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2010年2月18日木曜日

覚えられない単語 ― histrionic

難解な単語、極めて複雑な概念を表現するための術語が覚えにくいのはある意味当然のことだろうと思われます。

一方で、見かけ(スペル)が原因で、何となく記憶に留まりにくい、あるいは見かけ(スペル)と実際の意味がかけ離れているために意味を想起しにくい(つまり覚えられない)という類の単語もあると思われます。

histrionic という単語は私にとってそのような単語の1つなのですが、これは、単語のスペルがhistory(歴史)を想起させるためだと思います。

実際、histrionic は、


芝居がかった、不自然な、わざとらしい


というような意味で用いられます。語源的にも、historyとは関連はなく、エトルリア語に遡ると言われています。エトルリア語ではもともと、”俳優”という意味で用いられていた語が発展して、このような意味になったもののようです。

histrionicは形容詞ですが、名詞として、あるいはhistrionicsという単語は名詞そのものとして、芝居や演劇、俳優という意味もあるようです。実例では、名詞として用いられるよりも、”芝居がかった”というネガティヴな意味で用いられることのほうが多いようです。


Sometimes the foster care system absorbs mentally ill children even when their parents do not voluntarily give up custody. For the Kendalls, the trouble with their daughter, Jamie, started roughly at age 12. She told outlandish lies, once producing a photo of a baby cousin as proof that she had a son. She disappeared for days at a time. The diagnosis was histrionic personality disorder, an illness characterized by a pathological need for attention.
(Parents of Mentally Ill Children Trade Custody for Care. New York Times. 2003.)

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