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2009年12月31日木曜日

大晦日は紅白歌合戦 ― gala

いよいよ大晦日の日を迎えました。2009年も今日で終わりです。私は大晦日の紅白歌合戦のファンではありませんが、好むと好まざるとに関わらず、(また自宅にテレビを持たないにも関わらず)この時期に、日本の大晦日の一大イベントについて聞かないということがありません。(現在帰省中ですが、帰省先の実家にはテレビがありますので、そのお祭り騒ぎを聞くことは普段に増してなおさらです。)

本日取り上げる単語、


gala


ですが、音楽の好きな方、特にクラシック関係で、”ガラ・コンサート”という表現を聞いたことのある方は多いと思います。この”ガラ”が、英語で”gala”なのですが、イタリア語、及びフランス語に語源のある単語で、さらに遡ると古フランス語gale("to make merry"の意)ということです。(American Heritage Dictionaryによる)

”ガラ・コンサート”は、お祝いムードの音楽の祭典、ということでは、クラシックのオペラなどに限らないようです。ちなみに、"gala"としては、音楽に限ったものでもなく、スポーツの祭典でも用いられるようです。

さて、本日の引用ですが、やはりNHKの紅白歌合戦なのですが、YouTubeで一躍時の人となったイギリス人女性が、わざわざこの日本のテレビのお祭り騒ぎに参加するということで、国際通信社の取り上げる記事となっているのを見つけました。

紅白歌合戦が、"a New Year's Eve music gala watched by millions"と表現されています。

なお、正式名称か否かは知りませんが、"Red and White Song Battle"という表現も用いられています。"Japan's best-known music extravaganza"という表現は、"extravaganza"が、個人的にはバロック音楽を想起させるのですが・・・。


Susan Boyle, the Scottish spinster whose talent show performance catapulted her to global stardom, arrived in Japan on Tuesday to perform on a New Year's Eve music gala watched by millions.

Boyle waved cheerfully to fans as she was escorted through Narita airport east of Tokyo, declining a request by television networks to give an impromptu song on the spot.

She is due to appear on Japan's best-known music extravaganza, public broadcaster NHK's year-end "Kohaku Uta Gassen", which literally means "Red and White Song Battle" and has been running since 1951.
(Susan Boyle in Japan for NYE music gala. AFP. December 28, 2009.)


えいご1日1語のブログは、2009年は今日の投稿で最後です。ご愛読ありがとうございました。2010年もがんばって投稿したいと思います。皆様どうぞ良いお年をお迎えください。2010年も宜しくお願い致します。

2009年12月30日水曜日

abide by

年の瀬も押し迫ってまいりました。世界中の人々が大晦日から元日にかけてお祝いするこの時期、そのお祝いの仕方も様々でしょう。

大晦日は英語で、New Year's Eve、略称が定着しているのか定かではありませんが、頭文字をとって、NYEとHeadlineで使われているのを見ました。


NSW govt pleads for good NYE behaviour

"Grow up and behave yourself" is the new year's resolution the NSW government hopes idiot revellers will abide by on Thursday night.

With organisers predicting about 1.5 million people to converge on Sydney Harbour to see in the new year, emergency services are bracing themselves and the state government is pleading for good behaviour.

In the CBD alone, more than 1,500 police officers will work to ensure the law is maintained, including the enforcement of several alcohol-free zones.
(The Sydney Morning Herald. December 30, 2009.)


お祭り騒ぎを警戒する警察当局は、個人のモラルに訴えるしかないようですが、この時期にお仕事とはご苦労様です。

今日の単語、


abide


は単独では、”耐える、辛抱する”とか、”甘受する”、”留まる”といった意味ですが、特に"by"を伴って、”(規則を)守る、遵守する”という意味になります。

2009年12月29日火曜日

on the dot

"dot"とは、”点”のことですが、その点にぴったり合うということで、"on the dot"は、


(時間が)きっかり


という意味があります。時計の文字盤で、分針がある1点にぴったりと合うイメージです。


At 8:14 a.m. on the dot, the store's neon "open" sign was switched on. The crowd clapped and cheered. Bagpipes played. Chief Farrar, coffee cup in hand, emerged from the store along with Forza Coffee Company Chief Executive Officer Brad Carpenter. They greeted every person in the line, which by then stretched more than a block from the store's front door.
(Cafe where Lakewood officers were shot reopens. The Seattle Times. December 12, 2009.)


即金で(直ちに支払う)


という意味もあるようですが、実例が見当たりません。

2009年12月28日月曜日

box office

最近は私も足を運んでいませんが、アメリカの娯楽において、映画館はやはり健在のようです。クリスマスの週末となった三連休におけるBox Officeでの売り上げが、およそ2億7,800万ドルということで話題になっています。

box officeとは、映画などのチケット売り場のことです。

何故、”ボックス”かと言うと、そのようなチケットを販売しているところが、多くは箱型に覆われていたということに由来するようです。

この単語は、単なるチケット売り場を指す意味から発展し、いわゆる”興行収入”を指すようにもなりました。


A big year at the box office is ending with a bang, with a broad array of popular films combining for the biggest moviegoing weekend in recent history.

Led by the 3-D epic "Avatar," which was followed closely by "Sherlock Holmes" and "Alvin and the Chipmunks: The Squeakquel," total estimated theatrical receipts from Friday through Sunday in the U.S. and Canada were $278 million.

That beat the previous record of $261 million for a three-day take -- set in July 2008 when "The Dark Knight" debuted -- even when accounting for ticket price inflation, according to data from Hollywood.com. The Los Angeles-based firm's data go back to about 1985.
(Holiday box-office take is highest in recent history. The Los Angels Times. December 28, 2009.)

2009年12月25日金曜日

クリスマスを考える(5) ― the Santa myth

子を持つ親は誰でもこの時期子供へのクリスマスプレゼントに頭を悩ますでしょう。かく言う私もその一人ですが、昨日はデパートなどを奔走しました。親バカ丸出しのようですが・・・。

サンタクロースがいて、クリスマスイブの夜にはよい子の枕元にプレゼントを届けに来てくれる、なんて今時の子供は信じているのでしょうか?小学校4年の愚息は、クリスマスに毎年プレゼントをくれるのは両親だということはほとんど分かっているようですが、その下の小学校1年になる次男はそこまで確信は無いようです。4歳の三女は今朝は、目覚めると枕元に置いておいたプレゼントの包みを見つけ、うれしそうに抱えて階下に下りてきました。

"myth"とは、”神話”のことですが、実話に対比して虚構だということです。子供たちはいずれ、サンタクロースが作り話であることを悟ります。それでも何故、子を持つ親たちは、サンタクロースがあたかもいるかのように振る舞い、クリスマスイブの夜に、子供が寝たのを見計らってプレゼントを枕元に置くのでしょうか?

改めて考えると何だか馬鹿げた話のようにも思えますが、サンタクロースを心待ちにする子供には健気さを感じますし、プレゼントに期待してベッドで目を瞑る幼子を愛しく思わない親はいないでしょう。

"the Santa myth"は、永遠に暴露されない"myth"ではないかと思います。

Google Newsを見ていて、ちょっといいエッセーに出くわしました。


I was probably 8 or 9, that insufferable age when boys think they know everything, and insist on proving it. The big thing I knew that December was that there’s no Santa Claus.

(中略)

But I was going to validate my knowledge to my parents, the co-conspirators in the Santa myth, in a way that would force them to acknowledge what we all knew, but by tacit agreement did not mention. I was going to stay awake on Christmas Eve, sitting sentinel in the reclining chair next to the Christmas tree.
(Donn Esmonde. A grinch who almost stole Christmas. The Buffalo News. December 25, 2009.)


愚息はまだこんなことをするほどませてはいませんが、気持ちは分かります・・・。

このちょっといいお話の続きは、リンク先をお読みください。意外な結末が・・・。

2009年12月24日木曜日

クリスマスを考える(4) ― salvation army

個人的な体験という但し書き付きですが、日本ではあまり見かけないものに、この時期の街頭でのSalvation Armyの募金活動があります。この時期に旅行すると、欧米では必ずといっていいほど見かけます。

日本で見かけない、ということについては反論が恐らくあるかと思います。”歳末助け合い”のような募金活動はよく見かけますが、欧米で見たSalvation Armyの活動というのは一風変わっています。日本で見られるような、大人と子供が少し生真面目に一列に並んで募金箱を差し出し、「お願いします!」と言っているのとは対照的に、欧米のそれは、ほとんどの場合大人がサンタクロースやあるいはおどろおどろしい格好に扮装して、通行人の目を引きます。紙で作られた募金箱というよりは、バケツ、あるいは鍋のような大きな入れ物を抱えているか、あるいは地面に置き、お金が入れられると、この時期ではクリスマスのベルを鳴らしたりします。

我々、通行人(あるいは買物客)にとっては一瞬のことですが、街頭に立つ身としては、この寒い時期においては重労働です。ボランティアと思われがちですが、中には雇われ人もあるようです。


It's beginning to look a lot like Christmas this morning: Snow is falling, shoppers are bundled up as they bustle into the grocery store, and Bill Schmidt, 63, is ringing a hand bell non-stop near a bright red kettle as he collects donations for the Salvation Army.

He greets passers-by enthusiastically even if they don't make a donation, and after people drop coins and bills into the kettle, he exclaims, "Thank you very much. Have a beautiful day. God bless you. Merry Christmas."

Schmidt, a lawyer with a busy private practice in a suburb of Washington, D.C., has volunteered here every Saturday during the holiday season for 17 years because, he says, he believes in the work done by the Salvation Army. That work includes feeding the hungry, giving Christmas gifts and food to those in need, providing disaster relief and running rehab centers, food pantries and thrift stores.
(Salvation Army bell ringers sound the call of giving. USA Today. December 24, 2009.)

2009年12月23日水曜日

クリスマスを考える(3) ― brick and mortar

クリスマスシーズンは商店やデパート、レストランにとって書き入れ時です。この時期の売り上げは毎年、他の月に比べて統計的に有意に高いと思いますが、祝日のムードでついお財布の紐も緩むのは私を含む凡人には仕方のないことでしょうか・・・。

アメリカでは、11月末のThanksgivingの終わりは同時にクリスマス商戦のスタートで、クリスマス準備やギフトのShoppingが、クリスマスイブを頂点に盛り上がります。

ところが・・・!

最近、このクリスマス商戦に異変が起きているということです。繁華街のお店に活気がなくなっているというレポートなのですが、人々はより簡便なオンラインショッピングに走っているということのようです。

不景気の影響からか、実店舗を持たず、オンライン営業に精を出すビジネスが流行るのでしょうか?

"brick and mortar"は、文字通り、”レンガと漆喰”ということですが、店舗の建物のことを指しています。レンガも漆喰も必要ないオンライン店舗は、コストパフォーマンスは高いでしょうが、なんだか寂しい感じがします。


On the whole, people are perhaps just being careful this year with what money they still have. They are afraid of being laid off from work or have been laid off from work, they need to conserve cash. There is a strong sense of financial insecurity and that’s bad news for the major retailers... and eventually for a world economy hoping the American consumers go back to their heavy spending ways. Fat chance that’s going to happen anytime soon!

Then again, there are those who also tell me that it is not right to measure consumer sentiment by observing the volume of shoppers in brick and mortar stores. Shoppers, I am told, are spending heavily online, even as they wait for in-store deals. Even as the brick and mortar retailers aren’t too happy with the season, surveys are showing online retailers are seeing an improvement compared with last year.Technology savvy consumers aside, it probably helps that online sales carry no sales tax.

CNBC reports online shoppers have spent nearly $21 billion during the first 43 days of the holiday season, a four-percent increase compared to the same period last year. The week ended Dec. 13 ranked as the biggest online spending week on record, with sales reaching $4.74 billion, according to comScore. The previous high of $4.70 billion was set during the week ended Dec. 16, 2007.
(Can't smell Christmas spirit in malls. Philstar.com. December 23, 2009.)


Despite positive growth in online retail sales, the US National Retail Federation is predicting an overall one percent drop in holiday sales for both online and traditional "bricks and mortar" stores. Overall, it is predicted that consumers will spend $437.6 billion (€305 billion), with a 3 percent decline in the number of purchases using credit cards.
(Consumers spend more online for Xmas. The Independent. December 22, 2009.)

2009年12月22日火曜日

クリスマスを考える(2) ― Xmas

昨日は、Hanukkahという、クリスマスと同時期のお祝いされるユダヤ教の祝日を取り上げ、"Merry Christmas!"というお決まりのご挨拶がタブーになる場合があることについて触れました。

今日取り上げるのは、これまた我々日本人にもお馴染みですが、

Xmas(あるいは、X'mas)

という語です。デパートや店頭の広告や看板、チラシ、グリーティングカードなど至るところに見つけることができますが、この語(正確に言うとスペル)がタブー視されることがあることをご存知でしたか?

勿論、日本人同士ではほとんど問題になりませんが、欧米では、特にキリスト教関係者からはこのスペルが忌避される傾向にあるそうです。(ちなみに、X'masというのはかなりまれで、Xmas(アポストロフィの無いスペル)がほとんどだそうです。X'masとスペルするのは日本だけ?)

何故タブー視されるかですが、諸説あるようですが、そもそもキリストという尊い名前を省略系にすることの不敬さ、といったものから、”X (cross)”という字とその意味("cross out" ― 線を引いて消す)から不穏当だ、というものまであるようです。商業化に反発する立場からの意見が大きいようです。しかしながら、これには反論もあり、Xという字が、キリスト教の長い歴史の中で既に、Christの省略形として使われてきた事実もあるようです。(このあたりの議論については、詳しくはWikipediaなどにあります。)

私も知りませんでしたが、Xmasという用語を使うのは海外の人とのGreeting Cardやメールのやり取りでは気をつけたほうがよさそうですね。


In the spirit of the season, let’s turn to other lighter topics. For example, I came across this interesting bit of history concerning the use of the term “Xmas” (an abbreviation of the word “Christmas,” the X substitutes for the word Christ). As any English dictionary will show, this word is spelled with a capital “X” without an apostrophe after the X.

According to the Merriam-Webster New Book of Word Histories, it was first used in the 16th century, back when it was taboo to casually or irreverently use the term “Christ.” Much farther back in time—or about 300 BC—the Jews considered it disrespectful to pronounce the divine proper name, which was “Yaweh,” or “Jehovah” in Hebrew.

Thus, X was used as a symbol for Christ. “It derives from the Greek where “chi” (X) is the initial letter of Christos, the Greek form of Christ. The word Xmas is usually pronounced like Christmas…. In Latin manuscripts, Christus was often abbreviated by using the first two letters of Greek Christos, chi (x) and rho (P). When chi and rho are superimposed upon each other a symbol for Christ is formed. This symbol has had wide currency through centuries of the Christian era.”
(Butch del Castillo. Gosh and golly, or jeepers creepers, it’s Xmas! December 21, 2009.)

2009年12月21日月曜日

クリスマスを考える(1) ― Hanukkah

今年も残すところあとわずかとなりました。年末の一大イベント、クリスマスは今週です。そこで今週のテーマは、”クリスマスを考える”です。何だか気取ったテーマのようにも思えますが、お付き合いください。

クリスマスは我々日本人の文化にもすっかり定着していますが、それは商業イベントであり、クリスマスのバックグラウンドや歴史については、私もそうなのですが、ほとんど知らずに年末のこのイベントの華やかさばかりを愛でている感があります。私たちはクリスマスについて、何を知っているでしょうか?今週はクリスマスに関連する言葉、表現を取り上げたいと思います。

"Hanukkah"(ハヌカー)は、"Hanukah"と綴られることもありますが、ユダヤ教における祝祭日の1つです。

ハヌカーは、クリスマスとは全く起源を異にするものですが、それを祝うのがクリスマスとほぼ同時期にあたるので、ユダヤ教におけるクリスマスと誤解されている向きがあるそうです。

同時期に祝われるとは言え、クリスマスとハヌカーはあくまで別個のものです。この時期のよくある挨拶で、"Merry Christmas"と言うのは、ユダヤ教を信じる人には、失礼に当たることがある、ということを最近知りました。これを避けるために、"Happy holidays."という挨拶があるのだそうです。


Christmas music blares from the radio. Christmas lights shine from houses and store windows. The words "Merry Christmas" ring in your ear as you leave the store. You know it's that time of year again.

