ジェット族”という聞き慣れない、また見慣れない訳語ということで解説したところですが、書いている私自身何となく釈然としないものが残りました。

何故かと言いますと、まずは、"jetsetter"という単語と"jet set"という2つの単語の存在があります。"jetsetter"の語尾"-er"は名詞に付属して、”・・・する人”という意味を作る接尾辞ですが、"jet set"という単語自体が、”ジェット族”、つまりジェット機を利用する人達、を意味しているのにさらに語尾"-er"がつくのは、ある意味余計だと言えます。

次に、"jet set"にしろ、"jetsetter"にしろ、今日ではあまり使われることのない表現だとは思うのですが、"set"という部分("jet set"は"jet"と"set"の2単語からなる表現ですが)について、"jet set"を文字通り”ジェット族”と解するならば、何故"set"なのだろうということです。

既にご存知の方には釈迦に説法となってしまいますが、実は、"set"という単語(名詞)には、・・・族とか、・・・派、といった、ある共通項を持つ人たちが形成するグループを指す意味があるんですね。

それを表現するのに、一味といったり、連中といったり、単に仲間といったり、これは日本語が表現豊かであることの証左ですが、日本語では使う表現によって微妙な差異が出てきます。一方、英語では"set"ということになるわけですが、"jet set"の例に見られるように、"set"を使った表現にはややその対象に対する侮蔑が含まれていますので注意が必要です。

さて、同様の表現を使った記事を引用します。


Get ready to start from scratch in the race for the White House. The smart set has been pretending for months that polls tell us who the front-runners are for the Republican nomination. So much for the smart set. Now the voters get to choose, and their decision - the only one that matters - probably will surprise us.

Iowa and New Hampshire start the bidding, and they usually disagree with each other. Then a few dozen other states weigh in. What we’re left with in the end is often nothing like we thought it would be in the beginning.
(Jeffrey H. Birnbaum. BIRNBAUM: Time for campaign amne. Washington Times. December 29, 2011.)


ちょっと何の話か分かりづらいところですが、これは最近騒がしくなってきたアメリカ大統領選の予備選挙の話題です。"smart set"という表現が出てきます。この"set"も同様で、いわゆる"smart"な連中、ということになります。マスコミにしゃしゃり出てくるコメンテーターの類でしょうか。この場合の"set"にもやや軽蔑が込められていると捉えてよいかと思います。

同様の表現として、"younger set"(若手; "older set"はその逆でいわゆる”年寄連中”)があります。

"set"、すなわち”セット”(ひと揃い)のことと思っていたら、分からなくなってしまいますね。

2012年1月12日木曜日

肥満の人は何かと損? ― obese jetsetter

体重を気にしている方を刺激してしまいそうですが、エアライン各社が平均以上の体重の乗客には航空運賃に追加料金を設定することを考えているそうです。オーストラリア発、Sydney Morning Herald紙からの引用です。


OVERWEIGHT passengers should be forced to pay extra for air travel, a former airline economist says. The idea was floated by former Qantas chief economist Tony Webber in a column for Business Day online yesterday.

"People who weigh more should pay more to fly on planes - in the same way that people who exceed their baggage allowance must fork out extra," Mr Webber wrote.

Mr Webber, who left the airline last April, said the weight of an aircraft dictated how much fuel it burnt and airlines may have to raise ticket prices to account for obese jetsetters.
(Nathan Partenza. Fat tax urged for airlines' health. The Sydney Morning Herald. January 12, 2012.)


体重と燃料消費には正比例の関係があるというのはその通りでしょう。故に体重に応じた料金というのは自然な発想かもしれませんが、乗客(特に肥満傾向のある乗客)からすれば反発必至ではないでしょうか。

記事によりますと、提唱者は反発の可能性は重々承知したうえで、輸送にかかるコストに応じた料金体系というのは何も目新しいことではなく、電車やタクシー、保険など他業種でも既に取ら入れられていると主張しています。


"If the passengers on the aircraft weigh more, the aircraft consumes more fuel and the airline's costs go up," he said. Mr Webber admitted the proposal would be met with ''public uproar''. However, he pointed to other cases of price discrimination, including by trains, taxis and insurance companies.
(ibid.)


