最近30日間のアクセス数トップ3記事

2010年3月2日火曜日

殺人的な・・・? ― frenetic

スペルも意味もよく似た単語に、

frantic

というものがあります。"frenzy"という単語もあります。"狂乱、発作、逆上、激高”などという日本語があてられており、穏やかではありません。

"frenetic"も"frantic"も、"frenzy"である状態を指す形容詞です。両者に明確な使い分けがあるかどうかはよく分かりませんが、用例を検索して分かることは、いずれも修飾する名詞(行為や状況などを示すことが多いです)の程度の甚だしさを意味するものとして用いられているようです。

一例を挙げましょう。


I have received many emails about Tribune newspapers' decision to spell the name of Olympic women's figure skating champion Kim Yuna (no hyphen) instead of Kim Yu-na (hyphen), as is common usage when one transliterates South Korean names into English.

With the frenetic work schedule at the Olympics, I have not had time to respond to all of them.

So I will do it here by linking you to my response to this question when a reader first posed it after Kim won the 2009 world title last March.
(Philip Hersh. Spelling test: why we spelled skate champ's name "Kim Yuna." Chicago Tribune. February 10, 2010.)


この引用において、"frenetic"は"busy"のシノニムと言ってもよいでしょう。ただ、"busy"だけでは、あるいは"very busy"といってもインパクトに欠けるのでしょうか、その程度の甚だしさを強調するために"frenetic"が使われているように思われます。


もう1例。


In frenetic morning trading, sterling at one stage dropped by more than four cents against the dollar to a nine-month low of below $1.48, but rallied slightly to end the day 2.5 cents down.
(The Guardian. March 2, 2010.)


こちらは、証券市場における朝の取引きの凄まじさを表現しています。

日本語にすると、”殺人的な”という修飾を思い出します。”殺人的なスケジュール”などとよく言いますね。実際に狂乱しているわけでも(frenetic)、人を殺したりする(殺人的な)わけでもないのですが、強調がその主眼のようです。

0 件のコメント:

コメントを投稿