Sure, more places now use the typical greeting "Happy Holidays," as if, for those who don't celebrate Christmas, that makes up for the Christmas decorations and the lack of other holiday decorations.

(中略)

Celebrating both Hanukkah and Christmas makes this a really fun time of year for me. Last year I had two friends over to celebrate Hanukkah and it was pretty neat to share a holiday with some of my friends who had never experienced it before. And later that year I went over to one of their houses to make Christmas cookies.
(Happy Hanukkah, Christmas and New Year's too! December 21, 2009. Syracuse.com)

2009年12月18日金曜日

体の部位に関連する表現(5)=shoulder ― rub shoulders with

今週のテーマである、”体の部位に関連する表現”では、"shoulder"(肩)という単語が含まれる表現を取り上げてきましたが、今日が最終日です。

今日取り上げる表現は、


rub shoulders with~


です。”~と付き合う”とか、”~と懇意にする”という意味があります。これは主にイギリス英語での表現ということで、アメリカでは通じないかもしれません。Collins CobuildのDictionary of Idiomsによりますと、アメリカ英語で同様の意味がある表現は、


rub elbows with~


だそうです。

さて、with~に続く目的語には、”人”が来るのですが、その人というのは特に”有名人”や”著名人”になるのがこの表現の特徴です。


Johnson had always loved rubbing shoulders with celebrities.
(Collins Cobuild Dictionary of Idiomsから)

2009年12月17日木曜日

体の部位に関連する表現(4)=shoulder ― shoulder to shoulder

日本語で、”肩を並べて”というのに近いように思われますが、日本語での”肩を並べて”にはランクが同列、といった意味合いが強いように思われます。

英語の"shoulder to shoulder"にも、”肩を並べて”という意味もあるようですが、地位やランクが同列ということを意味するのではなく、”協力関係にある”ということを意味することのほうが多いようです。


“We will continue to stand shoulder to shoulder with the industry to support them through these difficult times. In the new year we will begin working with them on the detail of a longer-term recovery plan and we will increase our efforts to return more decision-making powers to Scotland. Fishing policy made in Brussels is bad for Scotland and we will shortly be setting out our response to proposals for European fisheries policy.”
(The Shetland Times. December 16, 2009.)

2009年12月16日水曜日

体の部位に関連する表現(3)=shoulder ― put one's shoulder to the wheel

運転していた自動車がエンストしてしまったら・・・

バッテリー上がりになってしまったら・・・

あるいは、路肩の溝に脱輪してしまったら・・・


その経験がなくとも、一生懸命にクルマが動くように押したりするイメージが沸くのではないでしょうか?

今日取り上げる成句、"put one's shoulder to the wheel"はまさしくそのイメージから産まれたものです。

必死になって動かそうとする、その努力の様を表現しています。

もちろんですが、肉体的に押したり、力を加えたりといった意味での努力に限らず、抽象的な意味での努力についても用いられます。

COP15での、先進国と途上国の間での駆け引きの激しさが連日報道されていますが、ここは各国、正念場、ということのようです。見えないCO2を相手に、どこまで努力を注ぐことができるのでしょうか?


Mr Rudd told the Australian media that while there was absolutely no guarantee of success at getting a global agreement, his aim in the days ahead was to work "as hard as possible to secure the best possible agreement for Australia, in Australia’s national interest".

(中略)

"As I said, there’s absolutely no guarantee of success. But my job, as Prime Minister of Australia - and Australia as a member of the international community - is to put our shoulder to the wheel, and try and get a good agreement for Australia’s national interest, and for the world.
(North Queensland Register. December 16, 2009.)

2009年12月15日火曜日

体の部位に関連する表現(2)=shoulder ― straight from the shoulder

日本語で、”肩肘張らずに”と言い、”気負うことなく”、”堅苦しくなく”という意味で用いますが、意味的には英語の"straight from the shoulder"に通ずる部分があるのではないかと思います。

"straight from the shoulder"は、ボクシングでパンチを繰り出すその様に由来する表現のようですが、


率直に、素直に
単刀直入に、


といった意味で用いられています。文法的には副詞としての用法が圧倒的です。


"What is it?" she whispered, going on sewing. She did not seem to be surprised. "Don't be shocked. Though it would be quite natural for you to be shocked when you hear this. The police chief came to see me just now." I told her straight from the shoulder what the police chief had said. "Keigo really did wrong, but all of us, tempted by some evil spirit, make mistakes now and then, once in our lives. It's like the measles.
(Dazai Osamu. A Tsugaru fireside tale: Lies, by Dazai Osamu. Japan Quarterly. 1998.)


ハイフンで繋げて、"straight-from-the-shoulder"をひとかたまりとして、形容詞的に用いている例もあります。


It was felt that most of the Seven Principles were being violated by the Israel lobby and its stooges with impunity, especially the principle of Integrity. So the citizens pushed the matter back to Kelly with this straight-from-the-shoulder message....
(Palestine Chronicle. November 26, 2009.)

2009年12月14日月曜日

体の部位に関連する表現(1)=shoulder ― cold shoulder

ある言語において、人間の体の特定の部位が独特の表現の構成要素になっていることが多いものです。表現は言語によって似通っている場合も多いと思いますし、あるいはまったく異なる概念で用いられている場合もあるかと思います。

日本語でも、

肩たたき、
肩を怒らす、
肩を並べる、

など、肩という特定の部位に関連した表現が多くありますが、英語ではどうでしょうか?

"cold shoulder"は、”冷たい態度、よそよそしさ”や”冷遇”、あるいは”無視”といった意味があります。

スキャンダルに見舞われたプロゴルファーのTiger Woodsですが、早速CM契約の打ち切りなど、スポンサーによる冷遇が始まったようです。


Sponsors give Woods cold shoulder over sex row

NEW YORK — Tiger Woods, one of the hottest marketing symbols on the planet, is getting the cold shoulder on television where ads featuring the golf star have disappeared since news broke of his philandering.

Nielsen, the New York-based consumer research company, said the formerly ubiquitous Woods had not appeared in a prime-time TV commercial since a November 29 Gillette ad.

That was two days after his image went into freefall with a car accident outside his Florida home and subsequent revelations of a marital crisis over his alleged affairs with a string of women.

Reports that Woods may have been under the influence of alcohol, a sedative and a pain-killer when he crashed threaten to deepen the crisis.
(Sebastian Smith. AFP. December 10, 2009.)

2009年12月11日金曜日

語源探訪の楽しみ=異分析(5) ― adder

この単語も、異分析により産まれた(あるいは変形してしまった)単語の1つです。元々は、


a nadder


というものだったのが、"an adder"と分析されてしまい、"adder"という名詞が発生するに至りました。

2009年12月10日木曜日

語源探訪の楽しみ=異分析(4) ― rosemary

ローズマリーというハーブの一種をご存知でしょうか?私の自宅の庭にもありますが、ハーブの中ではかなりポピュラーなものだと思います。消臭効果や抗菌作用などがあるとされ、料理などにも用いられます。

このハーブ、親しみやすいのにはその名前にもあるのではないかと思います。ローズ(=薔薇)とマリーあるいはメアリー(女性名)という2つの語がくっついて出来たように思われるのですが、実はそうではありません。

語源的には、ラテン語で”露”を意味する"ros"と、”海”を意味する"maris"が結合した、"ros maris"(海の露)に由来するものです。ローズマリーが何故”海の露”と呼ばれ始めたかも興味深いですが、このハーブが海岸近くで生息することが多いことからだそうです。(Wikipediaによる)

"ros maris"の語尾の"-s"はその後、複数形のsと解され、"-s"が脱落した、"ros mari"が単数形と誤解されたようです。

このような変遷を経て、最終的に"rosemary"が定着したようです。

2009年12月9日水曜日

語源探訪の楽しみ=異分析(3) ― trialogue

今日取り上げる単語、"trialogue"は、"dialogue"から派生したと言われています。

trialogue
[名]三者間の対話、会談; 鼎談


tri-という接頭辞は見慣れたものだと思います。trioとかtrilogyとかいう単語がありますが、いずれも数字の3に関連しており、この接頭辞がつく単語は3の概念を含むものですね。

では、"dialogue"は、"di-"という接頭辞で、多分これは数字の2の概念なのだろう、ということになりますが、厳密にはこれは違うようです。"dialogue"は、"dia-"プラス"logos"というギリシャ語源に遡り、接頭辞の"dia-"は数字の2ではなく、”~を通って、横切って”というような意味だそうです。(尤も、さらに遡ると、"dia-"と"di-"は同根であるということですが。)

trialogueという単語は、"dialogue"を誤って、”(2人の間の)対話”といった捉え方をしたところから、接頭辞を、3を示す"tri-"に置き換えて生まれた造語だと言えます。

対話という行為を考えた時、一対一ですから、合計で2、ということも考えられますが、実は語源としては、2という数字の概念は無い、ということなのです。

面白いですね。

2009年12月8日火曜日

語源探訪の楽しみ=異分析(2) ― apron

日本語でもエプロン、前掛けと言いますが、この英単語も異分析に分類される単語です。

昨日のtawdryに似ているのですが、元々apronを指す単語は、"napron"というものだったようです。

さらに遡ること、古フランス語では、"naperon"という綴りであり、"a"で始まるものではありませんでした。

英語の不定冠詞"a, an"はご存知ですね?続く単語の語頭が母音である場合(あるいは発音されないhで始まる場合)には、"a"ではなく、"an"が用いられます。

かくして、"napron"は、

"a napron"

という形で出現、あるいは発音されることになったのですが、いつしか、

"an apron"

と誤って解釈されるようになり、それが定着してしまったということのようです。

ところで、apronという単語は、古フランス語のnaperonまで遡ると上で書きましたが、さらには、ラテン語のmappaという語に遡ることができるようです。(American Heritage Dictionaryによる)

ラテン語の"mappa"はnapkin(ナプキン)の意だそうですが、その綴りから、map(地図)に関連があるそうです。

”地図”と”ナプキン”の関係?

昔は、地図はナプキンなどの布(Cloth)に描かれていたそうです。

語源を辿って行くときりがありません。

2009年12月7日月曜日

語源探訪の楽しみ=異分析(1) ― tawdry

英語に限らず、言葉や表現が産まれた経緯について知ることは、語学の勉強の中でも格別楽しいものがあります。

辞書でも中辞典以上になると、語源欄もかなり充実しており、仕事中に意味を調べるために引いたエントリで語源欄に目が行き、さらにリンクされている他の単語を求めて、いつの間にか辞書のページを繰っている、ということがよくあります。電子化、インターネットの時代は便利なものですが、興味の向くまま次から次へとクリックしていて、はて、何を調べていたんだっけ?ということもあります。

さて、語源欄には色々と見慣れない用語や表記法にあふれており、英語の場合はラテン語やギリシャ語、古英語、ドイツ語などまでが引用され、一見、言語学や英語の専門家以外はあまり寄せ付けないような雰囲気もありますが、難しいことは抜きにして、語源探訪は楽しいものなのです。

今日取り上げる単語tawdryは、専門用語では”異分析”と呼ばれる部類に入るそうなのですが、これは、”捉え方や解釈の間違い、誤解から産まれた単語”ということができると思います。


tawdry
[名]けばけばしい飾り、安っぽい装飾
[形]けばけばしい、安ピカの、派手で趣味が悪い


まるで悪いこと尽くしの意味でちょっと使い方には注意が必要なように思われますが、この単語は昔々、7世紀頃に、Northumbriaという、今のイギリス北部にあった王国の王女が好んで身につけていたネックレスに遡るということです。

その王女は、"Saint Audrey"といい、ネックレスについては、"Saint Audrey's (neck)lace"と呼ばれたそうです。(American Heritage Dictionaryによる)

"Saint"の末尾"t"の文字と、続く"Audrey's"に注目して下さい。

発音される場合は、母音が直前の子音に引っ張られる傾向があることはご存知と思いますが、この場合もそのように発音されることから、"Saint Audrey"は、

tawdry

と間違って表記されるようになったようです。

間違いはいつしか定着してしまい、誰もが"tawdry"を単語として認識するようになったのです。

実際に王女が身につけていたネックレスが、"tawdry"が意味するようなけばけばしい、安っぽいものだったのかどうかは知る由もありません。恐らくは、"Saint Audrey's necklace"の触れ込みも最初は高級品だったのかも知れませんが、そのうち商売競争が熾烈になってきて、安ピカものを売る商売人が出てくるにあたり、次第にその価値を落としてきたのではないかと思います。(これは想像ですが・・・。)

今週は、異分析で産まれた単語をテーマに取り上げたいと思います。

引用は、醜聞に塗れるタイガー・ウッズに関する記事からです。


Mindy Lawton, one of the women claiming to have had an affair with Tiger Woods is quoted as saying that she and Woods had sex in the house that Tiger and his family live in in Windermere, Florida.

The tawdry description of her relationship does not stop there. Lawton, who is waitress at an Orlando restaurant, has told London's News of the World that she and Woods had sex while Woods' wife, was pregnant.
(Ron Hart. Associated Content. December 6, 2009.)

2009年12月4日金曜日

理科の実験だけではありません ― experiment

私の勉強不足を露呈するようですが、”experiment=(理科のクラスでの)実験”という理解しかなかったのですが、”新しいことをやってみる”という、科学・サイエンスにSpecificではない、よりGeneralな意味で用いられる用例もあることを、今日知りました。

もう少し俗っぽく言うと、


手を出す、手を染める


といった意味にも使える表現のように思えます。

昨日のタバコの話題に続いて、10代の若者の喫煙が映画での俳優の喫煙シーンをきっかけにしているという記事です。


Seeing movie characters smoke cigarettes increases the risk that Mexican-American teens will try smoking, according to a new study that calls for movies with smoking scenes to receive an R-rating.

It followed 1,328 Mexican-American adolescents, aged 11 to 13, for four years and noted the types of movies they viewed.

At the start of the study, 10 percent of the adolescents had experimented with smoking, compared with 17 percent by the end of the study. The more smoking scenes they had seen in movies, the more likely they were to experiment with smoking.

"Exposure to movie smoking predicted smoking onset even after controlling for several established risk factors, like exposure to friends who smoke," study author Anna Wilkinson, an assistant professor in the epidemiology department at the University of Texas M.D. Anderson Cancer Center, said in an American Association for Cancer Research news release.
(Movies May Tempt Teens to Smoke. US News. December 3, 2009.)

2009年12月3日木曜日

hikeのトレンドは登り坂

hikeという単語は語源不明らしいですが(American Heritage Dictionary)、いわゆるハイキング、動詞ではハイキングにでかける、という意味以外に、価格などの上昇(しばしば急激な上昇を指すようです)を意味するために用いられます。

日本のマスコミでは、欧米諸国と比較してもかなり安い日本のタバコ事情を取り上げ、タバコ増税の議論がやかましいですが、結局タバコ1本につき2~3円の増税に留まりそうなのか、そのような報道を引き金に、何某タバコ会社の株価がこれまでにない上げ幅だったということです。


TOKYO, Dec 3 (Reuters) - Shares of Japan Tobacco (2914.T) gained the most in 13 months on Thursday as investors were relieved by a report that the government would hike taxes on cigarettes by less than expected.

The Japanese government plans to raise the tax on tobacco by a few yen per cigarette, Kyodo news agency reported, a much smaller increase than the 10-20 yen anticipated by some market participants.

"It's positive if the tax hike is only 2-3 yen per cigarette, as there have been concerns about a much heftier hike, like pushing up prices to 500 yen a pack or more," said Takeshi Osawa, senior fund manager at Norinchukin Zenkyoren Asset Management.
(UPDATE 1-JT shares jump on report of smaller tax hike. Reuters. December 3, 2009.)


私はタバコを吸いませんので何ともないのですが、愛煙家の方々には嫌な話題でしょうか。

2009年12月2日水曜日

Feed your brain!