さて、今日取り上げたい単語は"jetsetter"という単語なのですが、見慣れない単語ですね。

ランダムハウス辞書では、


ジェット族:ジェット旅客機を利用して始終パーティーや保養地を訪れる金持ち連中,またはジェット機で飛び回って商売をする連中


とあり、”時にあざけりの気持ちを含む”と補足説明があります。どうやら、あまりよい意味で用いられる表現ではなさそうです。特に、"obese jetsetter"とあっては、これはまさに中傷の表現だと言ってよいでしょう。

”ジェット族”という日本語も聞きなれない表現です。何となく古めかしさを感じさせますが、ジェット機での旅行が、ほんの一握りのお金持ちだけに許されていた時代の表現だろうと思われます。Wikipediaによりますと、


Although jet passenger service in the 1950s was initially marketed primarily to the rich, its introduction eventually resulted in a substantial democratization of air travel. Today, the term "jet set" no longer has cachet. It may still be valid today if it is understood to mean those who have the independent wealth and time to regularly travel widely, at will, for extended periods, for pleasure. It could also now be taken to mean those who can afford to travel in privately-owned or leased aircraft.


とあり、"jetsetter"という単語の意味するところが既に現実とはややかけ離れている可能性を指摘しています。飛行機を使った旅行のコストに糸目をつけないお金持ちという意味では有効かもしれませんが、今日のように飛行機での海外旅行がごく一般的になった状況では"jetsetter"はどちらかと言えばプライベートジェットや貸切のジェットで旅行できるような一部の金持ちを指すような意味に変化してきている、という指摘でもあります。

Sydney Morning Herald紙のライターがどのような意図があって"jetsetter"という表現を使ったのか興味深いところですが、現代風に言えば"jetsetter"とはつまり、"frequent flyer"のことであり、"obese frequent flyer"ではだめだったのだろうかと思います。

2012年1月11日水曜日

暴走族の季節? ― bikie

日本の冬の風物詩(?!)でしょうか、つい先週末でしたが寒い冬の夜空にあの爆音を聞き、またかと思いました。遠くで聞こえていた爆音が近くに迫ってくると戦慄と共に不快感を禁じえません。

暴走族は日本だけに見られる現象かと思ったら、海外にもいるんですね。下記はオーストラリアの話ですから、季節的には真逆ですが・・・。


Queensland's top cop says police are ready for a national gathering of a notorious bikie gang, the Gypsy Jokers, in Brisbane this week.

Amid fears of a turf war as the gang apparently tries to establish a foothold in the state, Police Commissioner Bob Atkinson says police are planning for the gathering, and will act on any associated criminal activity.

"Much of our work in relation to OMCGs (outlaw motor cycle gangs) remains covert and out of the public eye. However, a lack of visibility should not be confused with a lack of activity," he says in a statement.
(Top cop reassures Qld over bikie threat. The Sydney Morning Herald. January 11, 2012.)


オーストラリア英語での話ですが、暴走族は、"bikie"、または"bikie gang"と表現しています。

"bikie"という単語は想像がつくように、"bike"(バイク)+ 接尾辞"ie"、という形になっています。

Merriam Webster Dictionaryに"bikie"のエントリがあるのですが、その定義は単に、"biker"となっています。"biker"を引くと、"bicyclist"という定義に続いて、"motorcyclist"とあります。どちらも普通に自転車乗り、バイク乗り、ということですが、"motorcyclist"については、


motorcyclist; especially : one who is a member of an organized club or gang


と補足があり、つまりは暴走族を意味していることが分かります。

オーストラリア英語だからでしょうか、American Heritage Dictionaryにはエントリがありません。

2012年1月10日火曜日

今年こそ禁煙!? ― kick the habit

年も改まり、新しい目標を立てて新たなスタートを切ったと言う方は多いでしょう。色んな目標があるかと思いますが、中には悪弊や悪習をばっさりと断ちたい、というものもあるのではないでしょうか?

先日も電車で、中づり広告というのでしょうか、禁煙補助薬のポスターが目に付きました。私は喫煙しませんが、勤務先では今年から就業時間中の禁煙が制度化されました。

今年こそ禁煙、という方にちょっと水を差すような話題ですが、ニューヨークタイムズ紙から記事を引用します。


The nicotine gum and patches that millions of smokers use to help kick their habit have no lasting benefit and may backfire in some cases, according to the most rigorous long-term study to date of so-called nicotine replacement therapy.

