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2011年2月16日水曜日

こってりと・・・ ― grill

“こってりと・・・”、というと何を想起しますか?

“こってりらーめん”は無しですよ!(実は私、あの天下一品のこってりラーメンが大好きですが・・・。)

“こってりと・・・”は文法的には副詞です。ですから続くのは動詞、ということで、“こってりと絞られる”という表現になるのですが、なぜ“こってり”なのか、素朴な疑問がわきます。

今日の単語、"grill"は、グリル(焼き網)の上で肉やその他食材を炙ったり焼いたりする行為を指しますが、比喩的に、


(厳しく)尋問する、
無理難題をふっかける、


という意味があります。下記引用をご覧ください。


NEW DELHI — India's under-fire prime minister Manmohan Singh is to face senior editors on Wednesday in a rare live televised interview as he seeks to bounce back from months of pressure over a series of scandals.

The premier, battling to retain his reputation as the "Mr Clean" of politics, is likely to be grilled over recent corruption cases that have put his government on the back foot.
(Indian PM to face media grilling. AFP. February 15, 2011.)


窮地に立たされている、という含意があると言ってもいいと思いますが、"grill"の対象になっているのは苦しい立場にある人であることは間違いありません。

“こってりと”絞られるのは、先生に対する生徒、上司に対する部下、と相場は決まっていると思いますが、"grill"の対象になる人の窮状には、“こってり”の要素が感じられます。

“こってりと絞られる”という場合の“こってりと”という副詞は、“程度の甚だしさ”を意味しているということです。

英和辞典の"grill"のエントリーに、“こってり”というような日本語はもちろん見られませんが、あながち外れていないと思いませんか?

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