オフィスで向かいに座っている同僚から、こんな表現みたことありますか?とメモを渡されました。

feed your brain

見慣れない表現でしたが、"feed"が動詞、"your brain"は目的語、というのは直感的に理解できました。私は、"feed your brain"に前置詞"with"が続くパターンではないかと思いましたが、その同僚と話をするに、"feed your brain"というフレーズの日本語訳が問題なのでした。

色々調べてみますと、英和辞典の類にどんぴしゃりのエントリや訳は見当たりませんでしたが、"feed your brain"というのは、結構常套句として通用しているらしいという感触を得ました。

意味としてはフレーズそのままで、”脳に栄養を供給する”といった意味ですが、その意味するところは、純粋に生理学的に、例えば糖分や脂肪が脳の働きに必要、といったものから、脳の活性化には様々な刺激が必要、といったものまで、幅広いようです。

恐らくは、前者のような、より厳密な医科生理学的なコンテクストで用いられていたものが、後者のような、より広範囲での脳に対する刺激、といったコンテクストで用いられるようになったものと思われます。

要は、”脳に(頭に)いいことをしましょう”、というメッセージです。

実例は枚挙に暇がありませんが、下記の記事からの引用は興味深いです。これから受験シーズンを迎えられる学生の方々、もはや常識と思うかも知れませんが、重要なポイントですね。


From study groups to practice tests, everyone has a method to prepare for exams. And with just a few short weeks between mid-terms and finals, efficiency is key. While nothing replaces proper revision, other factors influence how well your brain performs and retains information. The Guide to Colleges and Universities has compiled tips and tricks to help you work with your brain, not against it:

Move toward the (natural) light.

(中略)

Feed your brain. Despite all the talk of "brain foods," no single food will make you smarter, says Doug Cook, a registered dietician and nutritionist at St. Michael's Hospital, and co-author with Carol Ann Rinzler of Nutrition for Canadians for Dummies (2008).

Good eating habits fuel the brain and boost concentration, a great help when you're studying or taking exams, he says.

"Eating regularly will help learning," the dietician says. "Trying to study when hungry is not only distracting, but it literally starves the brain," he adds, a warning to dieters or those with erratic eating patterns.

Fuel your brain with carbohydrates, preferably produce and whole grains, and lean protein, including chicken, fish and beans. Before a test, eat a light meal to keep your energy up. Anything too heavy might make you feel sluggish, Cook says.

Caffeine is fine in small doses, as is a celebratory drink, "but no one needs to be told how being a bit hung over will negatively affects one's scholastic aspirations."
(Boost your brain at exam time. Tronto Star. November 11, 2009.)

2009年12月1日火曜日

debar

昨日の"behind bars"に続き、今日も"bar"(鉄棒)に関連する単語です。

debarという単語を見慣れている、という人は法律の専門家などでなければそう多くないと思います。

私も始めてこの単語にお目にかかったのは、米国の連邦規則(Federal Regulations)関係の文書中でした。

"debar"は動詞で、


締め出す、(人が)(~するのを)禁止する


という意味があります。上で、法律の専門家と書きましたが、コンテクストとしてはやはり法律や規制が絡むことが多いです。単に禁止したり、締め出したりするのではなく、禁止や締め出しの行為そのものには、法律や規則に基づいているという根拠が明確に、あるいは暗にあります。


The FDA would gain authority to debar device clinical trial researchers convicted of felonies under a bill introduced in the House. The Strengthening of FDA Integrity Act, H.R. 3932, was introduced by Rep. Joe Barton (R-Texas) and has seven co-sponsors. The bill also would require the FDA to send annual debarment reports to Congress and would reduce the time it has to debar a researcher from five years to one.
(FDA News. November 30, 2009.)


上の引用にも出てきますが、名詞形は、"debarment"です。

米国連邦規則などでは、"debarment certification"、"suspension and debarment certification"といった表現がよく出てきます。日本語に訳しにくい語ですが、”過去に法律違反などで処分を受けていないことの証明”といった感じでしょうか。

2009年11月30日月曜日

behind bars

bar(鉄棒)の後ろ(behind)とは、どういう状況でしょうか?

"bars"は複数ですから、鉄の棒は1本ではありません。そう、行く手を遮る鉄棒が何本も目の前にある状況、鉄格子です。

鉄格子に阻まれているというのは、要は拘束されている状態、牢屋に入れられているということです。

全米のみならず日本でも大ヒットした映画「パルプフィクション」の脚本家が、刑務所に逆戻り、というニュースが目を引きました。飲酒運転での過失致死の容疑で有罪になったのですが、その後、恩赦の一種でしょうか、"furlough program"の恩恵にあずかっていたところを、ツイッターでの投稿があだとなって刑務所に戻ることになってしまったそうです。


Pulp Fiction co-screenwriter Roger Avary has been sent back to a secure jail after reportedly giving updates on his sentence on Twitter.

Avary, who was jailed for a year for killing a friend while drunk driving, had been on a furlough programme, allowing him to work outside jail.

But this has now been rescinded and he has been sent back to jail.

It was revealed he was not serving jail time after a blogger asked how he could send internet updates from behind bars.

The Los Angeles Times then found out he was on the work programme and that he had not actually spent a night in a conventional jail since he was sentenced in September.

The tweets purportedly written by Avary gave the impression of a grim life on the inside, sharing a cell with a "gangbanger", and using his inmate number 34.
(Writer Roger Avary sent to secure jail after tweets. BBC News. November 30, 2009.)

2009年11月27日金曜日

自前調達 ― brown bag

今日の単語、ランチタイムに思いつきました。

私は都内某所のオフィスまで片道2時間弱をかけて通勤していますが(泣)、お昼御飯に外に出ようものなら、1回1,000円を超えることしばしばで、安月給サラリーマンにとっては懐が厳しく、また外食はカロリー的に脇腹にもよろしく無く、愛情こもった(前夜の残り物を中心とした)”ヘルシーな”手弁当を持って行きます。

職場や学校での昼食を手製のお弁当で済ますことを、"brown bag lunch"ということはよく知られています。

アメリカのオフィスでは、比較的軽い内容のテーマについてお昼休みに開催するミーティングなどもっぱらで、"Bring your own brown bag lunch..."などという案内が出されています。そのようなミーティングに参加すると、ミーティング参加者各々、手弁当に限らず、カフェテリアでサラダボウルやサンドウィッチなど買ってきて参加しているのを発見します。勿論、自宅から複数のタッパーに野菜やらチリビーンズやら、色々なものを詰めて持ってきている人も多いです。

このような傾向を見ていますと、brown bagとは手製の弁当に限らないものと思われます。"brown"というのは要は、お店で買った商品を入れてくれる、あの茶色の紙袋のことのようです。思い起こせば、アメリカ生活では、テイクアウトメニューは決まって、あの典型的な茶色の袋に入れてくれたことを思い出します。

店名やお店のロゴが入っているのはかなり特殊なケース、例えばMcDonaldやStarbucksなんかに限られると思います。


Near the Skidmore Fountain, Stephanie Jones, 9, in the blue coat, passes out brown bag dinners to the homeless, Wednesday, Nov. 25, 2009 while her father, Kwik Jones, behind his daughter wearing a black hat, carries a box filled with the bagged dinners. The passing out of the brown bag dinners is a tradition the two started five years ago and they, with the help of some of their friends, passed out 175 bags this year.
(Father and Daughter Hand Out Thanksgiving Dinners. The Oregonian. November 26, 2009.)


"brown bag"は持ち込み弁当を指す名詞といってよいと思いますが、バリエーションには、


brown bagger(手弁当派)
brown bagging(レストランを利用せず、食事を自前で準備する事)


などがあります。"brown bag"に入るのは食べ物に限らないので、アルコール類にも用いられるようで、オーストラリアなどでのBYO(Bring Your Own)と同じですが、自前でお酒を持ち込む場合にも"brown bag"が使われるようです。

つまりは、"brown bag"とは、例の一般的な茶色の紙袋のことであり、その心は自前で調達する行為のことを指すといって良いでしょう。

2009年11月26日木曜日

クリスマスシーズン到来! ― Black Friday

ブラック・フライデーなんて、何だかブラック・マンデー(Black Monday)みたいで、穏やかではありませんが、実はほとんどの人、特に米国人にとってはわくわくするような季節の到来を告げる、ほとんど記念日のようなもののようです。

Black Fridayとは、感謝祭、Thanksgiving Dayに続く金曜日のことを指します。主に米国で祝されるThanksgiving Dayですが、その日は11月の第4木曜日と言われています。その翌日の金曜日がBlack Fridayと称されるのですが、多くの人が木曜日の感謝祭に引っ掛けて翌日の金曜日も仕事を休んで連休とし、感謝祭を楽しんだ後は早々と1ヵ月後に控えるクリスマスムードになるようです。

デパートや商店はまさしく書き入れ時であり、人々はクリスマス準備の買い物に走る、という訳で米国人には年末の一大イベントなのです。

私事ですが、5年ほど前に、ちょうど9月~11月末の3ヶ月くらいをフィラデルフィアで過ごす機会がありましたが、同僚が”Thanksgivingの終わりと共にChristmasまでのカウントダウンがスタートする”、と言っていたのを思い出します。(尤も、私はThanksgivingの木曜日に日本へ向けて出国してしまいましたので、Black Fridayを経験することはありませんでしたが・・・。)アメリカ人にとって、Thanksgiving Dayが終わったら、そのままChristmas準備のショッピングに突入!ということのようです。


Apple has confirmed that UK shoppers will enjoy discounted products across its whole range on Friday.

The sale coincides with 'Black Friday' in the United States, the day after Thanksgiving when stores traditionally slash prices and the Christmas shopping rush begins.
Apple customers received an email wishing them "Happy Friday". The message promised a special "one day shopping event" both in-store and online, and the illustration showed a pile of Apple products, including Mac laptops and computers, iPods, keyboards and an Apple TV, wrapped in a ribbon and bow.
(Apple's 'Black Friday' sale available in UK. Telegraph.co.uk. November 24, 2009.)


売る側としても、この時期の消費者の心理を突くようなマーケティングを展開するのは当然ということになるでしょう。

しかしながら、商売人にとっても、消費者にとってもウキウキするようなこのFridayがBlackと形容されるのはちょっと合点が行きません。疑問に思って調べていますと”Black Friday”という表現は1960年代にまで遡ることが分かりました。

詳しくはWikipediaをご覧いただければと思いますが、買い物客でごった返す街中や渋滞は関係者によっては歓迎できない部分も大きかったものと思われます。

2009年11月25日水曜日

テフロン首相? ― teflon

”鳩山 テフロン首相”という見出しが目を引きました。(11月25日付け産経新聞 9面)

記事は、在シンガポール記者のコラムで、シンガポール地元紙(ストレーツ・タイムズ)の記事をベースにしたものでした。

早速、私もGoogle NewsでSingaporeの記事を検索しましたところ、(ストレーツ・タイムズ紙ではないのですが)同一と思われる記事にあたりました。インターネットの世界は本当に便利なものだと思いました。図書館でシンガポールのローカル紙を閲覧できるところなんて知りません。

さて、問題の記事ですが、"teflon"は見出しに1回出てくるだけのようです。産経のコラムにあるように、本文は、鳩山サンの色んな発言の”ブレ”というか、のらりくらりとした受答えについて書いてありました。


Hatoyama: The Teflon PM

Japanese Prime Minister Yukio Hatoyama, it seems, can do no wrong.

For weeks, he has been waffling over the issue of where to relocate the US Futenma air base, insisting he needs time to ponder the deal the previous Liberal Democratic Party (LDP) administration reached with Washington to move the base to another location in Okinawa.

The Japanese media predictably sniped at him, accusing him of ruining US-Japan ties. The public, however, thought differently.

A survey conducted by the Asahi Shimbun daily last weekend found that 54per cent of the public agreed with Hatoyama that the Futenma deal should be renegotiated.

When quizzed recently about some dubious accounting in his political funds, Hatoyama gave the lame excuse that his personal financial management was sloppy “because I was born into a well-off family”.

He was booed by some netizens. But the media surprisingly let that one go, coming as it did just before an avalanche of news about US President Barack Obama's visit to this region.

Former Prime Minister Shinzo Abe remarked, perhaps in wonderment: “If it had been Mr Aso who had said that, it would have been instant (political) death.”
(The Malaysian Insider. November 23, 2009.)


"teflon"という単語の使い方が面白いと思いますが、ご存知のようにテフロンは商標です。American Heritage Dictionaryを見ますと、下記のように定義されています。


A trademark used for a waxy, opaque material, polytetrafluoroethylene, employed as a coating on cooking utensils and in industrial applications to prevent sticking.
(American Heritage Dictionary of English Language. Third Edition.)


さらに興味深いことに、この"teflon"という単語、比喩的に用いられることが多いとあり、例文まであげられています。


This trademark often occurs in figurative contexts in print:
(ibid.)


注目していただきたいのは、定義中の表現"to prevent sticking"という箇所です。つまり、テフロンの意義は”くっつかないこと”だと言っています。現実には、テフロンが用いられているフライパンでは、”焦げ付きにくさ”が売りのようです。

冒頭の産経のコラムでは、”テフロン(首相)”=”何があっても傷つかない”としているのですが、微妙なニュアンスの違いを感じます。

個人的には宇宙人とも揶揄される鳩山サンののっぺりした感じがただよってくるのですが、色んな批判が功を奏さない、という点では”くっつかない”にしろ、”傷つかないにしろ”、どちらも同じなのかも知れません。

2009年11月24日火曜日

whistle stop

昨日の"whistle-blower"から、whistleつながりです。

"whistle stop"(あるいは、ハイフンでつなげてwhistle-stop)とは、"whistle"が鳴る場合だけ電車が停車する駅のこと(あるいは、停車するからベルがなるのかわかりませんが)、またそこから発展して、選挙に出馬する候補者が、普段は立ち寄らないような街(恐らくは選挙区内の、あまり重要でない一部)に立ち寄る行為そのものを指すようです。


Government Transport Minister Lord Adonis visited Preston Station as part of a whistle stop tour of the 10 stations in need of an urgent upgrade.

After arriving on the 15:17 service from Manchester Victoria yesterday he was shown around the station, including the subway used to access different platforms.

He said: "Preston is a station with wonderful historic features in it.
(Minister on whistle-stop tour of city's rail station. Lancashire Evening Post. November 18, 2009.)


でも立ち寄るということはその街が自分の支持率を上げるのに重要だと認識しているからだということも言える訳で、上述した内容は矛盾を含んでいます。要は滞在時間の問題ということのようです。

2009年11月23日月曜日

whistle-blower

"whistle"とは、鋭く、甲高い音のことを指すそうで、野生の動物の鳴き声や、人間では口笛の高い音について用いられます。

その音は、かならずしも心地良いものではないのでしょうか、blow the whistleという成句にしても、この"whistle-blower"にしても、俗語として、内部告発(する)、密告(する)、という意味があります。

日本にもあるオフィスデポの社員が、内部告発の見返りに競合他社から金銭供与を受けていたというニュースが話題になっているようです。


Office Depot whistle-blower getting paid by competitors

Fort Myers resident and Office Depot whistle-blower David Sherwin is receiving money from competitors of his former company.

(中略)

Sherwin said he was fired from his job as a senior Office Depot account manager after alleging the company was overcharging thousands of government agencies and nonprofit organizations across the country by hundreds of millions of dollars.

After being fired, Sherwin began a campaign of e-mails, faxes and telephone calls to hundreds of government agencies. Since his campaign began, four federal agencies, six state attorneys general and several state and local government auditors have launched investigations of the company’s government contracting practices.

Office Depot made no statements for this story and declined a request for an interview. However, in a late-October statement, the company called Sherwin’s motives into question.

“His negative campaign against Office Depot – which is often repeated by our competitors, who we believe are funding his efforts – is littered with misrepresentations, omissions and absurdities,” an e-mailed statement said.
(Naples News. November 22, 2009.)