The study, published Monday in the journal Tobacco Control, included nearly 800 people trying to quit smoking over a period of several years, and is likely to inflame a long-running debate about the value of nicotine alternatives.
(Benedict Carey. Nicotine Gum and Skin Patch Face New Doubt. The New York Times. January 9, 2012.)


禁煙補助薬、とりわけニコチンガムやニコチンパッチと呼ばれるものに禁煙の効果が低いとする調査結果についてのものです。ニコチン療法の是非については以前より議論があるそうですが、議論が再燃すること必至というところでしょうか。


In medical studies, the products have proved effective, making it easier for people to quit, at least in the short term. Those earlier, more encouraging findings were the basis for federal guidelines that recommended the products for smoking cessation.

But in surveys, smokers who have used the over-the-counter products, either as part of a program or on their own, have reported little benefit. The new study followed one group of smokers to see whether nicotine replacement affected their odds of kicking the habit over time. It did not, even if they also received counseling with the nicotine replacement.
(ibid.)


記事によりますとニコチン療法は短期的には効果が認められるとする調査結果もあるそうなのですが、禁煙成功率を長期的にみるとあまり効果がなく、特に一般に販売されているニコチン製品の使用では禁煙効果は期待薄のようです。

この背景について、禁煙プログラムや禁煙補助薬へのコンプライアンス(服薬遵守)上の問題が大きいという意見もあるようです。

最後になりましたが今日取り上げる表現、"kick the habit"は改めて説明の必要もないかもしれませんが、特に悪い癖などを断ち切る、という意味で用いられる成句です。American Heritage Dictionaryではスラング(Slang)ということになっています。

"knock the habit"という表現もありますが、コーパスで調べると"kick the habit"がもっぱら優勢です。勿論、"stop"、"quit"などの動詞も間違いではありませんんが、殊悪習に関する限り、"kick"がぴったりというところのようです。

2012年1月9日月曜日

バンジージャンプ ― bungy/bungee

バンジージャンプを経験したことがあるという方はいらっしゃいますか?海外旅行も当たり前の時代になってきていますので、年末年始も海外で過ごしたという方は多いと思います。オーストラリア、ニュージーランド方面へ行かれた方の中には、バンジージャンプもしてきたという方もいらっしゃるのでは?

私も10年くらい前にオーストラリアに旅行した際にバンジージャンプの設備を見たことがあります。ゴールドコーストの街中だったのですが、こんなところでできるのかとびっくりしたことを覚えています。勿論ですがやってみようという勇気はありませんでした(笑)

オーストラリア人女性が旅行先のアフリカ・ジンバブエで年越しのバンジージャンプの事故に遭ったというニュース記事を引用します。


An Australian woman escaped with just cuts and bruises after her bungy cord snapped during a New Year's Eve jump in Africa, sending her flying head-first into raging, crocodile-infested waters.

Erin Langworthy's ill-fated jump from the Victoria Falls bridge - 111 metres above the Zambezi River - was caught on camera, showing the rope snapping and a large splash in the water below.
(Aussie plunges into croc-infested waters after bungy cord snaps. The Sydney Morning Herald. January 9, 2012.)


ジャンプ直後、女性の足をつないでいた綱が切れ、ワニが待ち構える水中に落下したそうです。いわんこっちゃない、という声が聞こえそうですが、奇跡的に軽傷で済んだということですから本当に良かったですね。記事にはビデオ映像もついています。

ところで今日取り上げる単語は、"bungy"です。"bungee"というスペルもあります。

冒頭で触れたように、バンジージャンプというとオーストラリアかニュージーランドの名物(?)のように思われていますが、これはバンジージャンプを初めて商業化したのが、A. J. Hackettというニュージーランド人だったことに由来するようです。尤も、Hackett氏が商業化を思いついたのは、バヌアツ共和国(オーストラリアの北東に位置する島国)で男子の通過儀礼として行われていた同様の行為を見たのがきっかけだったということですから、起源はバヌアツにあるというのが正しいのかもしれません。