2009年11月20日金曜日

オバマ米大統領来日演説から ― cow

今週のテーマは、オバマ米大統領来日演説での単語、表現です。

"cow"とは牛、特に雌牛や乳牛のことですが、口語だと思いますが動詞としての用法があり、


脅す、怯えさせる


という意味があります。実際に用いられる場合は、受身の形が多いようです。


For decades, North Korea has chosen a path of confrontation and provocation, including the pursuit of nuclear weapons. It should be clear where this path leads. We have tightened sanctions on Pyongyang. We have passed the most sweeping U.N. Security Council resolution to date to restrict their weapons of mass destruction activities. We will not be cowed by threats, and we will continue to send a clear message through our actions, and not just our words: North Korea's refusal to meet its international obligations will lead only to less security -- not more.


今週のテーマは今日で最後ですが、いかがでしたか?来週はまた別のテーマでお送りしたいと思います

2009年11月19日木曜日

オバマ米大統領来日演説から ― boom and bust

今週のテーマは、オバマ米大統領来日演説からの単語、表現から取り上げています。

"boom"は、日本語でもブームといいますが、要は盛り上がっている状態です。"bust"は?

語源としては、"burst"(破裂する)にあるようです。名詞としては、破綻、破滅ということで、boomの逆を言っている訳ですが、経済・景気のコンテクストでは、boomが好景気であり、bustはその逆、景気後退、不景気ということです。

boom and bust cycleといった形(あるいは、ハイフンでつなげられて、boom-bust cycle、もしくは、boom-and-bust cycleなどというパターンもあるようです)で用いられ、景気の波を意味します。


Now that we are on the brink of economic recovery, we must also ensure that it can be sustained. We simply cannot return to the same cycles of boom and bust that led to a global recession. We can't follow the same policies that led to such imbalanced growth.

2009年11月18日水曜日

オバマ米大統領来日演説から ― stake

今週のテーマは、先日来日したオバマ米大統領のサントリーホールでの演説から、興味深い単語、表現を取り上げています。


stake


という単語は、stakeholderという表現がありますが、現代では”利害関係”というコンテクストで用いられることがほとんどと思われます。

大統領が来日演説の中で、家族に触れる場面があります。


I am a American President who was born in Hawaii and lived in Indonesia as a boy. My sister Maya was born in Jakarta, and later married a Chinese-Canadian. My mother spent nearly a decade working in the villages of Southeast Asia...


近親の家族がアジア地域と深い関わりをもってきたことを事実として示した上で、


So the Pacific Rim has helped shape my view of the world.


と続け、アジア太平洋地域が市場を開放してきたことや、専制主義から民主主義への以降、貧困から生活水準の向上、といった話題に触れ、


And through all these changes, the fortunes of America and the Asia Pacific have become more closely linked than ever before.


と述べて、米国とアジアが強く関係していることを強調しています。

その直後ですが、下記のように続きます。


So I want everyone to know, and I want everybody in America to know, that we have a stake in the future of this region, because what happens here has a direct effect on our lives at home. This is where we engage in much of our commerce and buy many of our goods. And this is where we can export more of our own products and create wider world, and where extremists who defile a great religion plan attacks on both our continents.


関わりが深いから、利害関係(a stake)があるという論旨だと思いますが、実はその関係とは、商業(commerce)や輸出(export more of our own products)といったコンテクストだと分かります。

まさしく実利的(pragmatic)な話だと思いませんか?

2009年11月17日火曜日

オバマ米大統領来日演説から ― Horn of Africa

今週は、先週末来日したオバマ米大統領の来日演説での興味深い単語や表現を取り上げています。


(the) Horn of Africa


一般の英和辞典にもエントリとして見えますが、不勉強な私は見たことの無い表現でした。

"horn"とは、角、あるいは楽器のホルン、ですが、アフリカ半島の東海岸側に突き出している、ソマリア半島のことをこう言うのだそうです。”アフリカの角”という訳語が一般的なようですが、つまりはソマリアのことを指すようです。


In the half-century since, that alliance has endured as a foundation for our security and prosperity. It has helped us become the world's two largest economies, with Japan emerging as America's second-largest trading partner outside of North America. It has evolved as Japan has played a larger role on the world stage, and made important contributions to stability around the world -- from reconstruction in Iraq, to combating piracy off the Horn of Africa, to assistance for the people of Afghanistan and Pakistan -- most recently through its remarkable leadership in providing additional commitments to international development efforts there.

2009年11月16日月曜日

オバマ米大統領来日演説から ― matcha

今週は、先日11月13日、14日に初来日したオバマ米大統領によるサントリーホールでの演説から、私が気になった、また興味深く思った単語、表現を取り上げたいと思います。

マスコミ各社により報道されている通りですが、オバマ米大統領は先週金曜日に初来日し、翌14日土曜日に東京・赤坂のサントリーホールで、アジア政策に関するスピーチを行いました。新聞各紙が、スピーチ全文あるいは主要部分の和訳を掲載、一部には英文オリジナルも掲載していました。

インターネットは本当に便利なものだと感じますが、大統領演説の英文全文を探すのにそれほど苦労はしませんでした。

それで・・・、のっけからやや不謹慎なようですが、今日の単語は、


"matcha"(抹茶)


です。


大統領演説を誰が起草するのか知りませんが、”アジア政策”という固いお題とは言え、冒頭で聞き手を引き込むためには、身近な話題から入るのは常套手段でしょうか。

オバマ大統領は子供の頃、母親と来日したことがあり、その時は鎌倉を訪れたそうです。鎌倉の大仏に言及しながらも、子供らしさからか、”抹茶アイスクリーム”が対等に置かれています(笑)。

”抹茶”のスペルが、"maccha"ではなく、"matcha"とは知りませんでした。古い学習辞書には当然というか、出てきませんが、ぐぐって見ますと、"matcha"は市民権を得ているように思われます。


It is wonderful to be back in Japan. Some of you may be aware that when I was a young boy, my mother brought me to Kamakura, where I looked up at that centuries-old symbol of peach and tranquility -- the great bronze Amida Buddha. And as a chile, I was more focused on the matcha ice cream.


スピーチ前夜の夕食会ではこの話題で盛り上がったのでしょうか、アイスクリームが供されたらしく、鳩山首相に座布団一枚!というところでしょうか?


And I want to thank Prime Minister Hatoyama for sharing some of those memories with more ice cream last night at dinner. Thank you very much.


今さらながらですが、某スターバックスのメニューでは、やはり"matcha"だったような気もしますが・・・。

2009年11月13日金曜日

scuffle

米国の有名プロボクサーがまた騒ぎを起こしたようです。


Mike Tyson found himself in the back of a police car after getting into a scuffle with a photographer at Los Angeles International Airport, according to TMZ. Sources claim they saw blood on the floor near the United Airlines ticket counter where the scuffle took place. Police tell the site that both Tyson and the photographer performed citizen’s arrests on each other. A rep for the former heavyweight champion says he was just trying to protect his 10-month-old daughter from an overly aggressive paparazzo. Tyson was reportedly released on $20,000 US bail after being booked.
(Metro News Canada. November 12, 2009.)


"scuffle"は日本語では、”小競り合い”というイメージが近いでしょうか、"fight"(喧嘩)よりももう少し軽い感じがします。

"scuffle"の語源をたどると、古ノルド語(Old Norse)の"skufa"(to push)という語に遡るようです。

尤も、この事件では、ヘビー級チャンピオンが芸能記者と起こしたいざこざのようで、流血の騒ぎになったようですので、押した、押された程度の話ではなさそうですが・・・。

2009年11月12日木曜日

何と訳す? ― strike a nerve

手元のランダムハウス英和辞典ではnerveのエントリにも、strikeのエントリにもありませんでしたが、どうもググって見てみると、ネイティヴでも意味するところについて議論があるようです。

nerveとは”神経”のことですが、


"get on my nerves"(気に障る、癪に障る)、
"have the nerve to do"(ずうずうしくも~する)


のように、どちらかといえばネガティヴな意味合いが濃いようです。

"strike a nerve"ということで、やはり”神経に障る”のような意味合いかと思いきや、どうもそうではないようです。


U.S. health regulators, eyeing whether new rules are needed for Internet-delivered information on drugs and medical devices, will hear from companies and consumer groups at a two-day meeting that starts Thursday.

The Food and Drug Administration is gathering opinions on whether drug advertising on the Internet needs special oversight.

The Pharmaceutical Research and Manufacturers of America industry group has already said it will urge the FDA to adopt a safety logo on Web content that would link to FDA-approved information about a drug or device. [ID:nN09273270]

The topic has struck a nerve. About 900 guests tried to register for the event, to be held in a meeting room in Washington D.C. that only fits 350 people.
(U.S. FDA seeks input on possible Internet rules. Reuters. November 12, 2009.)


Colloquial、つまり口語的な使われ方では、相手の癇に障る、というようなコンテクストで使われることもあるようなのですが、上の例ではやや違う解釈が必要のように思われます。

例えば、もう1例。


To find out what frequent business travelers really think about food and fitness on the road, USA TODAY sent two-page questionnaires to more than 2,000 readers who responded to a USA TODAY query for Road Warriors. All fly more than 100,000 miles a year or stay in hotels more than 100 nights a year. We struck a nerve. We received more than 1,500 responses by mail and fax, although only 1,136 arrived in time to be counted.
(USA Today. 1992.)


何かの言動や行為が相手を怒らせる、といった意味ではなく、ある言動や行為が第三者の反応、あるいは行動を引き起こした、といった意味合いに近いものと思われます。”反響があった”、という程度の意味でしょうか?

ここで思い出すのは、"strike a chord"という同種の成句ですが、こちらは"strike a nerve"と異なり、載っていない辞書はまず無いと思われ、”琴線に触れる”などという訳語が典型的です。

"chord"と"nerve"、何が違うのでしょうか?

2009年11月11日水曜日

fall into the wrong hands

fall into the enemy's handsという表現を聞いたことがあるかも知れません。”敵の手に落ちる”という日本語表現はまるで英語の逐語訳のようですが、英語と日本語の発想が非常に近い表現の一例でしょう。

敵の手(enemy's hands)が、悪の手、邪な者の手(wrong's hands)に置き換わっているだけですが、"hand"の前の修飾語が色々と変化することで、バリエーションのある表現です。

Googleがアメリカの空港で無料の無線LANサービスを提供するようですが、早速セキュリティ上の懸念が言われています。


Free Wi-Fi while you're waiting for your flight? Sounds like a great way to save money, and kudos to Google for offering it at many U.S. airports during the holidays. Unfortunately, Google's generosity may also lure identity thieves and nefarious hackers to the nation's terminals to prey on clueless travelers.

Public hotspots, which by nature are open and unencrypted, are notoriously insecure. Information you transmit via laptop, smartphone, or gaming device may very well fall into the wrong hands. There are ways to stay safe, however. We asked Edgar Figueroa, executive director of industry trade group the Wi-Fi Alliance, for some hotspot safety tips.
(Google's Free Airport Wi-Fi: Five Ways to Protect Yourself. PC World. November 11, 2009.)


記事はこの後、盗聴されない、”乗っ取られない”ための5つのポイントが挙げられています。私は大丈夫という方も、チェックしたほうがよいかも。

2009年11月10日火曜日

執行猶予 ― suspended sentence

これまた話題性の大きいニュースですが、覚醒剤で逮捕された芸能人の公判の判決がありました。執行猶予付きの有罪判決ということで、マスコミがこぞって3面記事にしました。

執行猶予の表現にはいくつかバリエーションがあるようですが、ポイントは"suspended"という修飾語でしょうか。この単語、よくサスペンスドラマやアクセサリのペンダントに例えられることが多いですが、要は宙ぶらりんな状態で、事と次第により、どちらにでもなりうるということ、つまり執行猶予というコンテクストでは、静かにしていれば何事もないけれども、再犯だと刑務所行き、ということです。


Pop idol-turned-actress Noriko Sakai received an 18-month suspended sentence at the Tokyo District Court on Monday for possessing and using illegal drugs.
(The Yomiuri Shimbun Asia New Network. November 10, 2009.)


Japanese pop star Noriko Sakai was on Monday handed a suspended jail term of 18 months for illegal drug use in a case that sparked a media frenzy and had thousands gathering outside the court house.
(The China Post. November 10, 2009.)


Sakai given suspended term for drug possession, use
The local court sentenced the actress to 18 months in prison, suspended for three years, for possessing and taking illegal stimulant drugs last summer.
(Kyodo News. November 10, 2009.)

海外メディアの目の付け所

昨日取り上げた、英国人女性英会話講師殺人事件に関する記事ですが、今日は大きな展開があり、容疑者逮捕のニュースがついさっき駆け巡りました。

私が帰宅したのが20時過ぎでした。ラジオをつけていたのですが、20時30分近いあたりだったと思います、”番組の途中ですが・・・”とアナウンサーの声が入って、容疑者逮捕の速報を伝えました。

パソコンにログインして、まずはYahoo!のトップ記事と共同通信社のホームページをチェックすると、20時27分更新で、やはり逮捕のニュースを報じていました。

記事の直接的引用はしませんが、容疑者を大阪住之江のフェリー乗り場で逮捕、ということでした。

フェリーでさらに国外のどこかへ逃亡をはかろうとしていたのだろうな、と想像がつきます。私が気になったのは、はて、住之江からのフェリーはどこ行きなのだろう?ということでしたが、不思議とどの記事にも現れません。

そこで、海外メディアの報道です。


Ichihashi is arrested by Japanese police, the Foreign Office confirms. Local newspapers report he was held at the port in Osaka, possibly before attempting to board a ferry to Okinawa, a chain of islands at the southern tip of Japan.
(Lindsay Ann Hawker murder: timeline. Published 11:37 AM GMT November 10, 2009. Telegraph.co.uk.)


”GMT 11:37”ですから、日本のメディアの第一報とあまり大差ありませんが、フェリーの行き先がおそらく沖縄だったのでは、とあります。

目の付け所が違うように思うのは私だけでしょうか?

2009年11月9日月曜日

セイケイ=整形 ― facelift

英国出身の女性英会話学校教師を殺害した嫌疑で指名手配になっている容疑者のニュースが話題になっています。

保険証の提示が不要な美容整形を利用して、指名手配写真の特徴を見事につぶすような整形手術を行ったらしく、整形後の写真までが公開されました。速報が見逃せませんが、もはや容疑者の逃避行と警察当局の逮捕への飽くなき執着をドラマティックに描く映画さながらの盛り上がりを見せているようにも見受けられます。

整形、いわゆる美容整形、顔の整形の標準的な英語表現は言う迄も無く、"plastic surgery"です。

A man resembling Tatsuya Ichihashi recently had plastic surgery in Japan, according to news reports. Mr Ichihashi escaped as police arrived at his Tokyo...
(BBC News. November 6, 2009.)

報道によっては、敢えて標準的な表現を使わない例も見られます。"facelift"はどちらかといえばなじみの無い表現でした。

Lindsay Hawker murder suspect reported to have had face surgery
The man accused of killing Lindsay Hawker, the British woman murdered in Japan in March 2007, has undergone several rounds of cosmetic surgery in an attempt to transform his appearance, the Japanese media has reported.
(The Guardian. November 5, 2009.)

Facelift for Lindsay murder suspect
Images of the facelifted fugitive who allegedly killed Briton Lindsay Hawker have been released by Japanese police.
(The Press Association.)

These photos show portraits of Tatsuya Ichihashi, the man wanted in connection with the 2007 murder of British woman Lindsay Hawker. The photograph on the right, released by police on Nov. 5, 2009, was taken after he underwent cosmetic operations that significantly altered his appearance, while the photo on the left is the one released at the time the police put him on the wanted list in 2007.
(Kyodo News. November 5, 2009.)

2009年11月6日金曜日

天国、それとも地獄? ― in limbo

宙ぶらりんの状態、転び方次第では、地獄とも、あるいは天国ともなるような中途半端な状態にあることを指すのに、このフレーズが用いられるようです。

"limbo"を辞書で引くと、忘却とか拘留といった意味に交じって、宗教的な定義が見えますが、”洗礼を受けていない死者が置かれる場所。地獄と天国の中間的な場所”というのが、このフレーズで現される意味に最も近いと思われます。

下記の引用は今日のGoogle News(オーストラリア版)からです。

日本でも時々ありますが、授業料を前払いした大学の経営が悪化し、講義も受けられなくなった、という話のようです。


Students left in limbo as colleges close

Nearly 3,000 students have been thrown out of their courses after the closure of another four private colleges in Sydney and Melbourne. It's claimed one of the Melbourne colleges recently passed a government audit.

The Brumby Government has promised to place the Year 12 students affected by the closures in government secondary schools and offer training students places in similar courses with other colleges as soon as possible.

Since July nine private colleges have closed in Victoria and more are expected to close in the months ahead. Alison Caldwell reports.
(ABC News. November 6, 2009.)

2009年11月5日木曜日

過去分詞の謎 ― spokesman

気になって仕方がないので今日はこの単語を取り上げます。


spokesman


日本語でも”スポークスマン”、つまりは政府や企業の”広報担当者”でマスコミに対応する人のことです。"man"が男性を意味することから、女性差別だみたいな話があって、より適切には"spokesperson"などとも表現されるようですが、問題にしたいのは性差別の話ではなく、この単語の成り立ちです。

何故、"spoke(s)"なのか?

この職業の、”話す”という重要な属性から、"speak"+"man"(もしくは"person")を当然のように考えていましたので、念のため、"spokesman"の語源が、動詞"speak"に関連しているのかチェックしたくらいです。あたった全ての辞書で、"spokesman"の"spoke"は、動詞"speak"の過去分詞形ということでした。(現代英語では、"spoken"が過去分詞形ですが、語源的には"spoke"が当時の過去分詞形とされるようです。)

何故過去分詞形なのか、ということが気にかかります。"chairman"や"repairman"など、動詞+"man"の合成で作られていると思われる単語で、動詞部分が過去分詞形なものが他に見当たらないからです。

インターネットで色々調べてみますと、"Speakman"という姓があり、これは、"spokesman"を職業とする家系によくある姓なのだそうです。成り立ちは、古英語に遡るそうですが、過去分詞形などではなく、"spokesman"の謎が依然残ります。

何故、"speakman"では駄目なのか?

ご存知の方、お教えください。


In the New Jersey and Virginia governor races, which Republicans won, White House spokesman Robert Gibbs says voters were working through “very local issues that didn’t involve the president.”
(Reuters. November 4, 2009.)

2009年11月4日水曜日

御役御免 ― stand down

いきなり引用から入りますが、今日のGoogleニュースで見た、オーストラリアでのカンタス航空の着陸トラブルの1件に関するものです。


Qantas pilots forgot to lower wheels

QANTAS has stood down two pilots after a Boeing 767 landing in Sydney came within 700ft of the ground before the flight crew realised they had not lowered the plane's undercarriage.

The airline and the Australian Transport Safety Bureau have launched investigations into the October 26 incident. The pilots are due to be interviewed by authorities on Friday.


地上との距離が700フィート(約220メートル)を切ってから着陸準備が完全でないことに気がついたという、利用者側からすると空恐ろしいインシデントですが、いわゆる日本での”航空鉄道事故調査委員会”(正式名称かどうかは自信ありませんが)というやつでしょうか、Australian Transport Safety Bureau (ATSB)による正式な調査が始まったということのようです。

今日取り上げる単語(表現)ですが、人をある任務から降ろす場合に、”stand down”という表現があります。(私も今日の用例から初めて知りました。)

ではその逆、人をある任務に就ける場合に、"stand up"などというかとそうではなく、動詞”stand”に、そのような意味(to perform the duty of)という意味があるということのようです。

"stand down"には、降ろす、という他動詞的な意味を窺うことができますが、"stand"が他動詞的に用いられている例はあまりお目にかかったことはなく、実例としては、御役御免としての"stand down"が優勢のように思われます。

御役御免と言いましたが、これは微妙な表現で、クビ、お払い箱、といった類似の表現との差異は微妙です。(役から)降ろす、という場合は、御役御免=クビ、というイメージが強いですが、上記引用での、着陸トラブルでは実際どうだったのか気になるところです。

記事では、その後、このようなアクシデントは非常にまれであり、カンタス航空は重大に受け止めている(...Qantas said yesterday that a crew failing to lower the undercarriage was extremely rare and it was taking the incident seriously...)、とあります。続いて、


"The incident was reported to the ATSB and the pilots were stood down. We are supporting the ATSB's investigation and our own investigations will determine what further action might be warranted."


とあり、"stand down"が再出するのですが、クビ(=懲戒免職)なのかどうかは、いまいち分かりません。

ちなみに御役御免のイメージは”任期満了”という意見もあるようですが、皆さん、同意しますか?

2009年11月3日火曜日

青が持つイメージ ― blue chip

ブルー、青というカラーが持つイメージは、日本人の私にとってはポジティヴな感が強くあります。

blue chip(優良株)という単語についても、ブルーの持つイメージからなるほどという感じでしたが、英単語のblueにはどちらかというとポジティヴというよりも、ネガティヴなイメージの方が強いようで(お手元の英和辞典などをご参照ください)、blue chipのような表現はやや異端に思われます。


U.S. markets swung higher Monday morning with a rise in blue-chip stocks after Ford Motor Co. posted a $997 million profit in the third quarter.
(United Press International. November 2, 2009.)

2009年11月2日月曜日

この世はやはり年功序列か ― puny

punyという単語があります。弱いとか、取るに足らない、つまらない、といった意味があります。

中辞典以上の辞書で調べると、大抵は、単語puisneの変化形という説明が語源欄などにあると思います。

この"puisne"という単語ですが、これも中辞典以上の辞書では現代英語の一単語としてエントリがありますが、"puis"は"after"、"ne-"は”生まれる”という意味のラテン語由来で、要は”後に生まれた”、ということを言うようです。

生まれたのが遅かったから、ということで、弱い、取るに足らない、という意味に発展したのでしょうか?"pusisne"という単語には、”(地位が)下位の人”という意味があるということですから、やはり年功序列の考えに基づくのでしょうか?

単語punyの現代での用例を見ていると、その”弱さ”や”矮小性”は絶対的なものというよりは、ある一定基準から見た場合の評価であるように思えてきます。では、その一定基準は何かということになりますが、何となく私には、このpunyという単語には宗教的なものがあるように感じています。

以下のような単語punyと共に生起する名詞などを見るとそのような感じがします。


puny body
puny effort
puny existence


いずれも、神という永遠絶対的なものから見た場合の、人間のはかなさや矮小さを感じさせられるように思うのですが、私だけでしょうか?人間と神との差異をとりあげるようなスケールの単語か否かはひとまず置くにしても、"puny"によって修飾される、低い側のステータスは、上位から見た場合の”はかなさ”や、ある種の憐憫のようなものを含むもののように思われます。


For instance, the international exchange of money -- a miracle of information technologies -- is remarkably efficient, daily moving more than a trillion dollars' worth of money among countries. Yet, no one is in charge of the system that makes it happen. Recently, the puny efforts of governments to control monetary swings by buying and selling currencies have only demonstrated governments' incapacity to control them. If civilization is what's universal, culture is the substance and symbols of the community.
(H. Cleveland. The limits to cultural diversity. Futurist. 1995.)

2009年10月30日金曜日

グラフやチャートを説明する ― fluctuate

これも折れ線グラフでのイメージですが、値が不規則に変化している場合に使える動詞です。

前置詞betweenを伴って、ある範囲で値が増加、減少を交互に繰り返している状況などがそれにあたります。


SSE shares, which fluctuated between $ 6 and $ 10 for most of last year, closed Friday at $ 10. EchoStar closed at $ 23.38.
(Washington Post. 1996.)


fluctuateの程度が激しいと、日本語でよく言う”乱高下”がぴったりです。副詞には、violentlyなどを伴うことが多いようです。


New York stocks fluctuated violently Monday as the Dow shed early gains and ended down on a stronger dollar.
(Kyodo News. October 26, 2009.)

2009年10月29日木曜日

グラフやチャートを説明する ― hit the ceiling

昨日に引き続いて、グラフやチャートを英語で説明する場合の便利な表現について取り上げます。

折れ線グラフなどで、価格でも何でもよいのですが、時系列の推移などを見るチャートの場合、値がぐんぐん伸びて、最高に達するようなトレンドがあったとします。

このような場合に、

hit the ceiling

が用いられます。尤も、この表現、アメリカ英語の俗語表現では、”カッとなる、激怒する”という意味があるようですが、グラフやチャートの説明をするコンテクストでは、誤解されることはまずないと思われますが、区別するためなのか、"hit a ceiling"という場合もあるようです。


下記の例では、最高額に達した、という意味に解釈できます。


Even before this year's surge in oil prices, there were gloomy industry predictions that world oil output would soon hit a ceiling. U.S. benchmark crude hit a record high on Thursday, propelled by Libyan threats of possible supply cuts, closing at $139.64 a barrel, up more than threefold since 2004.
(Associated Press. 2008.)


ceilingとは天井のことですが、天井に頭をぶつけるというイメージの通り、突き破らない限りはそれより上に行くことができない訳で、

頭打ちになる、

という意味にもなります。

下記がその実例と思われます。


There is growing conviction in solid waste circles that conventional recycling has gone about as far as it's likely to go without fundamental, society-wide changes. "Communities like Seattle and Minneapolis have expended a lot of resources and hit a ceiling at around the 60 percent recycling rate," says Sheehan. "Going beyond that is very difficult, and the primary barriers are the lack of manufacturer responsibility and the non-level playing field that subsidizes wasting."
(Jim Motavalli. Zero Waste. Environmental Magazine. 2001.)

2009年10月28日水曜日

グラフやチャートを説明する ― hover

ビジネスのプレゼンテーションではしばしば、グラフやチャートを使って伝えたいことを説明することが多くなります。

マイクロソフトのエクセルで一生懸命作った棒グラフ(bar chart)や折れ線グラフ(line chart/graph)、円グラフ(pie chart)、分布図(scatter plot)、など枚挙にいとまがありませんが、もしも英語でプレゼンしなければならないとしたら、慣用表現を知っているにこしたことはありません。

実際、慣用表現を知っているのと知っていないのとでは、説明を受ける側の印象も違ってきますから、同じデータでも説明次第でインパクトが違ってくると言えます。

今日取り上げるのは、動詞hoverです。

この動詞は、hovercraftといった名称にも見られるように、物理的に、浮いているとか、浮かんでいる状態を指すように、グラフやチャートでは、関心のある対象(値)がある点やトレンドにつかず離れずの状態で推移している状態を表現するのに多く使われるようです。

例えば、


National Weather Service specialist Stuart Seto says temperatures will hover in the mid-60s to low 70s Tuesday and dip slightly on Wednesday.
(San Jose Mercury News. October 26, 2009.)


60~70°Fのあたりを推移するだろう、ということで、グラフやチャートにしたときに、描く線が示された区間辺りをさまよっている感じが表現されます。

下記の例では、前置詞aroundを伴って、原油価格が80ドル辺りを推移している、というような意味になります。

Crude oil on the New York Mercantile Exchange has risen to hover around US$80/barrel, its highest level in a year.
(A news article from plastemart.com. October 25, 2009.)

前置詞betweenで、推移の範囲を限定することもできます。

However, the energy market seems evermore divorced from supply/demand fundamentals. Take the current poor economic climate; as crude oil prices hover between US $60 to $70 per barrel, analysts question the higher price rationale despite favorable supply to demand ratio with record high inventories.
(The Relationship Between Energy Infrastructure Attacks and Crude Oil Prices. Journal of Energy Security. October 27, 2009.)

2009年10月27日火曜日

水が決める重要性 ― water

"water"なんて、分かりきった単語でしょうか?

勿論、”水、ウォーター”という意味においては解説の必要もない単語だと思います。水の組成や物理的性質を科学的に論じるのでなければ・・・。

しかし、このwaterという単語、単なる物理的な水に関連する意味の他にも様々な意味があります。試しに、お手元の英和辞典をチェックしてみて下さい。

”水”が我々の生活は言うまでもなく、あらゆる活動やモノに不可欠な存在であることは論を待たないと思います。お酒の美味しさを決定するのも、米のみならず水が重要な役割を果たすと言いますし、工業製品などの製造工程では、不純物を取り除いた純水が重要と言われています。

waterのレベルが下がると品質に影響する、とも言えそうです。

このような観点から派生した意味なのだと思いますが、"water"には、一般的な意味でのレベル(優秀さの度合い)といった意味で用いられている例があります。

American Heritageでは以下のような定義があります。


A level of excellence


今日見たGoogle NewsのSci/Techでは、見出しに使われていました。


Mozilla tests the water with Raindrop email filter

Mozilla has asked developers to build applications for a new open-source email management project called Raindrop.

Raindrop 0.1 is still very much in its infancy, but will allow users to filter their inbox so that the most pressing emails are brought to immediate attention and those from mailing lists are sidelined.
(PC Authority. October 26, 2009.)


少し意味合いが違ってくるかも知れませんが、下記のような実例にもあたりました。


A show has to have an arc, a beginning, middle and end, " she explained over lunch at the Clift Hotel. " Some songs work at the start that don't work at the end. I try for a meeting quality, which is what the first few moments are like with an audience. You can't start with an intense song like' The Thrill Is Gone' or' You've Changed.' The audience gets resistant. Poignant or plaintive will work in the beginning, but not pain. " To test the water, she may sing a light or sardonic tune near the top.
(San Francisco Chronicle. 1990.)


この場合の”water”には、”その場の雰囲気”というような意味合いもあるように思われるのですが、辞書のエントリとしては見当たりません。もしかしたら、聴衆の”レベル”ということなのかも知れません。

いずれにしても、関心のあるものについて、”品定め”する行為、その対象が”water”なのではないかと思われます。

ちなみに、"fast water"は、一級品のことを指します。特に宝石などについて用いる表現のようですが、"water"(水)が品質上重要な位置を示すということから敷衍される意味だと解釈されます。

2009年10月26日月曜日

"expose the myth of..."って?

仕事柄、英文オリジナルの書類を翻訳しなければならないことも極まれにあるのですが、今日の資料で馴染みのない表現に出くわしました。ずばり、

"expose the myth"

というものです。詳しいコンテクストについて述べることはこの場では避けたいと思いますが、どうにも日本語にしにくくて、辞書やウェブを頼りに調べてみますと、"myth"という単語は、"expose"という動詞を伴うことも多いようで、"expose the myth"は1つの成句として確立しているようです。

"myth"とは、直訳すると(ギリシャ神話に代表されるような)神話であり、コンテクストによっては、神話そのものというよりも、神話のように定説になっているような社会上の通念、といった意味を持ちます。

では、そのような"myth"を"expose"するとは、いったいどう日本語にしたものでしょうか?

"expose"には、さらす、とか露出させる、といった訳語がありますが、”通念を晒す”といってもいまいちピンと来ません。

例えば、以下のような用例です。


Researchers expose the myth of 'disappearing' puppy fat

The concept of childhood "puppy fat" that disappears in teenage years is a myth, researchers say. Children who are overweight or obese at 11 remain so through adolescence and probably into adulthood, a study in the British Medical Journal found.

Experts said obesity was established earlier than previously thought and dismissing the problem as puppy fat could have serious health implications later. More than a quarter of children in the UK are overweight or obese and the proportion has trebled in the past 20 years.
(The Independent. May 5, 2006.)


社会上の通念になっていると思われることを晒す、という行為は、つまり、その通念そのものを問う、という行為と解釈されます。つまり、”それって本当?”という疑問を投げかけるということでしょうか?