ところで、"bungy"、あるいは"bungee"を英和辞書で調べてみるのですが、まず、"bungy"ではエントリがなく、"bungee"というスペルでそれらしきエントリがあります。

"bungee"は航空関係の用語らしく、航空機の操縦系統に使われるバネなどの装置を指す、というような解説が見られますが、バンジージャンプの綱というような説明は見られません。(ランダムハウス英和辞書、研究社大英和)

引用記事からも分かりますが、"bungy cord"(Hackett氏のサイトでは、"bungee"よりも"bungy"が使われているようです)がいわゆるバンジージャンプの際に足につける綱を指しています。

このサイトを見ていて私も知ったのですが、ジャンプする人の体重によって綱の種類も変えるそうで、4種類の"bungy cord"があるのだそうです。

バンジージャンプは今や広く日本人にも知られるに至ったと思えば、英和辞書にもエントリがあってよさそうなものだと思うのですが・・・。

2012年1月6日金曜日

ジョブズ氏”激似”のフィギュア、差し止めなるか? ― uncanny resemblance

昨年10月にあまりの早逝が惜しまれたアップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏ですが、同氏を模したフィギュア(人形)を中国のメーカーが製作したことが物議を醸しています。メーカー側はこのフィギュアを2月に販売開始しようとしているそうなのですが、これに対しアップル社が製造元のメーカーを訴える構えにでています。

”模した”と表現しましたが、記事に見るその写真は亡くなったジョブズ氏にそっくりで、中国製らしからぬ(!?)精緻さが見られます。


The makers of an action figure with an uncanny resemblance to the late Apple founder Steve Jobs are reportedly being 'threatened with legal action' by the computing giant.

The 12-inch figurine, which comes complete with Jobs's trademark blue jeans, sneakers and black turtleneck sweater, was created by Chinese company In Icons and was set for release in February. But 'their efforts have reportedly met with' a legal challenge with Apple allegedly threatening to sue the toy maker unless they cease trading.

The legal wrangle is over the likeness of the doll to the late Apple founder, the rights of which the company claims it owns.

Apple reportedly stipulates in a letter to the Chinese manufacturer that any toy that resembles the technology company's logo, person's name, appearance or likeness of its products is a criminal offence.
(Amy Willis. Apple 'threatens legal action' over Steve Jobs action doll. The Telegraph. January 5, 2012.)


さて、今日取り上げたい表現は、"uncanny resemblance"というものなのですが、"uncanny"とは、超人的な、超自然的な、尋常ではない、といった意味の形容詞です。並はずれた、という意味で、"uncanny ability"、"uncanny knack"といった形で用いられますので見慣れたという方もあるでしょう。

特徴や能力が平凡でなくずば抜けていることを形容するための単語だと言えますが、含意としてはそれがちょっと恐ろしいくらいのレベルである、この世のものとは思えないようなものである、というような意味合いがあります。

フィギュアには、ジョブズ氏生前のトレードマークとも言えるジーンズやスニーカー、黒のタートルネックセーターなどが付属しており、恐ろしくらいまでに本物に忠実な再現であると言えます。

今風の表現で言えば、”激似”ということでしょうか。”激似”(げきに: この読み方自体にも議論があるようですが)なんて日本語は正しい日本語ではありません、という声が聞こえてきそうですが・・・。

フィギュアは通常価格$99なのだそうです。どのようなことを考えてこんなフィギュアを作ったのか、中国メーカーの商魂逞しさといったところでしょうか?そのあたりの不可解さも含めて、"uncanny resemblance"なのかもしれません。

あなたは買いますか?

2012年1月5日木曜日

eskyって何?

唐突ですが、"esky"という単語をご存知でしょうか?"Esky"と大文字で始まるスペルの場合もあります。実はそれがヒントになるのですが、商標の名前です。さて、何の商標?


TWO 11-year-old boys and their dads clung to an esky in open seas after their fishing boat sank in waters off Sydney's Dee Why this morning.

Rick Matthews, 46, and his son Ryan, and Scott Smiles with son Riley were fishing when smoke began billowing from the engine.

Police called Mr Smiles a hero because he activated a distress signal from an EPIRB on board the boat about 9am.

But Mr Smiles said he did "what we had to do".

"I grabbed the esky and jumped off the boat," he said.