感覚的には意味するところが理解できます。しかしながら、色々調べたのですが、現時点では"expose the myth of..."という英文にしっくりとくる日本語が思い浮かびません。”疑問を呈する”という訳語が適当かも知れませんが、確信がないのです。

ご存知の方、こっそりと教えてください。

2009年10月23日金曜日

網戸 ― flyscreen

本日もGoogle Newsをケータイで閲覧しておりましたら、見慣れない単語が・・・。

今日はオーストラリアを選択して色々な記事を斜め読みしていました。Google Newsではまず国毎に記事が分類され、さらにトップニュース、国内、ビジネス、政治、サイエンス、健康、といった具合にジャンル分けされているのですが、まんべんなく読むようにしています。

オーストラリア関係の記事は身近なトピックで、興味深いものが多いと感じています。先日取り上げたツイッターに関する記事も確かオーストラリアでした。

さて、今日の記事ですが、

Another Sydney boy falls through window

という見出しです。子供の転落事故ですが、記事中、一瞬分からない単語に出くわしました。


Less than a week after a Sydney toddler was killed falling through an open window, another boy has been seriously injured in a similar accident.

The six-year-old boy was playing with his younger sister in an upstairs bedroom at his family's Como home, in Sydney's south, last night.

Police say he fell four metres through an open window with a flyscreen to the concrete driveway below.
(ABC News. October 23, 2009.)


頭の中で、"flyscreen"がイメージできませんでしたが、これはどうやら、日本で言うところの”網戸”のようです。

こんな単語があるのかと思って、自宅の辞書などを調べましたが、研究社の大英和にしても、American Heritageにしても、Oxfordにしても、flyscreenでのエントリはありませんでした。

ひょっとしてオーストラリア英語特有の表現?とも思われましたが、確たる根拠にも辿り着けず、とりあえず色々と調べるきっかけになったというところまでです。

ちなみに、網戸という意味では、"screen"という単語自体に、


A window or door insertion of framed wire or plastic mesh used to keep out insects and permit airflow
(American Heritage Dictionary. Third Edition.)


という定義がありますので、わざわざ"flyscreen"という表現をするまでもないと思われます。

そもそも、われわれ日本人にとっては、網戸は蚊(mosquito)対策が主で、網戸のメッシュの細かさから言っても、ハエ(fly)は当然シャットアウトという感が強いので、なおさら"flyscreeen"が馴染みません・・・。

2009年10月22日木曜日

詐病 ― malinger

Catch 22もびっくりの詐病が報じられています。(Catch 22をご存じない方は、こちらをご覧ください。)

詐病という言葉は聞き慣れないかもしれませんが、仮病は誰でも聞いたことがあると思います。仮病と詐病の違いについて、私も意識したことはありませんが、どうやら仮病の目的がかなり悪質であるものを詐病といういうらしいです。つまり、仮病が学校に行く気が起こらないなど、マイナーな理由から生じているのに対して、詐病とは、保険金目当てなどの金銭的な利益や兵役免除など、より悪質な意図が見えるものに対して使われます。

アメリカ海軍の軍曹が、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を偽り、ロックコンサートに無料で出入りしたりした件でお咎めを受けているようです。


Marine pleads guilty in hero hoax, to be sentenced

QUANTICO, Va. — A Marine Corps sergeant pleaded guilty Wednesday to faking post-traumatic stress disorder and pretending to be an injured hero to get in free to rock concerts and professional sporting events.

Sgt. David Budwah pleaded guilty to several charges, including making false statements, malingering and misconduct at a court-martial hearing on the Marine Corps Base in Quantico, Va.

(中略)

Budwah, 34, of Springhill, La., admitted to bluffing his way into 13 events last year, including banquets, rock concerts, a Washington Redskins football game and a Washington Nationals baseball game.
(The Associated Press. October 22, 2009.)

2009年10月21日水曜日

ボツリヌス菌 ― botulism, botulinum

外国語をそのまま日本語表記(カタカナ)に置き換えると、往々にして、若干違ったものになっていることはみなさんもよくご存知だと思います。

例えば、


machine -> ミシン


などがそうですが、オリジナルの英語の発音との差異が気になる例は多いです。

今日取り上げる単語もそうなのですが、ラテン語の学名である、


Clostridium botulinum


にしても、英語表記の


Botulism


にしても、日本語の”ボツリヌス”とは違っているのです。色々調べていて分かったことは、botulinumはラテン語の学名(の一部)であり、菌そのものを指していますが、botulismと表記される英単語は、"Clostridium botulinum"という菌を原因とする、中毒症状を意味するようです。

しかしながら、下記で引用する記事からも分かるように、英単語"botulism"を症状としてではなく、菌そのものとして捉えている用例も散見されるので、"(Clostridium) botulinum" イコール "botulism"とも言えると思われます。

分からないのは、どういう経緯で、日本語表記が”ボツリヌス”という表記になったのかです。興味深いのですが、よく分かりません。ご存知の方、お教えください。

今日のきっかけとなった記事ですが、アメリカのトイザラスで売っているベビーフードが、ボツリヌス菌で汚染されている可能性が出てきており、製品回収の事態になっているということらしいです。


Baby food recalled, may be tainted with botulism

WASHINGTON — Plum Organics of Emeryville, Calif., is recalling some of its apple and carrot portable pouch baby food because of concerns over possible botulism contamination.

The product was sold individually throughout the country at Toys-R-Us and Babies-R-Us stores. The recalled product is sold in 4.22-ounce pouches, with a "best by" date of May 21, 2010, and UPC 890180001221.

(中略)

No illnesses have been reported in connection with the baby food, and no other Plum Organics products are affected, the company said in a statement.
(The Associated Press. October 20, 2009.)

2009年10月20日火曜日

”優先席では電源オフ”は常識? ― texting

今日、帰宅途中の通勤電車であった話です。

地下鉄からJR線への乗り換えで、特急通過待ちの途中駅から快速電車に乗り込みました。ガイジン2人(男性)と日本人女性と思われる1人が、車両の端っこ、つまり優先席エリアの辺りで、つり革につかまっていたところを私が乗り込み、空いている場所もないので仕方なくグループの近くのつり革を持ちました。

ラッシュ時だったので、通過待ちしている電車に次々と人が乗り込んでくるのですが、必然的というか、車両の端っこに押し込まれる形で、最終的に私のポジションが”ガイジン”グループに囲まれるような形で電車が発車してしまいました。

どうやら3人とも多少アルコールが入っているようで、周りの通勤乗客からするとやや迷惑というか、場違いな雰囲気を醸し出していたのですが、次の駅に到着する10分から15分くらい、この”ガイジン”グループの会話を聞く羽目になりました。

リスニングのお勉強、くらいに考えて、つり革に掴まった状態で揺られながらぼんやりと話を聞いていたのですが、途中から以下のようなやり取りがあり、引っかかりました。


ガイジン男A: (窓ガラスに貼られたステッカーを見て)ここPriority Seat(優先席)だね。ケータイは電源オフなんだ・・・。

日本人女性: (目の前の優先席に座っている若い男性が携帯をいじっているのにあてつけてか)そう、その通り、そうなんだけど、誰も守らないわ・・・。

ガイジン男B: (同じく男性を認めて)Yeah, but he is just texting...


正確な表現は自信がありませんが、おおよそ流れとしては以上のようなやり取りでした。

今日取り上げる、一語は、"texting"ですが、特に携帯端末などで、メールなどを書く場合、"write an e-mail"といったような野暮な表現ではなく、"text"という名詞を動詞的に使った、"texting"という形で用いるのが慣用のようです。

これはごく最近の用法と思われ、古い辞書などでは、"text"が動詞としてエントリされている例は見当たりません。

私の引っかかった点ですが、上記のやり取りにある、”優先席だからケータイ電源はOFF”→”でも、メール作成だから大丈夫”といったロジックなのですが、どうもしっくり来ません。デバイスそのものが電波を発している状況は、優先席付近では避けられるべきでしょう。

下記の記事では、ケータイの電磁波の影響について、通話の場合とメールの場合とで、影響の差異について述べていますが・・・。ガイジンの発言は、電波オフモードでのメール作成という捉え方をしていたのかもしれないという推測もありますが、紛らわしい行為は慎むべきであろうと思われます。


Q. Do cell phones really cause brain cancer? Do you think the Philippines will soon have an epidemic of brain cancer because Filipinos use cell phones very extensively?

(中略)

As regards your second question, even if RF energy from cell phones can cause brain cancer, it is unlikely for this disease to reach epidemic proportion in the Philippines. We Filipinos hardly use our cell phones to make voice calls. We use them to text, a habit that exposes us to very little amount of RF energy because when we text, the cell phone antenna—the part of the phone that emits RF energy—is far from our body.
(Eduardo Gonzales, MD. Of cell phones and brain tumors. Manila Bulletin. September 29, 2009.)

2009年10月19日月曜日

やらせ ― hoax

日本でも随分と話題になっていますが、米国コロラド州で、男児の父親が、熱気球に我が子が乗り込んで行方不明になったと、警察や消防に加え軍までもが出動して大騒ぎになった事件は、テレビ局を巻き込んだやらせ疑惑に発展し、重罪(feloney)にも問われる事態となっているとのことです。

”やらせ”という表現は日本のメディアで見たものですが、海外メディアでは、対応する表現として"hoax"という単語が使われています。


Sheriff: Balloon boy hoax may have conspirators

Investigators say they want to question an associate of Richard Heene after e-mails surfaced showing the two had discussed a balloon hoax months ago as part of a public relations campaign for a reality TV show.

(中略)

The alleged stunt temporarily shut down Denver International Airport, and the National Guard provided two helicopters in an attempt to rescue 6-year-old Falcon Heene, who was believed to be inside the flying-saucer shaped homemade balloon that hurtled more than 50 miles across two counties.

The drama played out on live television to millions of viewers worldwide. When the balloon landed without the boy, officials thought he had fallen out and began the grim search for his body.
(The Associated Press. October 19, 2009.)


空港のオペレーションまで止めて、ヘリコプター2機を出動させたというのですから凄いです。

ところで、この"hoax"という単語ですが、"hocus pocus"という表現に由来するようです。"hocus pocus"とは、マジシャンや呪術師が唱える呪文をもじった表現だということです。一部には、ラテン語の表現、"hoc est corpus meum" (This is my body) に由来するとも言われていますが、いずれにしても、人をかついでやろうという時の意味不明で怪しい(?)文句のことといって差し支えないように思われます。

”やらせ”では、信じる、信じない、は受け手に任されていると思うのですが、今回のような人騒がせな例はやはり咎められてしかるべきでしょう。”やらせ”とは、”演出”が過剰になった状態と自分自身の中では解釈していましたが、今回の例は演出の度を越していたということでしょうか?”やらせ”に実害が無いとは思いませんが、少し”やらせ”とは違うものを感じています。

2009年10月16日金曜日

朝飯前 ― a piece of cake

”朝飯前”という表現があります。たわいも無い、いとも簡単に片付けることができる、といった物事に対して使う表現ですが、朝ごはんを食べる前でも、つまり空腹状態でもできるような簡単なこと、ということから、”朝飯前”という表現になったということです。実は知らなかったのですが、今日の産経抄に出ていましたので取り上げることにしました。

英語では、"a piece of cake"が同様の表現といってよいと思います。これ以外に、


as easy as pie
as simple as ABC


などの表現もあるようですが、成句としての"a piece of cake"の方が表現として”朝飯前”に似通ったものがあると思います。

"a piece of cake"が”いとも簡単な事”という意味になる背景には、ケーキ一切れなんかひと口で食べることができる、という連想にあるようです。実際に食べることができるかどうかは、ケーキ一切れの大きさや、食べる人の口の大きさによるとは思いますが・・・。


So this morning I found myself lying on the cold tarp that serves as a floor while Christian Macedonia of Georgetown runs the cold ultrasound probe over my right carotids. The good news is that my blood flow was surprisingly normal. The bad news is the presence of a small and as yet insignificant plaque. I got a lecture that the plaque will go away in a couple of years as long as I don't resume smoking. Refraining from smoking has been a piece of cake here in Nepal. But I know when I get home and have a big steak and a glass of red wine, a cigarette is going to sound pretty good.
(Tim Friend. Details of death spread while climbers wait. USA Today. 1998.)

2009年10月15日木曜日

クラッシュ、crash、crush、clash...

3つの単語、

crash
crush
clash

について、日本語的な発音はいずれも”クラッシュ”になり、その違いが気になった方は多いと思います。私も過去に何度も気になってそのたびに辞書などを調べて、それで納得した気になるのですが、しばらくすると忘れていて、正確に思い出せた試しがありません。(笑)

今日もそうなのですが、下記の見出しが目に留まり、またまた調べる破目になりました。


North Korea warns of naval clash
(BBC News. October 15, 2009.)


韓国が北朝鮮の領海を侵犯したとかで、北朝鮮が武力衝突になる可能性を警告したというものです。記事は以下のように続きます。


North Korea's navy has accused South Korea of sending warships across their maritime border to stir tensions.
(中略)
The communist state's navy said that on Monday alone, ships had crossed the boundary 10 times.

An official with the South's Joint Chiefs of Staff said the North's charge is groundless as Seoul does not acknowledge the Pyongyang-set border.
(中略)
The maritime border has since been disputed by the two Koreas, and the West Sea was the site of deadly naval skirmishes in 1999 and 2002.

"The reckless military provocations... have created such a serious situation that a naval clash may break out," the North Korean military said in a statement on Thursday.


武力衝突や紛争、政治的な背景の小競り合いや対立の場合は、"clash"という単語の出番、と覚えておいてよさそうです。上の記事では、"skirmish"という単語も見えますが、clashとskirmishはほとんどシノニムといってよいでしょう。

問題は、"crash"と"crush"ですが、これが紛らわしいのですが、私の個人的な捉え方として、"crash"は、ぶつかる(ぶつける)、衝突する(させる)、といったアクションに焦点を当てた表現であるのに対し、"crush"は、つぶす(つぶされる)、押しつぶす(押しつぶされる)、といった様態に焦点を当てた表現であるといえるのではないかと思います。

crash(衝突)した結果、crush(つぶれる)する("a" → "u")というとかなり強引な感じがしますが、あながち外れていないのではないかと思います。ちなみに、crushを辞書で引くと、”廃”(廃語; 過去はその意味で使われていたが現代では使われない意味のこと)として、”衝突する(crash)”の意味があったということです。

尤も、上記以外にも比喩的な意味など含め、色々な表現があり、単純化してしまうのは危険かもしれませんが、紛らわしいこの3つの単語については、まず上記の基本を抑えてみてはどうかと思います。

ちなみにパソコンがクラッシュする場合の”クラッシュ”は、"crash"です。

こちらも、頻繁にcrash(クラッシュ)するようなパソコンなら、crush(つぶしてスクラップにでもする)する("a" → "u")のがよいのでは??

2009年10月14日水曜日

apple polishing

おべっかを使う、ご機嫌をとる、という訳語が見えますが、興味深いのは”ごまをする”という日本語表現との対応でしょうか。

apple polishは、米国、カナダの口語表現ということですが、小学生が先生の歓心を買うためにりんごをぴかぴかに磨いて持っていく風習があった(ランダムハウス辞書)、ということです。一方、日本語の”ごまをする”は、実際に胡麻をすり鉢で摺ると、胡麻の皮が飛び散ってあちこちにひっついてしまうことからそのような表現になったという説と、商売人が手もみする様子が胡麻を摺る時の動作に似ていることに由来する、という2つの説があるそうです。


There were wonderful wild flowers still plush and in bloom along the sides and I was wondering if it wouldn't be nice for us to pluck some for Miss Walker. I asked Emily, but she barely turned around to reply. "Don't start apple polishing the first day, Lillian." Then she turned and added, "And don't do anything to embarrass me." "I'm not apple polishing," I cried, but Emily just said, "Humph," and walked on, her long strides getting longer and faster so that I practically had to run to keep up.
(Andrews VC. Darkest hour. 1993.)

2009年10月13日火曜日

司法取引 ― plea bargain

通常、司法取引と訳されるこの表現ですが、バーゲンというとデパートの安売りが真っ先に思い浮かぶ筆者としては、裁判で争われる罪の軽重も取り引き(駆け引き)の対象とは驚きです。

American Heritageの定義によれば、


To make an agreement in which a defendant pleads guilty to a lesser charge and the prosecutor in return drops more serious charges.