"It was just something to float on".
(Chopper saves people clinging to Esky in ocean. The Sunday Times. January 5, 2012.)


引用した記事では、大文字スタートではなく、"an esky"と一般名詞で使われています。内容から海の事故のようですが、引用の最後の"something to float on"が"esky"を指しているということもヒントになります。

何となく想像がついたのではないでしょうか?

ランダムハウス英和辞書を引くと、飲み物などを冷やすための小型携帯冷蔵庫、とあります。そして、語源欄には、"Eskimoより"とあり、あのカナダ、アラスカのエスキモーに因むということです。

恐らくはエスキモー人が住む寒い気候に絡めて、冷却の機能が重視される小型携帯冷蔵庫のブランド(商標)としたのでしょう。

Eskyはオーストラリアのメーカーによる商標で、今はアウトドア用品で有名なColemanに買収されているそうですが、オーストラリアではよく知られたブランドであり、小型携帯冷蔵庫の代名詞のようになっているようです。オーストラリア以外でどの程度通用するのかは?ですが・・・。(American Heritage Dictionaryにはエントリはありません。)

ところでランダムハウスの定義にある”小型携帯冷蔵庫”というのはちょっともったいぶった言い方のような気もします。私は最初、一般家庭にある冷蔵庫の小型版(ホテルの部屋などについている”ミニバー”の類の冷蔵庫)を想像しましたが、要はクーラーボックスのことですから。

2012年1月4日水曜日

こんな意味もあったの? ― broad

寒い日が続いています。寒気団の影響で今日からさらに冷え込んだようで、厄払いが夕方にずれ込んだ小生は暗い道すがらとても寒い中を帰宅しました。

こう寒いと恋しくなるのは暖かさです。南半球で暖かい話題はないかとグーグルニュースのAustralia版で求めましたが、殺人や事故などの殺伐としたニュースばかりでため息が出ます。

さて、そんな中で目に留まったのは下記の記事です。


Police hunt three men after man shot dead in broad daylight at Sans Souci in Sydney

THREE men are being hunted by police after a man was fatally shot in the head during a brazen daylight attack outside his home in south Sydney.

The man, aged in his 30s, was discovered by emergency services lying in the street with a single gunshot wound.

He had been gunned down outside his home in Selmon Street, at Sans Souci in the city's south, about midday (AEDT) today.

He was taken to St George Hospital, but died a short time later.
Superintendent Peter O'Brien said police were yet to establish a motive.
(Lema Samander. News.com.au. January 4, 2012.)


またまた私の不勉強をさらすようですが、ヘッドラインの"broad daylight"に注目します。

"broad"という形容詞に真っ先に結びつく名詞はなんでしょうか?

バンド?(broad band; broadband)ストリート?(broad street)

いずれも和製英語、というかちょっと質問の趣旨から逸れていますね・・・。

"broad"には、幅が広い、という意味があるのは勿論で良く知られている(また必修単語のひとつである)ところですが、引用記事にあるような”白昼(堂々と)”という意味で"daylight"と結びついての用法はあまり知られていないのではないでしょうか?(不勉強を棚に上げ・・・)

私がよく利用させていただいているコーパスでは、"broad"という形容詞が修飾する名詞として、"daylight"は"range"に続いて2番目の多さでした。("range"の1,198件に次いで、451件。以下、"shoulders"が416件、"spectrum"が408件と続きます。)

2012年1月3日火曜日

今年はよい年でありますように・・・ ― generosity

新年を迎え、各紙ヘッドラインをざっと眺めたものの、昨年の暗いニュース、また先行きに対する不安がまだ影を落としているように思われます。

今日引用するのはTIME誌の記事からです。


(PARIS) — Fireworks glittered and boomed Sunday as revelers in Australia and Asia welcomed 2012 and others around the world looked forward to bidding adieu to a year marred by natural disasters and economic turmoil.
(Greg Keller. Australia, Asia Welcome 2012. Time. December 31, 2011.)


新しい年への切り替わりと共に苦難の2011年との決別を誰もが望むところですが、2012年も待ち受ける苦境に世界の誰もがおののき、警戒しているようにも思われます。


The mood was less bright in Europe, where leaders set the tone for a continent hammered by an unprecedented economic crisis that has put the euro's existence in question, turning in New Year's messages that 2012 will bring more financial hardship.