とあり、重い罪での告訴を見送る代わりに、より軽い罪での有罪を受け入れること、と読み取れます。

被告がこのような条件を受け入れること自体、より重い罪での起訴をリスクとして認識している、つまり罪を犯してしまったことを認識していることを示すものだと思われますが・・・。


The case against a central Newfoundland man charged after a senior died in a car racing incident may be resolved with a plea bargain that avoids a trial.

Ryan Watkins, 20, of Summerford appeared in a Gander provincial courtroom Thursday morning.

In court, Crown lawyer Jerred Moore told Judge Harold Porter he's trying to negotiate a way to avoid a trial with Watkins's lawyer, Kevin Baker.
(CBC News. October 8, 2009.)

2009年10月12日月曜日

お囃子の役割は・・・ ― play up

”囃し立てる”とはつまり”お囃子”、お祭りの音楽が祭り自体を盛り上げるために演奏されることから派生した表現ですが、"play up"という成句には同様のイメージがあると思います。

”囃し立てる”という言葉にあまり良いイメージは無く、本来些細なことでも大きく取り沙汰して人の耳目を引こうとするというような意味かと思います。

尤も、"play up"には、重要視する、強調する、といった意味もあるようですが、使われるコンテクストとしてはやはり、その対象があまり注目されていないので、敢えて強調することで効果を狙うという、ものが多いようです。宣伝する、という訳語も見えますが、”喧伝する”に近いと思われます。

オラクル社がサンを買収するというニュースが注目されていますが、ライバルのIBMに対して一歩でも有利に立ちたいオラクルはメディアでの発言も効果を狙っているようです。


Oracle plays up promise of Sun take-over

SAN FRANCISCO — Oracle chief executive Larry Ellison opened fire on US technology veteran IBM and expressed optimism about the pending 7.4-billion-dollar-deal to buy Sun Microsystems.

While kicking off an Oracle Open World conference in downtown San Francisco, Ellison vowed to merge his company's business software prowess with Sun's hardware innovations in a synergy powerful enough to take on IBM.

"We're in it to win it," Ellison said as he joined Sun founder and chief executive Scott McNealy on stage to open a week-long gathering of fans of Oracle's software for businesses.


買われる方のサンがどう反応しているのか知りませんが、対メディアとしては言った者勝ち、の感があります。

もう1つ引用します。


After 1989, many Chinese intellectuals began rejecting what they saw as an excessive love in the 1980s for all things Western, from institutions to ideas to pop culture. They argued for "Chinese solutions to Chinese problems," leading a revival of interest in traditional Chinese culture and values. Playing up contradictions and problems in Western societies, some presented written and visual images of the decline of the nuclear family, gambling, pornography, drugs, illiteracy, and rampant crime. Following official propaganda, they attacked the China policies of Western governments and had great influence on the ordinary people.
(Guangqiu Xu. Anti-Western Nationalism in China, 1989-99. World Affairs. 2001.)


政治のコンテクストですが、こうなるとお囃子レベルではなく、プロパガンダのレベルですね。

2009年10月9日金曜日

ヤブ医者 ― quack

今日は大変ネタに困りましたので、これまでで取り上げていないアルファベットの1つ、Qで始まる単語をランダムに取り上げました。(たまにはこういうこともあるという事で・・・。)

さて、quackとはアヒルの泣き声でもありますが、俗に言うハッタリのことを指します。

ハッタリのうちでも、医療行為に関するハッタリ、つまりヤブ医者(quack doctor)だったり、イカサマ診療(quack remedies, quack practice)、インチキ薬(quack medicine)、など様々な表現があります。


Sources close to the Tiwari family told TOI that he also could have been a victim of the treatment by a quack doctor. Tiwari had developed complications immediately after this quack (people know him as `Raghorte compounder') from Warthi gave him an injection when he complained of cold and fever.
(One suspected swine flu death. The Times of India. September 25, 2009.)

2009年10月8日木曜日

台風上陸 ― landfall

台風18号が日本列島に上陸しました。関東・首都圏では今朝から風雨がきつくなり、交通機関が大変に乱れ、私は会社に出社できませんでした。ニュースにとりあげられている被害写真をみるとすさまじいものがありますが、台風上陸は海外メディアでもトップニュースで取り上げられているようです。

ご存知の通り、海外では台風に名前がつけられていますが、今回の台風18号については、Melorという名前でした。名前をつけるのは欧米の習慣と思っていたのですが、よくよく調べてみると好き勝手に誰かが名づけているのでは無くて、ちゃんとした管理方式にのっとってやっているのだそうです。また、日本は名前ではなくて、番号方式を使っているのだということです。(知りませんでした・・・。)

さて、台風上陸の記事ですが、1例として引用してみます。


Melor affects the sourth of Japan

The 18th typhoon of the Northwest Pacific season is affecting southern parts of Japan with heavy rain and strong winds.

Melor is expected to make landfall south of Kyoto later on Wednesday, as a category one storm with sustained winds around 100mph (155km/h).
(BBC Weather. October 7, 2009.)


"landfall"という単語に馴染みがありませんでしたので手元の辞書を繰って見たのですが、”陸地初認”(研究社新英和大辞典 第五版)という訳語で、どうやら海事用語のようです。"landslide"とも同義ということであり、台風上陸の意味は見当たりません。

恐らく、"make landfall"で台風の上陸となることは明らかですが、辞書に無いのはこれが最近の用法だからでしょうか?ちなみにランダムハウス(こちらは版が不明。多分10年くらい前のもの)にも台風のコンテクストはありませんでした。

その他、台風18号に関する見出しなど、集めてみました。台風上陸にも色んな表現があるものですね。


Powerful typhoon slams into Japan, 2 die (Associated Press)

A powerful typhoon tore through Japan's main island Thursday, forcing the cancellation of hundreds of flights, peeling off roofs and cutting electricity to hundreds of thousands before turning back toward the sea. (ibid.)

Typhoon wreaks havoc in Japan (Aljazeera)

At least two people have been killed and dozens more injured in Japan, as a powerful typhoon sweeps its way up the main island of Honshu.(ibid.)

2009年10月7日水曜日

出前と仕出しはどう違う? ― cater

今日の1日1語は、英語というよりも日本語がポイントのようではありますが、英単語caterを見ていてふと沸いてきた疑問です。

日本語でもケータリングなどと言いますが、この表現、単なる出前の高級表現(?)かと思っていた人、挙手お願いします!

・・・といってもブログではどうしようもないのですが、私自身何となく、cateringも出前も、デリバリーも、同じような感覚です。

しかしながら、日本語としては、


出前
仕出し
ケータリング


の3つは曖昧ながらも、ある程度の線引きはされているようなのです。詳しくは、Wikipediaにおまかせします・・・。

ところで、caterの意味としては、食べることに限らず、(相手の)要求を満たすこと、という意味があります。その含意するところは、相手の要求に”阿る”というところがあります。つまり、サービスを提供する側と受ける側とにある種の身分差をほのめかすものがあります。

下記の実例を提示します。


In a recent survey by the marketing company Frank About Women of nearly 1,600 women ages 35 to 74, 48% said many retailers seem to cater to younger shoppers and ignore others. But the women's replies to two other questions show why any store's marketing approach may seem self-contradictory: 40% of women said they had no interest in clothes that make them look younger.
(Clothing stores rediscover Boomers; At midlife, "dress your age" takes on a new meaning. USA Today. 2008.)

2009年10月6日火曜日

ゴディバのチョコレートと出歯亀 ― Peeping Tom

のっけから意味不明で、もしかしたら不謹慎なタイトルかも知れませんが、ご存知の通り、Godiva(ゴディバ)は、あの有名なチョコレートのブランドです。

ゴディバのチョコレートが何で出歯亀に関係あるのでしょうか?

ゴディバのブランドを中傷する意図は微塵もありませんので誤解なきよう・・・。本ブログは、英語表現の多様性やその背景に親しむことを目的としております。

ところで、単刀直入に答えは、ゴディバのロゴにあるようです。

白馬に乗った美女(?)は、服を着ていません・・・。

全ては、ゴディバ夫人(Lady Godiva)の伝説に遡るそうなのですが、その詳細は以下のようなものです。

重税に苦しめられる人たちを見かねたLady Godivaが、夫である、マーシア伯(Earl of Marcia)に減税を願い出たところ聞き入れてもらえませんでした。重ねての懇願の末、夫から出された条件は、”裸で馬に跨って、街を一周すること、”という、卑劣極まりないものだったということです。

ゴディバ夫人はこの要求を飲んでその通りにした結果、夫は約束を守り、減税が実施されたそうですが、ゴディバ夫人がその約束を受け入れるに当たっては、街の人々にその姿を見られたくないことから、外出せず、家にこもるよう、伝えられ、実際、皆その言いつけを守ったそうです。

ところが、ここに不謹慎なTomという男(tailorあるいはbutcherとも言われています)は言いつけを守らず、こっそりと裸のゴディバ夫人を盗み見た、と言われています。

以上が、ゴディバ夫人の物語であり、本日の単語、Peeping Tomの語源でもあります。

今日のニュースで、米国の人気女性キャスターがホテルで覗き見の被害を受けた、という・・・、甚だシモネタ的な話題ですが、記事がありました。

何でも、居室の覗き穴(peephole)に細工をしていたそうです。下記の記事ではこうした犯罪に対する対策も書かれていますので、ご用心あれ。


How to foil a hotel Peeping Tom? Plug up your hotel-door's peephole

Did you used to feel safe once you're locked behind your hotel-room door, but now the Erin Andrews stalker case is making you feel vulnerable? After all, federal prosecutors are saying that the suspected stalker David Michael Barrett allegedly filmed other women in the nude while in their supposedly private hotel room through a tampered peephole.
(USA Today. October 6, 2009.)

2009年10月5日月曜日

犯行声明 ― claim of responsibility

日本語でクレームというと、商品やサービスに対してケチをつける、というようなイメージがあります。代価に見合う商品、サービスが提供されていない、つまりは代価に見合う正当な商品、サービスを提供せよ、という権利主張です。なぜか、日本語ではクレームというと、何か後ろ暗く、本来の分を超えて、要求しているようなイメージがあります。クレーマーという表現もそのことを表す1つだろうと思われます。

本日取り上げる表現は、"claim of responsibility"ですが、これはニュースによく出てくる表現ですが、”犯行声明”と訳されることがほとんどです。

つまり、自分がやりました(自身が"responsible"である)ということの主張("claim")ということです。

パキスタンの国連事務所で、自爆テロがあったというニュースですが、犯行声明が出ていないようです。


Suicide bomber kills 5 at UN office in Pakistan

ISLAMABAD — A suicide bomber disguised as a security officer struck the lobby of the U.N. food agency's Pakistan headquarters Monday, killing five people a day after the new leader of the Pakistani Taliban vowed fresh assaults, authorities and witnesses said.

The blast raises questions as to how the bomber managed to evade tight security at the heavily fortified World Food Program compound in the capital, Islamabad. It could also hamper the work of WFP and other aid agencies assisting Pakistanis displaced by army offensives against al-Qaida and the Taliban in their strongholds close to the Afghan border.

(中略)

There was no immediate claim of responsibility for the bombing. Militants have carried out scores of suicide attacks in Pakistan over the last 2 1/2 years, several of them targeting foreigners and their interests. Under U.S. pressure, Pakistani security forces have recently had some success combatting the extremists.
(The Associated Press. October 5, 2009.)

2009年10月2日金曜日

孔雀の目 ― Argus

昨日に引き続き、テーマは”百”ですが、これもやはりギリシャ神話の登場人物です。

American Heritage Dictionaryの定義では、


A giant with 100 eyes


であり、


who was made guardian of Io and was later slain by Hermes


とあります。また、恐らく目が100もあることから派生したのだと思われますが、


An alert or watchful person; a guardian


という意味もあります。眼が百もあればどんな些細な事も見逃さないだろう、という訳でしょう。

辞書を拡げていますと、続けて"argus pheasant"というエントリーもあり、こちらは”孔雀”のことです。

何でも、100の目玉を持つ巨人のArgusはHermesに退治された後は、その目が孔雀の尾に使われた、という話があるそうです。孔雀が羽を広げた時の、あの無数の目玉のような模様は、ギリシャ神話の連想から来るもののようです。

ググッていますと、(watchfulなどの)比喩的な意味に乗じてか、セキュリティを確保するシステムの名称や、会社名称に使われている例などに多くあたります。

Argusのイメージについては、こちらをご覧ください。

"百"のテーマは今日でおしまいです。来週以降、また別の話題を取り上げたいと思いますのでよろしくお願いします。

2009年10月1日木曜日

神話の怪物と台風 - typhon

今週は”百”をテーマにお届けしています。

さて、台風の季節といいますか、最近は気圧の状況が不安定ですが、今日取り上げる単語、typhonは台風(typhoon)の語源とも言われています。

このtyphonは、頭が100もあるギリシア神話上の怪物で、ゼウスによって退治されたと伝えられています。

Typhon
Greek Mythology. A monster with one hundred heads, thrown by Zeus into Tartarus.
(American Heritage Dictionary)


この怪物が嵐を引き起こすと想像されたことから、typhoonの語源になっているという説がありますが、実際には中国語で台風を意味する、"tai feng"から、日本語の台風を経ているという説の方が有力のようです。(Wikipediaによる)

ちなみにフランス語では、typhonが台風や嵐を意味するようです。

Typhonのイメージはこちら

2009年9月30日水曜日

千成(せんなり)? いいえ百です。 ― centenarian

今週は数字の100をテーマに取り上げています。

本日の単語は、centenarian、意味は


100歳、あるいは100歳以上の人


です。

ところで、この単語を見たとき、”千成(せんなり)”という日本語が思い浮かびました。(下手な駄洒落ですが・・・。)

この”千成”という言葉、めでたい言葉のように思われますが実際そうらしく、”千成瓢箪”という表現から取られているそうです。瓢箪にはそもそもその末広がりの形状から縁起がよいものということですが、”千成瓢箪”は豊臣秀吉のエピソードがあるそうです。

話題が逸れました。千(1,000)ではなく、百(100)の話に戻ります。


Japanese centenarians to receive smaller sake chalice as costs rise

It is Japan’s equivalent of the telegram from the Queen, a custom intended to honour the very oldest fraction of society. Every year those who are turning 100 receive a certificate from the Prime Minister and a silver sake chalice. But now the practice is in crisis because of a simple but insurmountable problem — the overwhelming number of Japanese centenarians is making the presents too costly.
(The Times. September 12, 2009.)


皆さん、敬老の日はちゃんとお祝いしましたか?

2009年9月29日火曜日

10が100になるマジック ― cent

さて、昨日取り上げたhundredで、その語源がインドヨーロッパ語族のdekm-という語にあることを確認しました。

このdekm-という語ですが、decimalやdimeなど、数字の10を意味する言葉の語源ともなっていることは昨日も取り上げた通りです。

ちなみに、Decemberもdekm-に由来しています。Decemberは12月ですが、元々は10番目の月です。これはローマ暦によるものですが、ローマ暦では、3月が始まりで、Decemberはちょうど10番目となります。ローマ暦では1、2月は月名が付けられず、グレゴリオ暦になってから、1月、2月がそれぞれ、January、Februaryとして追加され、以降2つずつずれた結果が現代のカレンダーです。

本題に戻って、centですが、言うまでもなく通貨の単位であり、意味としては10ではなく、100というのが常識でしょう。語源はやはりdekm-なのですが、10が100に化けるマジックは非常に興味深いものがあります。

まず、dekm-という形が、

dkm-tom

という形に変化し、さらに、

kmtom

という形になったというところがポイントです。

語頭が、d→kに変化しているところがポイントだと思われます。ラテン語では、centum(c-の発音は、k)となるのですが、ここで数字の100に化けているのだと思われます。

実は、昨日取り上げたhundredとラテン語centumは、比較言語学では重要な関係にあります。印欧語族の無声破裂音(k-の発音)は、ゲルマン祖語では無声摩擦音(h-の発音)に変化したという、有名なGrimmの法則です。

インドヨーロッパ語族のdekm-は、数字の10という本来の意味を引き継いだ単語群(decimalやdime)と、異なる変化形を経て数字の100の意味になった単語群(centやhundred)と、別々に派生していった、ということが言えるのだろうかと思われます。

2009年9月28日月曜日

祝100回!! ― hundred

早いもので、今年5月19日の初投稿から数えてちょうど100回目の投稿となりました。月~金の5日間、閑話休題を含めて1日1語を取り上げてきましたが、ネタに困る日も多くあり、100回を迎えられたことは、私自身にとってある意味、驚異です。

この記念すべき達成を祝して、今週は100回記念特集!と行きたいと思います。テーマは、ずばり百(100)!

100と言えば、hundredです。

このhundredという単語、興味深いことには語源をインドヨーロッパ語のdekm-という語まで遡るようなのですが、語源を同じくする単語に、


ten
decimal
dime
dozen


など、数字の10を意味する語が多くあります。数字の10と100では大きく違うと思うのが当然ですが、どのように発展してきたのか、明日以降探ってみたいと思います。

2009年9月25日金曜日

ロープワークのコツ ― ropes

ropeとはそのまま日本語でもロープ、つまり糸を撚り合わせて作った紐のことですが、ropesと複数形になると、(Informalな用例のようですが)コツという意味があるようです。

"the ropes"が”コツ”という意味になるというのは、なんとなくですが、私の中ではボーイスカウトのロープワークのことを想起させられます。(私自身はボーイスカウトの経験はありませんが・・・。)

テントの設営でも、ロープの結び方を分かっている人とそうでない人は明らかですね。知っているか知らないかは、そのコツを心得ているか否かということなのかも知れません。

ところで、"the ropes"は実際のコンテクストでは、いくつかの動詞と組み合わせて用いられます。

例えば、


know the ropes (コツを知っている、コツが分かっている)

His freshman year had been squeezed by his efforts not to fail and fall back into the farmland and his disconsolate family. Returning to Cambridge as a sophomore, Owen found the squeeze slightly lessened; he was beginning to know the ropes. In September, he ventured across the river to see the Braves play the Phillies; he rooted for the Phillies but kept it to himself, in the shirtsleeved crowd whose skimpiness foretold the move of the franchise to Milwaukee within a year.
(John Updike. Elsie By Starlight. New Yorker. 2004.)


learn the ropes (コツを会得する)

When you are low-income, you have to learn how to negotiate the middle-class world. We had to learn the ropes and be empowered to speak up for what we needed.
(Denver Post. 2007.)


この他にも、

show the ropes
teach someone the ropes

など、意味は自ずと推測できますが、色々あるようです。

2009年9月24日木曜日

家畜は富の証明 - pecuniary

あまりお目にかからない単語だと思いますが、


金銭に関わる、金銭上の


という意味の形容詞として使われます。例えば、


He received thanks but no pecuniary compensation for his services.
(American Heritage Dictionary)


pecuniaryの語源を辿ると、peku-という印欧語族の語根に行き着くようです。peku-の意味は、cattleだということです。

つまり、家畜の牛を飼っているということは財力があると看做されることは直感的に理解できますが、peku-はラテン語のpecusさらに、pecuniaに発展し、wealthやpropertyという意味を持つに至ったようです。


For most of European history, meat has been a mark of power and privilege and a rare delicacy for the peasantry. The origins of "pecuniary" in pecus, the Latin word for herd, and of "capital" in capita, Latin for head (of cattle), are a reminder that meat was long a measure of wealth. Monks renounced flesh, to demonstrate their indifference to worldly advantage, and it was not until the twentieth century, when Colonel Sanders catered to the civilian infantry and even soup kitchens put a chicken in the pot, that the implications of flesh for class were reversed.
(Steven G. Kellman. Fish, Flesh, and Foul. American Scholar. 2000.)


同じくpeku-を語根に持つ単語として、"impecunious"という単語があり、こちらは否定の接頭辞"im-"があるので、財力がない状態、つまり”ジリ貧”のことを指します。

下記の引用は、貧しい学生時代を思い起こして、笑ってしまいました。

- Buy food in season. It's typically fresher, tastier and cheaper.
- Recycle. Save glass jars to use as storage containers. Clear jars let you see what's in them, so you're more likely to use leftovers before they become unrecognizable furred lifeforms.
- Don't give up entertaining, but pool resources with friends. If inviting guests to bring dishes to a potluck at your home makes you feel too much like an impecunious college student, organize a barbecue or picnic at a park (no need to clean house!) or arrange a progressive dinner with neighbors.
(Chicago Sun-Times. 2006.)

2009年9月23日水曜日

蟷螂は預言者 ― mantis

本日は語源のお話です。長いシルバーウィークなる連休もようやく最終日となりました。私は先週金曜を有給休暇取得し、6連休としたのですが、遊ぶにも資金が無く(笑)、後半は子供と野球をしておりました。

本日の1語、”mantis”ですが、蟷螂(かまきり)のことです。この連休は、カマキリをよく見かけました。先週木曜日、明日から連休に入るということで足取りも軽く、夜9時前くらいに帰宅した際、自宅の門扉に1匹の大きなカマキリが私を待ち構えていたので一瞬ぎょっとしました。階段を登ってきたときの目線がちょうど門扉の高さにあるカマキリと合い、ちょっとひるんでしまいました。

同じカマキリかどうか分かりませんが、後日、庭でもカマキリを見かけ、子供たちが喜んで捕まえようとしていたのですが、胴をつかんだ指をカマにやられ、痛がっておりました。

カマキリがじっとして前脚のカマを垂らしたように構えている、あのポーズは独特ですが、英単語のmantisは、実はその独特のポーズから来ているということです。

そのポーズとは、預言者、占い師のそれだということです。言われてみれば、なんとなくそんな気がしてきます。American Heritage Dictionaryによると、以下のようにあります。


Mantis is from the Greek word mantis, meaning "prophet, seer." The Greeks, who made the connection between the upraised front legs of a mantis waiting for its prey and the hands of a prophet in prayer, used the name mantis to mean "the praying mantis."
(American Heritage Dictionary of English Language.)


ちなみに初出は1658年ということです。詳しくは、American Heritage Dictionaryをご参照下さい。

ギリシア語源ということですが、"-mancy"には、”予言、占い”といった意味があり、例えば、chiromancy(手相見)などという単語は、"chiro-"(手)と"-mancy"が結合したもので、なるほどという感じがします。

2009年9月22日火曜日

風が吹くからには・・・ ― ill wind

風が吹けば桶屋が儲かる、と言いますが、ある現象や変化の影響が思わぬところに及ぶことを指して使われる表現です。この場合の影響は、どちらかと言えば、受け手に取っては、いい影響、予期せぬ利益、の場合が多いようです。

”風が吹けば桶屋が儲かる”の英語表現は、ずばり以下です。


It's an ill wind that blows nobody good.


日本語に直訳すると、


誰にとっても得にならない風は、よくない風だ、


つまり、


誰の得にもならない風は吹かない


という反語的な表現です。


It's an ill wind that blows no good, but the current chill afflicting biotech stocks has blessed Chiron Corp. Since the beginning of the year, biotech stock indexes have retreated 16 percent, but Emeryville's Chiron is ahead 1 percent. Though hardly a stunning rise, Chiron's appreciation compares quite favorably to the dismal performance of the Bay Area's premier biotech issue, Genentech Inc.
(San Francisco Chronicle. 2001.)

2009年9月21日月曜日

legion

カナ的に”レギオン”と発音しそうになりますが、英語的には”リージャン”という発音に近いです。

”レギオン”という場合は、古代ローマの軍隊を指します。

”レジオン(・ドヌール)”、というものもあります。こちらは、フランスの勲章です。

軍隊でも、勲章でもない、英語での話しですが、"legion of~"で、


大量の、多数の


という意味があります。


Mr. Motion continued: "On the face of it, his poems are about animals, nature and wildlife, but careful reading allows us to see them as a metaphorical or allegorical way of reconciling past and present." The poems in "Birthday Letters," Mr. Hughes's often heartbreaking account of his relationship with Plath, were written much more simplistically, as straightforward narratives that behave like prose. When the book was published, the poet's legion of friends, who knew him as a loyal and generous man who was almost bigger than life, with his imposing physical presence, his strong, eagle-like face, his enormous, bushy eyebrows and his thatch of thick unruly hair, said that he had finally succeeded in exorcising the ghosts of the past.
(New York Times. 1998.)

2009年9月18日金曜日

瞬きと不正 ― wink

日本語でもウィンクと言いますが、こっそりとメッセージをそれとなく伝える、目配せの意味で使われます。

英語としての定義にも、もちろんそのような意味はありますが、基本的な意味は、単にまぶたを閉じて開く、その動作そのもを指すようです。つまり、瞬き、のことで、その行為にかかる時間の短さから、一瞬、ほんのわずかの時間(瞬きする間、瞬間)という意味にも発展しています。

動詞としての用法も同様ですが、前置詞"at"を伴って、


(不正や間違いなどを)見逃す、見て見ぬ振りをする; (不正などから)目を逸らす; (不正などに)目を瞑る


という意味があります。日本語では、”目を瞑る”にしても、”目を逸らす”にしても、単に”瞬きする”という英語の表現は微妙に違いがあり、興味深く思われます。


"He said he couldn't do that because good plumbers are too scarce -- he didn't want to risk turning them off. I've talked to people who don't test because they're afraid they'll lose half their work force." Not that Warner didn't face the same problem. When his drug testing began in earnest, half of his new hires failed. At one company location in 1986, 14 new plumbers in a row flunked the drug test. But no matter how shorthanded Warner was, he never lowered his standards or winked at a problem. In 1987, in a tight labor market, he fired several veteran plumbers, even when he lacked replacements. "You can't make exceptions, " he says. " Consistency is key."
(Finegan, J. Coping with drugs. Inc. 1990.)

2009年9月17日木曜日

人をシビレさせること ― steal one's thunder

steal one's thunder

この成句を辞書で検索すると、

(人の)お株を奪う、とか

出し抜く、鼻を明かす

といった訳がよく見られます。また、

(人の)アイデアを盗む、横取りする

という訳もポピュラーなようです。

覚えてしまえばそれまでだとは思いますが、なんとなくしっくりこなかったのは、"steal"という動詞が、”奪う”や”盗む”といった概念に合うのに対して、"thunder"がよく分からないという1点でした。

つまり、"thunder"を色々調べてみても、アイデア、”お株”とかいう意味がないからです。

では、"thunder"にはどんな意味を求めればよいのか?答えは、Oxford Advanced Learner's Dictionaryにありました。


spoil sb's attempt to impress by anticipatiting him, detracting from what he is saying, doing, etc.


ピンときたのは、"attempt to impress"という部分でした。つまり、"他人に印象付ける"ということですが、言ってみれば、他人を"アッと言わせること"、とも言えます。"アッと言わせる"とは、ある行為や言動がその人に対して効果的であること、その人をシビレさせているとも言えるでしょう。

そうした試み(=thunder)を挫いてしまう(=spoil)ことが、この成句の意味するところのようです。

2009年9月16日水曜日

人の性分は木目のように現れる ― against the grain

"go against the grain"というフレーズがありますが、これは


性(性分)に合わない
不本意である
腑に落ちない


といった意味になります。"the grain"の部分は、"against my grain"(私の性に合わない)や"against his grain"(彼の性に合わない)というように代名詞を変えて現れることも多いようです。

ところで、"grain"とは何か、ということですが、様々な意味がありますが、この場合"木目"を意味するようです。

つまり、木目に逆らう状況を、その不愉快さから、上記の意味に敷衍しているのだと言えます。


To be honest, I am frustrated by aspects of the marketing, only because I think it limits our audience more than it needs to. I definitely feel the movie was made by women, for women, with boys in mind, of course, because we knew it would be an appealing movie for a lot of kids. I’m definitely frustrated by the “boy-centric” angle that a lot of the marketing seems to have. It’s going against the grain of what the film is trying to accomplish.
(Fearnet. September 15, 2009.)

2009年9月15日火曜日

憂いなければ・・・ ― sinecure

私のようなサラリーマンに限らず、仕事というものは辛い側面を伴ってこそ、というところがあると思います。

ところが、世の中には、大してしんどい仕事でもないのに、たいそうな給料を貰える身分の人も居ます。実際そうなのか知る由もありませんが、天下りする役人の達の仕事を指すのにぴったりな表現だろうと思います。

sinecure


ずばり、"sine" (=without) プラス "cure" (=care, cure)、つまり、何の心配、心労も無い、というラテン語から来る単語です。


The concern seems to be that if professors are forced to teach, the school will no longer attract the most prestigious professors. If I remember what I was taught by full professors at CU some years ago, the purpose of tenure is to allow teachers to teach freely, without worrying about current intellectual fads and politically correct views. If this is true, tenure isn't needed by those who don't teach but only do research. If tenure is just a sinecure, to be enjoyed while one enjoys the intellectual pleasures of research, it is being misused. Tenure should be taken away from these positions, and the people (formerly professors) who do the research should be free to compete for funds and employment with the researchers in other industries.
(Denver Post. 1996.)

2009年9月14日月曜日

ゴールラインの形状は? ― the wire

学習したり、理解を深める場合に、何故?どうして?と思うことは重要だと信じています。今日取り上げる、"under the wire"には、久しぶりに考えさせられたというのが正直なところです。わたしは学者でも専門家でもないので、ご存知の方にはご教授いただきたいと思います。

under the wire

ぎりぎり間に合って、期限間際で


"just under the wire"、"get in under the wire"などというパターンで現れることが多いみたいです。

He has been running ads in publications like the Wall Street Journal, urging clients to get in under the wire.
(Collins Cobuild. Dictionary of Idiomsより引用)


"down to the wire"という表現もあります。

こちらの意味は、

ぎりぎりまで、最後の一瞬まで、とことんまで


As Congress worked down to the wire to reach a compromise, the president lectured a group of White House interns on the budget crisis.
(同上)


"under the wire"にしても、"down to the wire"にしても、ポイントは、"the wire"ですが、"wire"には、
"the finish line of a race track"(American Heritage Dictionary)、つまり陸上競技でのコースのゴールライン(フィニッシュライン)という意味があるようです。この意味はアメリカ英語で見られ、イギリス英語では無いらしく、Oxford Advanced Learner's Dictionaryでは定義自体が見当たりませんでした。

そのためと思われますが、"under the wire"、"down to the wire"、両方ともアメリカ英語の表現(used mainly in American English)である、とCollins CobuildのDictionary of Idioms (1995)に明記されています。

従って、上記2つの表現は、競技場におけるゴールラインの比喩から派生したものといって良いと思います。

問題はここからで、"down to the wire"は、"the wire"(ゴール)というポイントに至るまで、”ぎりぎりまで”ということでそれなりに理解できるのですが、"under the wire"がしっくりきません。

"under"に空間的な意味を求めると”~の下に”ということになるのですが、私が最初に頭に思い浮かべたゴールラインは、陸上競技場に引かれた”白線”でした。

白線はよくある石灰の粉でひいただけのラインかもしれませんし、ひょっとしたらプラスチックか何かがしっかりととりつけられているのかも知れませんが、その"under"というのが感覚的に理解できません。

もうひとつ考えたのが、ゴールを切るイメージでよくある、ゴールライン上に空間的に渡した”テープ”のことではないか、ということでした。実は、"wire"、"finish line"というキーワードで画像検索などすると、ゴールラインのテープを切る画像がヒットしたりします。でも、”テープ”と"wire"は少し違うような気が・・・。

議論は、"under"を空間的に捉えるのか否か、ということになりますが、結論が出ていません。ゴールライン上の”テープ”を想起する場合、"under"は空間的な意味になるのかと思いますが、地面に埋め込まれたゴールラインを想起する場合、"under"は、空間的意味ではなく、”~に満たない”、”(辛うじて)足りない”といった抽象的な意味を担っている、と言うことになると思います。

"the wire"の解釈にかかっていると思うのですが、アメリカ人が陸上競技などのゴールラインとして、どのようなものを想定しているのか、が問題です。

日本陸上競技連盟の規則など見ましたが、はっきりしませんでした。ご存知の方、ご教授ください。