(中略)

In Greece, where the government has imposed especially harsh austerity measures, Prime Minister Lucas Papademos could promise no reprieve.
"A very difficult year is coming: we must continue our effort decisively. So that our sacrifices will not have been in vain," he said.
(ibid.)


特にヨーロッパの経済不安が暗い影を落としています。日本に関しては3月の巨大地震と津波について触れられています。

そんな中、記事ではかろうじて希望の持てる話題で締めくくっています。


Raymond Lo, a master of feng shui — the Chinese art of arranging objects and choosing dates to improve luck — offered hope that things might get better. He said he wasn't surprised that 2011 was such a tumultuous year because it was associated with the natural elements of metal and wood. The year's natural disasters were foreshadowed, Lo said, because wood — which represents trees and nature — was attacked by metal.

2012 could be better because it's associated with ocean water, which represents energy and drive and the washing away of old habits, Lo said.

"Big water also means charity, generosity," Lo said. "Therefore that means sharing. That means maybe the big tycoons will share some of their wealth."
(ibid.)


中国の風水専門家に言わせると2012年は大洋の水(ocean water)の年なのだそうですが、大洋の水はエネルギーと推進力や活力を象徴し、旧弊を洗い流してくれるものだそうです。

大洋の水はまた、慈愛と寛容(charity and generosity)も象徴するということです。世界中の人々が助け合い、分かち合う、そんな素晴らしい1年になるのでしょうか。

昨年の暗いニュースや先行きへの不安が影を落としている中、少しでも明るい希望を見つけたいと思うのは誰も同じだと思います。そんな思いもあって、今日の単語は"generosity"を取り上げました。

American Heritage Dictionaryによると、"generosity"の定義は最初に


Liberality in giving or willingness to give


とあり、続いて


Nobility of thought or behavior; magnanimity


とされています。他者に惜しみなく与えるという意味と、思考や行為の高潔さ、という意味だと解釈できます。

私利私欲に走る、自分のことだけで精一杯、そんな言葉がよく聞かれます。自戒を込めて、今年の1語として"generosity"という単語がすんなりと入ってきました。

2012年が全ての人にとって幸せな年であることを祈念せずにはいられません。

2012年1月2日月曜日

謹賀新年 ― ring in

新年あけましておめでとうございます。今日は2012年1月2日、月曜日です。2012年、最初の投稿です。

さて、新年最初に取り上げる単語にふさわしい単語は?と色々悩んだのですが、昨年の暗いニュースが影を落としているのか、各紙ヘッドラインを見渡してもあまり明るい話題や単語が見つかりません。

下記はAssociated Pressからの引用です。


World Rings in 2012 and Bids Adieu to a Tough Year

With glittering fireworks and celebrations from New Zealand to Times Square, the world eagerly welcomed a new year and hope for a better future Saturday, saying goodbye to a year of hurricanes, tsunamis and economic turmoil that many would rather forget.

Revelers in Australia, Asia, Europe and the South Pacific island nation of Samoa, which jumped across the international dateline to be first to celebrate, welcomed 2012 with booming pyrotechnic displays. Fireworks soared and sparked over Moscow's Red Square, crowds on Paris' Champs-Elysees boulevard popped Champagne corks at midnight, and up to a million revelers were expected to jam New York's Times Square for the famed crystal-paneled ball drop.
(The Associated Press. January 1, 2012.)


アジア、オセアニア各国の新年を迎える様子を伝えています。

今日取り上げる表現ですが、ヘッドラインで使われている、"ring in"は、


ring in the new year


のような形で”新年を迎える”という意味で用いられます。言うまでもない事かも知れませんが、"ring"とは鈴(ベル)のことです。新しい年の到来を告げる音、それは365日毎日刻まれる午前零時の時報かもしれませんが、やはり年をまたぐというのは多くの人々にとって特別な意味を持っています。

ところで私は年越し蕎麦を頂いているうちに2012年1月1日午前零時の号砲を聞き逃し、気がついたら時計の針は1分30秒くらい過ぎていました(笑)

みなさんの2012年1月1日はどのような"ring in"だったでしょうか?

本年もえいご1日1語をよろしくお願い申し上げます。